君は街角で円盤おじさんを見たことはあるか?/大槻ケンヂ・医者にオカルトを止められた男
何をしているのかわからない人は、それぞれの町にいる。彼らは街角を守るヒーロー……だったのかもしれない。
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ムー44周年記念におこなわれた「ムー旅SP LIVE」生配信。その最後を締めくくったコーナーは、熱烈なムー愛読者“ムー民”たちの座談会!
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去る10月9日に4時間40分にわたって配信された「ムー旅SP LIVE」。そのラストは、「ムー民」を公言する生粋のムー愛読者よる座談会で締めくくられた。44周年にちなんで編集部から逆指名したムー読者の代表4名は、中沢健さん、ナナフシギ吉田猛々さん、皆神龍太郎さん、そして大槻ケンヂさん。座談会は編集部も予測できなかったほどの白熱、長時間に及んだ。
第一線のUMA研究家・中沢健さん、怪談オカルトYouTuberでお笑い芸人のナナフシギ吉田猛々さん、作家、疑似科学ウォッチャーの皆神龍太郎さんに、ご存じロックバンド「筋肉少女帯」ボーカルにして大のオカルトフリーク、大槻ケンヂさん。みるからにムー色濃厚な座談会、ムー旅SP LIVEで配信された動画は25分ほどだったが、実際のトークは2時間超(!)。ムー旅版でもかなりのダイジェストなのだが、この記事ではそのなかでも選りすぐりの名言をピックアップ。
座談会のしょっぱなに放たれた、本誌の将来を案じるオーケンさんのひとこと。編集部いわく「ゼロではないです」とのことで、実際のところ10代から70代、80代まで読者がいる(そのうち3~4割は女性)。しかし50周年60周年のムーを考えると、若手読者の獲得は目下の課題でもあるのだ。さすがトップムー民オーケンさん、雑誌目線に立ったするどい一言。
いつからムーを読み始めたか、という話題でのひとこと。高校生一年生のとき「モーツァルトはフリーメーソンだった」といった特集記事に惹かれてムーの扉を叩いたという吉田猛々さんは、そこから激烈にハマり毎号購読。ところがそのテンションで親にもムーを見せたところ「なんだこの本は!」とものすごく怒られてお小遣いを減らされてしまったという。
いっぽう、「(親に)見せる記事のチョイスが大切」と語る中沢健さん。中沢さんは母親にもムーをみせていたが、「やっぱり飛鳥さんはリアリティあるわね」との反応だったそう。中澤さんが飛鳥昭雄ファンだったのを知っていたので、息子に忖度した発言だった可能性もあるとかないとか……。
大槻さんがメンタルがちょっと弱っていた時期にお医者さんにいったときの話。医師から「大槻さんてテレビでもUFOとかオカルトの話いっぱいしてますよね?」と聞かれ、そうですと答えたら返ってきた「オカルトを止めましょう」発言。座談会の現場は「すげー余計なことを!」「なんですかそれじゃオカルト外来じゃないですか!」と騒然。
しばらくはその処方に従って“オカルト断ち”をしていた大槻さんだが、やっぱりどうしてもオカルトの話をしたい。先生に相談すると「じゃあまあ、UFOなら夢があるからいいんじゃないですか」と一部解禁がでたそうだ。どんな面白いものでも、ハマりすぎにはご注意を……。
また、この話の詳細はwebムーで連載エッセイ「医者にオカルトを止められた男」でも詳しくまとめられているので、ぜひご一読を。
オカルト懐疑派としての立場からムーを愛読している皆神龍太郎さん。もちろんムーは創刊号から持っていて、編集部も未着手の全巻PDF化を達成(データ更新中)。現在はムー編集部ももっていないPDFが皆神さんのところにある、という状況になっている。2020年に発売された『ムー ビジュアル&アート集』(玄光社)では、素材データに皆神さんのコレクションが使用されているのだ。そこでとびだしたのが「懐疑派でありながらこんなにムーに貢献してる人いないぞ」とのひとこと。
これに対する大槻さんの感想は「ちょっと恐怖を感じる類のビートルズオタクみたいですね」という至言。
2001年にムー監修で発売されたUMAフィギュアについての発言。UMAのなかでもカエル男が一番好きだという吉田さんは、マニアックなカエル男がラインナップされているセンスにまず感動したという。
カエル男とはアメリカで目撃されたUMAで、警官が橋の上でうずくまっている男に声をかけたところのっそりと立ち上がったのは巨大なカエルで、川の中に飛び込み姿を消したという話。カエル男は目撃されるとき常にうずくまった状態で、つまり基本的に体調が悪いUMAなのだが(吉田さん説)、ムー監修のフィギュアではカエル男は自立しない。吉田さんは「あの体調の悪さが完全再現されているんだ!」と激しく感動を覚えたそうだ。
造形物としての不安定さをUMA解釈でフォローする、これがムー民だ!
ムーを読み解く皆神さんからの鋭い指摘。「イルミナティの秘儀は聖徳太子の『未来記』だった!」という記事を例に、ムーのツボは「聖徳太子の未来記」と「イルミナティ」といった、まったく別個の事実と事実を文脈上の不自然さを感じさせずに結びつける超絶編集技法にあるという。これは一昔前に流行った「東大話法」のごとき「ムー編集話法」だ!と喝破。
ムーの記事は9割は事実だけど1割がムーだ、との読み解きに編集部員も全員が爆笑(苦笑い?)だった。
約2時間に及んだ座談会の最後は、以前巷でも騒がれた「ムーは地球滅亡を特集してるのに次号予告出してていいのか」問題から、「ムーが書店にあるうちは人類は大丈夫」「ムーの次号予告が出てる間は地球は大丈夫」との結論へ。
とてもこの文字数では紹介しきれない座談会の様子は、以下のリンクからご覧いただきたい。ライブ配信では約25分にまとめていたが、約95分の「ほぼノーカット版」も公開も予定している。じっくりとお楽しみを!
webムー編集部
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