世界各地の天空神はなぜ「長頭」なのか? メソアメリカと日本に共通するトンガリ姿の謎/南山宏
世界各地の古代史と神話で描かれる「長い帽子」姿は、人類史の謎を秘めた表現だった!?
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小野寺直 著
出アフリカを指導した人物こそが天孫火瓊々杵尊!
本書によれば、日本の天皇家の皇統は、なんと180万年前に始まるという。
180万年前とは、何とも気宇壮大な話だが、実際、『日本書紀』「神日本磐余彦天皇紀(神武)」の条では、神武天皇が45歳のとき、兄や子供たちを集めて「天皇家の祖先が地上に下った天孫降臨から179万2470余年が過ぎた」と述べている。
著者は、グルジアのドマニシで約180万年前の原人化石が発見されたことで、この記述が科学的に証明されたと述べる。
さらに、この人類史上最初の出アフリカを指導した人物こそが、記紀でいう天孫火瓊々杵尊とする。
179万年の時を経て、火瓊瓊杵尊の子孫は羌族と呼ばれるようになり、メソポタミアにスメル文明を築いた後、大洪水を逃れて、中国にたどりつく。
著者によれば、中国の伝説の王炎帝や黄帝も、そして古代国家周の王族も瓊瓊杵尊の子孫、つまり日本の天皇家の祖先ということだ。
さらに、正当な皇統を南朝とした上で、正史では途絶えたとされる南朝の血統は密かに守り伝えられており、著者の小野寺直氏本人こそ、その正当な継承者であり、「本物の」三種の神器も保管していると主張する。
著者の主張を裏づける証拠は、隠滅されて存在しないらしいが、手許に保管する三種の神器については、ぜひ「なんでも鑑定団」で鑑定してもらいたいところだ。
(月刊ムー 2025年7月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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