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ジョーゼフ・キャンベル 著
アーサー王神話と聖杯伝説に関する講演等を集成
ジョーゼフ・キャンベル(1904-1987)といえば、20世紀を代表する比較神話学・比較宗教学の泰斗。
世界各地の神話の比較を通じて、全人類に共通する精神性を探究、『千の顔を持つ英雄』『神話の力』そして最高傑作とされる『神の仮面 西洋神話の構造』など、不朽の名著の数々で知られる。
生前のキャンベルはそうした著作以外にも、精力的に講義や講演を行っており、それらは現在、ジョーゼフ・キャンベル財団のアーカイヴに、音声記録として保管されている。
本書は、その膨大なコレクションの中から、特にアーサー王神話と聖杯伝説に関する講演等を集成し、編集したもの。
アーサー王伝説は、キャンベルがコロンビア大学大学院在学中に研究に取り組んだ、いわば彼の全学問の原点ともいえるテーマである。
新石器時代にさかのぼるアーサー王伝説の背景に始まり、神学と愛と吟遊詩人、聖杯の起源や円卓の騎士たちの冒険の意味など、まさに本書は、アーサー王ファンには堪えられない内容を満載している。
元が講演集ということで、語り口はソフトなのであるが、内容はハードそのものといえるだろう。なかでも、巻末に収録された補論『「災いの一撃」の研究』にいたっては、コロンビア大学に提出されたキャンベル自身の修士論文であり、まともに読みこなすには大学院レベルの知識が必要だ。
(2023年12月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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