アフリカの岩絵に描かれたUMAユニコーンの謎! 絶滅種かハイブリッドか、知られざる歴史の痕跡
古代ギリシア起源とされるヨーロッパの伝説上の動物、ユニコーン(一角獣)。意外なことにアフリカ南部でユニコーンが描かれた古い岩絵が発見されている。この2つユニコーンは偶然に時を同じくして生まれたのだろう
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人間とほかの生物のハイブリッドは可能なのか――。倫理的問題に直結するこの禁断の実験が今から100年も前、極秘裏に成功していたことを著名な進化心理学が暴露している。
元を辿れば同じ祖先であっても枝分かれした生物進化の途上にあって、あるポイントを過ぎれば異種間の交雑は遺伝子的に不可能になる。
現在の我々人間とサルとの間の混血児がいないのはそのせいだが、最先端の科学技術を用いてそれを可能にすることはできるのだろうか。
2021年4月に学術雑誌「Cell」で発表された研究では、米ソーク研究所と中国・昆明理工大学の共同研究チームが、カニクイザルの受精後の初期胚にヒト多能性幹細胞を注入して“キメラ胚”を作り成長の経過を観察したことが報告されている。
作成されたキメラ胚は広い意味での“ハイブリッド”であり、そのまま成長させることに成功すれば人間とサルのハイブリッド種が誕生することも見込まれてくるのだ。
倫理規定によりキメラ胚は実験室内で20日間のみの成長が許されており、同研究でのキメラ胚も期限内に処分されたはずだが、一説では極秘裏にキメラ胚を成長させ続けている研究施設があるのではないかともいわれている。
しかし、そんな懸念はもはやナンセンスなのかもしれない。ある博士によれば、100年前の1920年代にすでに人間とチンパンジーのハイブリッドが誕生していたというのである。
今も実験に活用されていれる有名な「ミラーテスト(鏡像自己認知テスト)」を考案した著名な進化心理学者であるゴードン・ギャラップ氏は、1920年代にアメリカの研究施設で人間とチンパンジーのハイブリッドが誕生したことを信頼のおける科学者から聞かされたという驚きの発言を行っている。
2018年、ギャラップ氏が英タブロイド紙「The Sun」オンライン版に語ったのは、1920年代にフロリダ州オレンジパークに設立されたアメリカ初の霊長類研究センターで行われた“とある試み”に関する話題だ。
ギャラップ氏によれば、「彼ら(センター研究員)は、非公開のドナーから提供された人間の精液をメスのチンパンジーに授精させ、妊娠が起こっただけでなく、妊娠が正期産となり、出産に至ったと主張した」という。
「しかし数日、あるいは数週間のうちに、彼らは道徳的、倫理的配慮を検討し始め、乳児は安楽死させられました」(ギャラップ氏)
ギャラップ氏がこの実験に関わっていたわけではなく、目撃したわけでもないのだが、この話をした科学者の名前は(明かしはしないものの)じゅうぶん信頼のおける人物であると太鼓判を押している。
アメリカにおける動物行動学の草分けであるロバート・マーンズ・ヤーキーズ(1876~1956)は1929年、フロリダ州オレンジパークに「イェール霊長類研究所(Yale Laboratories of Primate Biology)」を設立しているのだが、ギャラップ氏が話を聞いた研究者は同研究所(前身を含む)に属していたという。
はたして、この研究施設で100年も前に人間とサルのハイブリッドが誕生していたのであろうか。
「The Sun」紙のインタビューで、ギャラップ氏はまた別の衝撃発言を行っている。同氏は人間はチンパンジーだけでなく、すべての大型類人猿と交配できると主張したのである。
「DNA自体を含む化石、古生物学、生化学の両方の入手可能な証拠はすべて、人類がゴリラやオランウータンと繁殖できることを示唆しています。人間と3つの大型類人猿はすべて、単一の共通の類人猿の祖先から派生しています」(ギャラップ氏)
人間とチンパンジー、人間とゴリラ、人間とオランウータンなどのハイブリッドは比較的容易に誕生させることができるという同氏の発言は驚きである。
人間と霊長類のハイブリッドを誕生させようというアイデアはもちろん古くからあり、同じく1920年代にロシアの生物学者イリヤ・イワノフは人間の精子とメスのチンパンジーを使って軍隊の“スーパー兵士”を作ろうと試みたが失敗した。
報告されている別の事例では、1967年に毛沢東主義の中国で、メスの霊長類が人間とのハイブリッドを妊娠したが、文化大革命の勃発を受けて研究室の科学者らが計画を放棄せざるを得なくなった後、放置されたことによってこのハイブリッドは死亡したという。
日本では“オリバー君”として知られるチンパンジーは、人間とのハイブリッドであるとの触れ込みでマスコミに登場し、1976年7月には来日も果たして大きな話題になった。
しかし、1996年にオリバーに対して行われた検査により、この動物は48本の染色体を持っていることが判明(ヒトは46本)、人間とのハイブリッドではないことが完全に証明された。
残念な結末のストーリーで終わったこのオリバー君だったが、人間に近い霊長類とのハイブリッドのイメージが人々の目に焼き付いた出来事であったといえるだろう。
人間とサルのハイブリッドを誕生させようと考える実利的な目的として、医療への活用を期待する声もある。それは、具体的には「ハイブリットの臓器を人間に移植する」ためである。
しかしその場合、ハイブリットの“人権”はどうなるのか。昨今はアニマルライツの厳格化も進んでおり、動物虐待で実刑が課されるケースも少なくない。はたしてハイブリッドを誕生させていいものなのか、今後もじゅうぶんな議論が尽くさなければならない。
【参考】
https://www.thesun.co.uk/news/5447151/human-chimp-hybrid-humanzee-born-1920s/
https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(21)00305-6
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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