古代遺跡から現代の未解決事件まで渾身考察「オカルト・クロニクル 暗黒録」/ムー民のためのブックガイド

文=星野太朗

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    オカルト・クロニクル 暗黒録

    松閣オルタ 著

    グリコ・森永事件他、摩訶不思議なエピソード満載

     かつての本欄で、『オカルト・クロニクル 奇妙な事件 奇妙な出来事 奇妙な人物』(洋泉社)と題する書物をご紹介した。同題のウェブサイトをまとめた内容であったが、実に興味深く、彫心鏤骨の大作でありながら、その真摯な姿勢と労苦を軽佻な文体に韜晦した傑作であった。

     本書は、その『オカルト・クロニクル』の、待望の、そして8年ぶりの第2集。第1集は版元の解散の煽りを受けて絶版となったが、その後、二見書房から装いも新たに増補版として出版されたという確かな人気作。その続編たる本書の面白さは、この時点ですでに保証されている。

     19世紀末のニューヨーク上空を飛翔する蛙(蝙蝠)男に始まり、楽園を夢見た男女の顚末「フロレアナ島のアダムとイブ」事件、1万5000年前の謎のオーパーツ集合体「プマプンク遺跡」、斬新な視点から検証するノアの箱舟の謎など、今回もまた、実際にあった(とされている)摩訶不思議なエピソードが集成されている。

     だが、本書の大部分を占めるのは、「グリコ・森永事件」の章である。
    1984年と1985年に起こった未解決事件の真相を追うこの部分は、何と取材だけで2年半を要し、その分量たるや「新書1冊分」(実際にはそれ以上)におよぶ、著者渾身の力作。名実ともに本書の白眉である。
     よい意味で第1集からの予想と期待を大きく裏切る第2集。著者のファンなら、間違いなく買いである。

    二見書房/2750円(税込)

    (月刊ムー 2026年07月号掲載)

    星野太朗

    書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。

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