1万年以上分の縄文パワーを浴びる! 東京都あきる野市の縄文神社へ/辛酸なめ子の魂活巡業
今回は、神仏と神社をこよなく愛するフリーライター兼編集者の武藤郁子さんに「縄文神社」を案内していただいた。縄文神社とは武藤さんが提唱する概念で、縄文遺跡と神社が重なる場所のこと。1万年以上、人々が祈り
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「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。
武藤郁子 著
関東甲信の縄文神社、64社を収録のガイドブック
「縄文神社」とは何か。それは、「縄文遺跡と神社が重なっている場所」のことである。全国各地の神社を参拝するうちに、著者は「境内に縄文遺跡がある神社」が多数存在するという事実に気づいた。つまりそうした神社は1万年以上もの間、祈りの場とされてきたのである。そんな聖地を、著者は敬意を込めて「縄文神社」と名づけた。そして縄文神社には、神社の中でも「別格な心地よさ」があるという。
縄文時代といえば、現代日本の文化とはかけ離れた時代と思われがちだが、期間の長さでいえば、日本の歴史の8割は縄文時代であったわけで、当然日本人の心性の基層には、縄文文化がある。「八百万の神々」で知られる神道の信仰も、縄文時代のアニミズムを、色濃く受け継いでいるのだ。
本書は、著者自身が、自らの足で訪ねた縄文神社の数々を紹介する、格好のガイドブック。著者の前作『縄文神社 首都圏篇』に続く第2弾で(なお、この前作は本欄では採り上げなかったが、当然ながら評者は入手している)、「関東甲信篇」と銘打って、茨城、栃木、群馬、長野、山梨、さらに東京、埼玉、千葉、神奈川の縄文神社64社が収録されている。ちなみに東京都は8社である。
本書のような本は、ただ読んでいるだけではあまり意味がない。ぜひ本書を片手に、紹介されている神社たちを訪ね、そのパワーを実感してみていただきたい。
(月刊ムー 2024年4月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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