西洋版コックリさん「ウィジャボード」の誕生と流行/初見健一・昭和こどもオカルト回顧録
霊との交信に用いられる神秘の文字盤「ウィジャボード」。19世紀欧米の心霊ブームを機に普及したスピリチュアル・アイテムだが、商品としての大ヒットの仕掛け人は、意外な業界の人物だった。
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ゲーム雑誌「ファミ通」とのコラボで ムー的ゲームをお届け! 今月は西洋版こっくりさんを使ったホラー作品。
「こっくりさん」……この単語を見るだけでもゾクゾクしてしまう方は、きっと西洋版こっくりさんにして、こっくりさんのルーツとの説もあるヴィジャ・ボードにもご興味があることと思われる。
ヴィジャ・ボードは、霊と交信するためのツール。こっくりさんと同様にアルファベットと「YES」、「NO」、そして「GOODBYE」の文字が書かれたボード上で、専用のルーペがついた木片に手を添えて精神を集中させ、交霊を試みる。霊がやってくると、霊はそのボードを滑らせて文字をたどってコンタクトを取ってくる。これがこのボードでの交霊の段取りだ。
今回ご紹介する『FearThe Spotlight』は、この交霊術を友人と夜中の学校に忍び込んで執り行うことで体験する戦慄の恐怖体験を描くホラーゲーム。
初代プレイステーション時代風のローポリゴンのビジュアルに、同時代の『バイオハザード』『サイレントヒル』など名作ホラーゲームの初期作品を彷彿とさせるメニューやインベントリのシステムなどから、ホラーゲームとして並々ならぬトラディショナルな魅力を放っている本作で、あなたはオカルト好きな友人のエイミーの誘いで、夜の学校で交霊術を試してみることになる。
ヴィジャ・ボードは、学校の図書館の鍵付きの飾り棚に、なにやらあやしげなタロットカードなどといっしょに陳列されている。あなたはエイミーに誘われてやってきた少女ヴィヴィアンを操作して、実際に夜の学校にステルス・ゲームのように忍び込み、飾り棚の鍵を盗み出し、ヴィジャ・ボードを手に入れなくてはならない。それだけではなく、実際に儀式を行う机には、4本のろうそくを並べ、自らマッチで火をつけていく。そして、エイミーとふたりで霊とボードを通じて交信を図る……。
こうした展開は、すべてゲームならではのインタラクティブな体験としてあなた自身が行うことになる。動かしていないはずのボード上のルーペが動きだした瞬間の戦慄の恐ろしさを……知ることになるだろう。
(本作のムー民度 ★★★☆☆)
Steam 520円 配信中
(「月刊ムー」2023年11月号より)
藤川Q
ファミ通の怪人編集者。妖怪・オカルト担当という謎のポジションで、ムーにも協力。
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