自宅の「気」の改善法と不運から脱する方法/強運体質になる神社参拝法

文=八木龍平

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    コツ3:自宅や店を囲む社寺に参拝すると、よい変化が起きる

    自宅を囲む最低3か所の神社に参拝を

    「自宅の気をよくしたい」
    「お店の気をよくしたい」
     そんな方にいい方法をお教えしましょう。やり方は簡単かつ単純です。お店や自宅周辺の社寺に参拝すればいいのです。
     ただ、ひとつやり方があって、それはお店や自宅を囲むように、最低3か所以上に参拝することです。どこの3か所でもいいわけではありません。3か所を線で結ぶと三角形になりますが、この三角形で自宅やお店を囲める社寺に参拝するのです。
     4か所の社寺の場合は、4か所を結ぶと四角形になり、この四角形で自宅やお店を囲める社寺に参拝します。
     5か所でも6か所でも、もっと多くの社寺でもいいのですが、とにかく囲むように参拝するのがポイントです。最低3か所、基本は4か所参拝するといいですね。四角は安定します。
     ただ、3〜4か所だと、ちょっと漏れが出る可能性があるので、北東の方角の社寺だけは必ず参拝してください。北東は鬼門といって、伝統的に鬼(邪気など不吉なもの)が入ってくる方角とされます。念のため、自宅やお店の北東方面で、最も近い社寺に参拝しておくといいでしょう。

    参拝する際には自分の住所と名前を神様に伝える

     自宅やお店を囲う社寺参拝をするときに、ひとつ注意点があります。
     参拝時に、自宅やお店の住所を念じてください。
     手を合わせて祈るときに、「どこどこに住む○○です」「どこどこにお店を構える○○です」と、住所と名前を念じます。どこの場所を囲うのかが明確になるよう、祈るときに念じるのです。
     自宅やお店を囲う祈りで大事なのは自分の意思です。これは呪術なので、自分自身の明確な意思や意図が大事です。
     もうひとつ大事なことは、このような囲う祈りをして「安心すること」です。
     安心するために必要な心構えは、住所を念じ「なくてはならない」と思わないこと。義務や規則ととらえないのです。
     神道には教祖・教典・教義はなく、絶対の義務も規則も存在しません。自然にしていればいいのです。住所を念じ忘れても、「神様はきっとわかっているよ! 参拝はちゃんとしたのだし」と、楽に構えていればいいですし、もちろん「もう一度行くか」と参拝し直すのもありです。
     ここに書いてあることも、ほかのだれかがいうことも「こうしなきゃいけない!」「こういう参拝をしてはいけない!」と義務や規則のようにとらえると、「ちゃんとできてるかな?」とかえって不安になったり、「あんな参拝をする人はダメだ」と他人を否定・批判することになります。それでは参拝する意味がなく、むしろ逆効果でしょう。礼儀や行儀はありますが、自由で柔軟な場が神社です。力を抜いて普通にご参拝ください。

    コツ4:悪い状況を好転させるなら「下り宮」への参拝が有効

    「下り坂」の神社は神様を見下ろす「特殊神社」

     神社の多くは「上り坂」にあります。しかし、まれに「下り坂」の神社もあります。神様を下に見る、通常とは発想が逆の「特殊神社」です。
     一般に神様は上空の「天」にあり、「上」に奉るものとされます。なので山の頂上や丘を登ったところなど、高い場所に神社は建てられます。
     家の神棚も、人の目線より高いところに設置するのが一般的です。神棚には神様がいらっしゃるとされます。もしそうなら、人が神より上に立つのは失礼ではないかと考えられるため、できれば家でいちばん高い場所に置くべきだとされます。
     しかし、昔は平屋の建物ばかりでしたが、現代ではだいたい2階建て以上で、タワーマンションのように20階建て以上の場所も珍しくありません。このような環境では、神棚のある場所の上に部屋があり、人がいることになります。
     これでは失礼だとして、「雲」という文字が書かれた木の板や紙を神棚の上に貼り、「神棚の上にあるのは雲です。上には天しかありません」とするのが近年の対応策です。ほかに天、上、空と書くこともあります。
     ここまでして神様の上に立たないようにしているのに、「下り坂」の神社では神様を見下ろすことになります。神様に失礼で、敬意を欠くのではないでしょうか?
     しかし、発想を逆転すると、意図が想像できます。

    あえてケガレを付けてからみそぎをする

    「下り坂」の神社(下り宮)はケガレをあえて付ける場所ではないか、という推測です。
     日本神話の開運3ステップは、「災いでケガレる→水でみそぎをする→成功する」です。
     多くの神々や日本列島の生みの親イザナギは、死者の住む黄泉国(よみのくに)で、死んだ妻との大げんかで殺されそうになり地上に戻ります。そして「ケガレたところに行ってしまった」と、水に浸かってみそぎをしたところ、すばらしい3柱の神(アマテラス、ツクヨミ、スサノオ)が生まれ、自らの生んだ神々のなかで最も貴いとして、イザナギは神生みの使命を終了しました。
     つまり、みそぎをして開運するには、まずケガレを付けるところからはじまるのです。そして、ケガレが付いた場所が、死者の国である黄泉国です。
    「下り坂」の神社で、日本でいちばん有名なのは出雲大社(島根県出雲市)です。主祭神の大国主大神は、最後は出雲大社で幽事(かくれたること)を治める幽冥主宰大神(かくりよしろしめすおおかみ)となります。幽事とは黄泉国のことです。大国主大神は、イザナギと同じく黄泉国の神様になったとされているのです。
     上にあるのが天上界なら、下にあるのが黄泉国です。天上‐地上‐黄泉国の3層構造です。下り坂を下りると黄泉国があるという設定なのでしょう。
     全国の主な「下り宮」は、出雲大社のほか、一之宮貫前(ぬきさき)神社(群馬県富岡市)、木曽三社神社(群馬県渋川市)、鵜戸(うど)神宮(宮崎県日南市)、草部吉見(くさかべよしみ)神社(熊本県阿蘇郡)など。
     ケガレをあえて付けたい人におすすめします。おっかなそうですけど、黄泉国だからこそ、逆にケガレが強力に祓われます。
    「下り宮」のひとつ、宮崎県日南市の鵜戸神宮。
    八木龍平氏の新刊『成功するビジネスパーソンは、なぜ忙しくても神社に行くのか?』(PHP研究所/税込み1,705円)。多くの人が知らないビジネスへの神社活用法や著名な経営者らと神社の関係を解説。全国の金運・仕事運を上げる神社も紹介。※本記事はこの書籍をベースにしたものです。

    八木龍平

    神社、人材育成、聞く技術を探究する社会心理学者。北陸先端科学技術大学院大学で博士号Ph.D.取得(知識科学)。「神社」について、科学とスピリチュアルを組み合わせた分析が好評を博し、『成功している人は、なぜ神社に行くのか?』(サンマーク出版)は27万部超のベストセラーになる。

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