古代エジプト「ヘリコプター」レリーフを巡る不自然な「重ね書き」説/遠野そら
オーパーツとして知られる「古代エジプトのヘリコプター」レリーフには、重ね書きで生じたものという指摘がある。合理的に思えるが、わかりやすい説明のための説でしかないのかもしれない。
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世界の超常現象ニュースをお届けする本コーナー。今回は、古代エジプトのクヌム神殿遺跡で発見された「星座」について。「太陽神の雁」は、天空のどこにあったのか?
今から約3000年前に花開いた古代エジプト文明。都として栄えたルクソールからほど近いエスナにある神殿の修復作業中に、今まで知られていなかった星座が複数発見され話題になっている。これらは類例を見ない星座であり、古代エジプト文明の謎を解き明かす貴重な手掛かりになるということだ。
発見されたのはナイル川を司る創造神「クヌム」を祀った神殿である。約200年かけて建造されたというこの神殿は、壁面や天井、柱に至るまで、祭祀に関するモチーフや、天体図などがびっしりと描かれており、当時の宗教的思想が色濃く反映されている場所だという。
クヌム神殿の修復プロジェクトリーダーであるドイツ・トゥビンゲン大学のクリスチャン・ライツ教授によると、「謎の星座」は神殿内に長い年月をかけて付着した煤や、鳥の糞を丁寧に取り除いたところ現れたそうだ。
北斗七星やオリオン座といった現代でもなじみのある星座とともに「Apendu n Ra(太陽神の雁)」といったこれまで見たことのない星座の記述が複数個所に書かれていたという。
「Ra」は太陽神ラーを、「Apendu」は雁(Goose)を意味することから、「太陽神の雁」と呼ばれるこの星座だが、天と地の創造者である太陽神「ラー(Ra)」が、生者の世界と死者の世界を船で渡っていたという伝説はあまりにも有名だ。
古代エジプトでは、蛇や猫はもちろんカブトムシまでも神とみなしていた。空を飛ぶ雁が星座となっても不思議ではないだろう。この星座は碑文のみで、星図がまだ見つかっていないため、詳細は今のところ不明であるが、この修復作業はまだまだ序盤である。ライツ教授は「今後の作業でまた新しい発見があるかもしれない」と期待に胸を膨らませながらも、天球のどこに「太陽神の雁」星座があったのか、場所の特定を急いでいるという。
エジプト文明は度重なるナイル川の氾濫から太陽暦、土木技術、そして天文学などが発展したとされているが、彼らのその技術力の高さから、いつの日も古代宇宙人説が付いて回るのはご存じの通り。彼らはこの時代、すでに太陽の行路を解析し黄道12宮の概念を持っていた。特にピラミッドはオリオン三ツ星と深い関係があると言われており、その位置関係はもちろんのことピラミッドの高さと星の輝度までもが一致していることから、彼らが我々の理解を凌駕する技術を持っていたことは間違いないだろう。
この神殿の建設は、新王国時代第18王朝時代に始まったと推測されているが、第18王朝時代といえば、宇宙人の存在を示唆する記述が数多く発見されている時代でもある。彼らの天文学の知識から、今回発見された星座は当時必ず存在していたはずだ。今後の修繕作業でまた何か新たな発見があれば、エジプト文明の謎に少し近づけるのかもしれない。
(2020年12月19記事を再編集)
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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