人間の寿命はどんどん短くなっている!? 「太古の昔は900歳」聖書の記述と“神のプログラム”の謎
全知全能の神は不老不死であるほうがしっくりくるが、神に近い人々もまた驚くほど長生きであったことが聖書に記されている。しかし、なぜか年を経るごとに登場人物の寿命が短くなっていくのだ――。
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千葉県に存在する「地図から消えた海岸」そこではかつて、44歳の男女が事件や自殺で立てつづけに亡くなったという。現地に赴いたのは怪談師・夜馬裕。44歳を迎えた年に、そこで不可解な写真を撮影してしまった……。
多くの海水浴場を有する日本最大級の砂浜海岸・九十九里浜には、オカルトマニアの間でよく知られる「地図から消えた海岸」(浜宿海岸)が存在する。
事の発端は、1982年1月まで遡る。千葉県白子町の浜宿海岸で、炎に包まれた車が見つかり、トランクからは水商売など複数店を経営する女性の焼死体が発見され、殺人事件として話題を集めたのだが、続く同年4月、再び同じ海岸で燃える車が見つかった。運転席からバス運転手の男性の焼死体が発見されたが、こちらは遺書があり、自殺として処理された。
さらに事件は続く。同じ4月、今度は炎上するトラックの運転席から自殺とみられる男性の焼死体が発見された。そして翌5月、またもや焼けた車の中から、無理心中を遂げた父親と、幼い子供の焼死体が見つかった。
事件はここで終わるのだが、無理に巻き込まれた子供を除くと、死亡した女性1名と男性3名は、奇妙なことに全員が44歳であった。いずれも無関係の者同士で、最初こそ殺人事件だが、後はすべて自殺である。互いを結びつけるものはないが、ほんの5か月のうちに、44歳の男女が、同じ海岸で、焼死体で発見されている。この無気味すぎる符合から、何か恐ろしい力が働いている、祟られているなど、当時は様様な噂や憶測が飛び交った。
事件後、この浜宿海岸は「遊泳禁止」「車両進入禁止」となり、海岸名は地図から消えることとなった。表向きの理由として、遊泳禁止なのは、潮の流れが速くなる離岸流が海水浴に向かないためであり、車両進入禁止なのは、ウミガメなど海洋生物を保護するためといわれているが、40年近くにわたり、多くの怪異談が語られてきたのは確かである。
なお、海岸近くの車道沿いには、コンクリート造りの鳥居だけが、社もなくポツンと建っているのだが、以前は木造の鳥居だったそうで、一度取り壊されている。
一説によれば、鳥居を撤去した障りが、すべての発端だという意見もあるが、鳥居については来歴含めて不確かな部分が多く、はっきりとした事は何も言えない。
さて、筆者も2019年10月に44歳を迎えたのだが、かつて「浜宿海岸で恐ろしい目に遭った」という体験談を提供してくれた男性から久しぶりに連絡があり、「当時は怖かったけど、もう一度確かめにいきたい。あなたも私も、お互いにちょうど44歳なので、例の浜辺
へ一緒に行きませんか」と唐突に私を誘ってきた。
ただ彼は、まだ40歳にすらなっていないはずであり、それなのに「44歳だ」といいはって、「例の海岸へ行きましょう」と執拗に誘ってくるのが気味悪く、彼との同行は断ってしまった。
とはいえ、まるで呼ばれるかのような出来事に興味が湧いたのも確かで、44歳は人生に一度きり、この機会を逃すのも何だか惜しく、年齢リスクを最大に減らすため、あと数日で
45歳になるギリギリのタイミングまで待って訪れることにした。
2020年9月末、44歳もあと数日という状態で単身海岸を訪れた私は、まず縁起を担いで国道沿いの鳥居へ手を合わせ、それから車両進入禁止の看板を越えて道路脇へ入ると、海岸へ続く長い道を進んでいった。
道の両脇には鬱蒼と草が生い茂り、廃棄物も散乱しているので、すでに不穏な様子が伺える。
浜辺は上が車道になった防波堤に囲まれており、外からは浜辺の様子がまったくわからない。出入り口は限られており、車道の下をくぐる薄暗いトンネルを抜けると、左右へ延々と続く無人の砂浜が広がっていた。
