テキサーカナに魚の雨が降った話など/南山宏のちょっと不思議な話
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文=遠野そら

世界の超常現象ニュースをお届けする本コーナー。今回はオーストラリアにあるアメリカの秘密基地「パイン・ギャップ」について。UFOのホットスポットでもあるという情報の真相は、もしかして…?
米軍基地が世界中に点在しているのはご存じのとおり。2000年以降だけでも、小規模ではあるが50か所以上もの基地が新たに建設されている。これらはLily Pad(睡蓮の葉)と呼ばれ、彼らはカエルが睡蓮の葉から葉へ飛び移るかのように利用できるネットワークを世界中に張り巡らせているのだ。
特に20か所近くもアメリカに施設を提供しているオーストラリアは米軍にとって重要な同盟国であろう。世界最大規模の演習場や、長距離レーダー基地、さらには米海兵隊を収容できる港までも設立されているが、その中でも米軍にとって特に重要なのがオーストラリア中部にある「パイン・ギャップ」基地だ。

荒涼とした赤土の大地が広がる場所にあるパインギャップは、米豪共同で運営している基地である。衛星やミサイルの探知、各種通信信号の傍受を目的とした連盟防衛施設となっているが、そこに近づくことはもちろんのこと、周辺は武装警察によって厳重に管理されており、オーストラリア最大の機密基地だという。
ホイットラム元豪首相は、この基地がCIAによって管理されていることを明らかにしており、施設内部にはオーストラリア政府要人でさえ入ることはできないと語ったこともある。さらに元CIAのエドワード・スノーデン氏も、ここでは衛星のみならず、世界中の人々を対象に電話やメール、FAXといったすべての通信を米軍が盗聴、監視していることを暴露している。
ここがただの防衛施設でないことは疑う余地もない。
地上から確認できるのは丸いドーム型の建築物程度。だが、この地下にこそCIAが管理する巨大な組織が存在しているという。地下12階まであるという施設には蜘蛛の巣のようにトンネルが張り巡らされており、我々の想像を超える研究が行われているということだ。

だが、オーストラリア中部の辺鄙な場所で、彼らは日々盗聴、監視だけを行っているのだろうか? アメリカがオーストラリア政府を締め出してまで基地を建設した理由。それは、この場所、土地そのものにある。
オーストラリア中部あるウルル(エアーズロック)。ここは古くから先住民アボリジニが聖地として崇めた場所で、周辺の洞窟にはUFOや宇宙人と思われる壁画が多数見つかっているのだ。世界の中心ともいわれるオーストラリア中部は今なおUFO多発地帯として有名であり、その目撃情報は後を絶たない。そして、ウルルから一番近い基地であるパインギャップもまた然り。
「息をのむようなスピードで飛行していた物体が、基地上空で見えないゲートに吸い込まれるかのように消えた」
「基地が投光した強力なビーム光線の先に葉巻型UFOが出現した」
……などなどUFOの目撃談は数多く、中には、基地上空に留まったUFOがなにかしらの通信をしていたという証言もあることから、パインギャップと地球外生命体の関係を指摘する声は少なくない。
だが、UFO=未確認飛行物体はすべて地球外生命体が操縦しているとは限らない。アメリカ軍が極秘にオーストラリアで新型機を開発しているという可能性もゼロとは言い切れないのだ。もしかしたらUFO多発地帯という情報を隠れ蓑にして、新型機の飛行テストを堂々と行っているのかもしれない。
オーストラリア政府でさえ口をはさむことができないパインギャップ基地。今のところオーストラリア側はこの基地で行われているすべてを黙認するしかないようだ。
(2020年12月12日記事を再掲載)
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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