俳優、アーティスト、『バチェラー・ジャパン』司会…坂東工のミラクルな半生はモリヤの祖霊が導いていた!/辛酸なめ子
『バチェラー・ジャパン』の司会進行、俳優、アーティストなどの顔を持つ坂東工氏は、物部守屋の末裔! 先祖が導く数奇な半生を聞き出した。
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松原タニシの超人化計画、最終回!最後に訪れたのは、古代から続いた神を操る超人一族にまつわる聖域だ!
松原タニシが超人たちの足跡を追い、自らも超人になることを目指す「松原タニシの超人化計画」も今シリーズが最終回。最後の超人さがしの地に選んだのは、長野県の中心部、諏訪だ。日本でも有数の古社諏訪大社があることでも知られるこの地域には、いったいどんな超人がいるのだろう。まずは情報集めから……とレンタサイクルで市内を走っていると、目にとまったのがこんな看板。
「神長官守矢史料館」。
神長官(じんちょうかん)、なんだか超人めいた響き。建物の前には「市史跡 神長官守矢邸跡」との看板があり、「守矢家は、諏訪上社の大祝を補佐し……」と説明が書いてあるのだが、難しすぎてギブアップ。なにやら守矢さんというのは古い神様につらなる家系のなにか、ということらしい。近くには「神長守矢家祈祷殿」というものもあり、守矢家の儀式は一子相伝で神長以外には誰も携わることを許されなかったとの説明が。これはますます超人のにおいがするぞ。
そもそも、全国の神社のなかでも最古級の歴史をもつといわれる諏訪大社だが、そのルーツはさらに古く縄文時代にまで遡る信仰を伝えているんじゃないかともいわれている。これはなにかありそうだ。
この不思議な外観の建物が史料館。史料館の情報によると、諏訪には、古くから「ミサグチ様」という土着の信仰があった。ミサグチ様はいろんなところに精霊のように降りてくるのだが、そのミサグチ様を操ることができる唯一の存在がこの守矢家だったのだという。神長官は諏訪大社のトップである大祝(おおほうり)に従う5つの役職のうちのひとつで、守矢一族は代々ミサグチ様をおろしたり、シャーマン的なことをしたり、祈祷や祈願的な役割を担い諏訪大社を支えてきたのだ。
そんな守矢家がおこなっていた諏訪大社の祭りが御頭祭(おんとうさい)だ。毎年4月15日に諏訪大社上社でおこなわれる神事で、神様への捧げ物として鹿の頭やウサギを並べることで有名だが、これはもうムー読者ならとっくにご存じだろう。
史料館には、江戸時代の記録に基づいて再現された御頭祭のようすが展示されている。江戸時代にそんな貴重な記録を残してくれた人さまさまという感じだが、その人、名前を菅江真澄という。
超人化計画秋田編で遭遇した、見たら死ぬ酒「猿酒」の記録を残していたあの菅江真澄だ!まさか諏訪でも名前を聞くことになるとは。本当にどれだけ旅していたのか……菅江真澄もまさに超人。
こちらが史料館の壁にずらーっと並ぶ、鹿とイノシシの首。他にも魚やウサギや、いろんな捧げ物が展示されている。
史料館をでると、そこにひとつの社がある。「神長官邸のみさく神境内社叢」という説明がついているのだが、この「みさく神」が、史料館の説明にもあったミサグチ様だ。御左口神、ミサグジ、ミシャグジなどさまざまな呼ばれ方をするのだが、古事記や日本書記にでてくる神よりもさらに古いといわれる土着の神である。これもムーではおなじみの神、タニシよりもムー民のほうが詳しいんじゃないだろうか。
守矢邸の周辺には大小さまざまな神社があり、どんな小さな社にも4本の御柱が立てられているのはさすが諏訪大社のお膝元。と、調査しているとまた新たな看板が。そこには「空飛ぶ泥船」と書かれている。
空飛ぶ船? と向かった先にあったものは……
タニシそっくりな、空に浮かぶ家だった(右が空飛ぶ泥船)。そしてもちろん、ムー読者ならピンとくる形状があるだろう。そう、うつろ船だ。空飛ぶ「虚船」といったら、これはもう完全にUFOじゃないか。
この空飛ぶ泥船をつくったのは、ご当地諏訪の出身で、建築史の研究家であり建築家としても有名な藤森照信さん。じつは神長官守矢史料館を設計したのも藤森さんだ。あくまで想像だが、空飛ぶ泥船のデザインはうつろ船が参考にされているんじゃないだろうか。UFOっぽくもあり、うつろ船でもあり、タニシでもある謎の家。守矢邸周辺には謎が密集している。
神長官守矢家について学んだところで、次は「山下清放浪美術館」にいってみた。山下清といえば裸の大将。全国を放浪しながら作品をつくり続けたあの人も超人だといっていいだろう。
この美術館には、100点近い山下作品が展示されている。そしてここで初めて知ったのだが、山下清は妖怪やUMAが大好きだったのだそうだ。清がみた不気味な夢を描いたという作品や、幽霊を描いた絵もある。さらになんと清は、UFOが飛んでいる絵とか、富士山の周りを火星人が取り巻いている絵なんてものまで描いているのだ!
山下清の描いたUFO、幽霊。これは放浪博物館でないとみられない。偶然ながら2023年は山下清の生誕100周年。このタイミングにぜひ観にいってもらいたい。
松原タニシ
心理的瑕疵のある物件に住み、その生活をレポートする“事故物件住みます芸人”。死と生活が隣接しつづけることで死生観がバグっている。著書『恐い間取り』『恐い旅』『死る旅』で累計33万部突破している。
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