遊泳禁止だが、立入禁止ではないため、地元の人は散歩に訪れたりするらしいのだが、この日は曇りがちで風も強く、小雨も降っていたので、私が訪れた15時から日没後の19時まで、細長く見通しのいい浜辺には、自分の他に、ただの一度も人が入ってこなかった。
暗くなるまで滞在したが、怪しい人影や物音などはいっさいなく、すっかり肩透かしの気分で帰路についたのだが、後日、大量に撮影した画像を確認していると、夕暮時の浜辺を撮った一枚にだけ、拡大すると女性の上半身にしか見えない影が写り込んでいることに気がついた。
出入り口が限られた浜辺なので、その日、私以外にだれも見かけなかったのは確かである。
はたして、地図から消えた海岸には、いまだ怪異が彷徨っているのだろうか──。
ムー2023年1月号の原稿を書き終えた数日後、偶然にも「先週、浜宿海岸へ行って来た」というオカルトファンの方と出会い、「浜辺に卒塔婆が立てられており、その近くには犬らしき骨が何体分も散乱していた。儀式みたいで怖かった」という情報を得た。
原稿を執筆したら飛び込んできた情報なので、やはりここには何らかの縁があるのだろうと確信し、筆者もすぐに浜宿海岸へと取材に向かった。
浜辺につながるトンネルの出口からしばらく左手に行くと、砂浜を見下ろすように少し小高くなった場所があり、そこには卒塔婆が立てられていた。
実は卒塔婆の存在自体は、昔から確認されている。ただ風雨にさらされて朽ちるので、定期的に立て替えられているという。
この卒塔婆が、最近のものか何年も経っているかは、野ざらしなので見た目では判断しかねるが、少なくとも卒塔婆である以上、『供養』としての意味で立てられたのは間違いない。では、いったい何の供養をしているのか。
卒塔婆のすぐ下の砂浜には、犬らしき動物の骨が、数メートルおきに4か所に分けて置かれていた。
骨格からして猫や小動物よりは大きく、中型犬といったところだろうか。細かい骨も相当数残っているので、そんなに前に置かれたものではなさそうだ。そして少なくとも、2体以上の動物の骨が使われているのが見てとれる。
骨の傍らに焼けた首輪が置かれていること、骨の並べ方や、数メートルおきの等間隔な配置など、人為的なのは間違いない。
卒塔婆の周囲に並べられた、儀式的にも思える動物の骨。目的はわからないが、夕暮れの浜辺で酷く不気味に感じられる。
しばらく撮影していると、遠くに砂浜を歩く年配の男性の姿が見えた。駆け寄って話を聞くと、近所に住んでいる方で、よく浜辺を散歩しているという。
男性に卒塔婆と骨の話を訊いてみると、「散歩していても骨には気づかなかったが、この辺りでは飼い犬が死ぬと浜辺に捨てるから、きっとそれだと思う。卒塔婆は犬の供養のために立てられているのではないか」と言う。
たしかに浜辺の近所を歩くと、散歩中の犬に会ったり、民家の庭からも犬の鳴き声がずいぶんと聞こえる。犬を飼っている人は多そうだが、自宅の庭ではなく、なぜ浜辺に捨てるのか。聞いてみると、「さあ、どうしてだろう」と要領を得ない返答でごまかされた。
ただ、浜辺を囲む道路や堤防を建設した時、地面を掘り返したら何十、何百という犬や猫やその他動物の骨が大量に見つかったそうで、「きっと元からそういう場所なんだよ」と笑っている。
次に82年の連続焼死事件の話を訊くと、男性は驚くべきことに、最初の事件、燃える車のトランクから遺体で見つかったスナックのママを知っているという。事件当時、男性は千葉市内で働いており、繁華街にある被害者の店には何度か飲みに寄ったことがあるらしい。
最後に車が燃えていた場所を尋ねると、男性が「あのあたり」と指差した所は、ちょうど卒塔婆と骨が置かれているエリアであった。偶然の一致かもしれないが、不気味な符合を感じさせられ、何とも言えない気持ちにさせられた。
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