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元ペンタゴン職員のUFO研究家が唱えたUFOに関する“もう一つの視点”を振り返る。エイリアン=宇宙人でないならば、いったい彼らは誰なのか――!?
国防総省での勤務経験があるUFOリサーチャーのジャック・ヴァレは、エイリアンを含むUFO現象全体が、宇宙ではなく、われわれ人間が生きている次元と隣り合って存在するパラレルワールド的な別次元との間で起きる現象だとする仮説で知られる人物だ。

ヴァレの説では、UFO現象は有史以来起き続けていて、文字が生まれる前の時代には神格や超自然的存在として語り継がれてきたものだという。こうした基本的コンセプトを基盤に展開される彼の「次元間仮説」は、エイリアンが宇宙空間から地球にやってくる存在であるという考え方の代替案として70年代から注目を集め続けている。SNSでの露出が最近特に目立つタイムトラベラーも、ワームホールやスターゲートも、次元間仮説ならば説明することができる。基本的には、時空を4次元多様体としてとらえる時空連続体の概念と直結する考え方だ。ヴァレの考察はFBIの正式な報告書でも触れられている。
ヴァレはプロジェクト・ブルーブックと深く関わっていたことでも知られている。今日的な言い方をするなら、UAP検証の歴史の黎明期を担っていた人物の一人が、interdimensional=次元間という表現をあえて使うことはとても興味深いと思うのだ。
パラレルワールドあるいはパラレルユニバースの概念は、ひと昔前ならSFのテーマに過ぎなかった。しかし今は、量子物理学をはじめとする主流派科学の枠組み内でも、まったく同じ概念がごく普通に取り扱われるようになった。アレン・J・ハイネク博士と共著で1975年に刊行された『The Edge of Reality』では、“インターロッキング・ユニバース”という斬新な概念も生まれた。複数の次元が絡み合いながら同時に存在しているという考え方だ。

いわゆるエイリアンに関しては、地球外からやってくる存在という考え方が圧倒的ではあるものの、ハイネク博士およびヴァレが培ってきた次元間的存在という解釈に加え、地底人である可能性を探る仮説もある。地底人説も、厳密に言えばパラレルワールド仮説として定義することができるはずだ。よって、一見するとまったく異質に感じられるものの、次元間仮説と地底人仮説は同じ系統の考え方として分類するほうがわかりやすいのではないか。
となると、エイリアン=宇宙人という仮説は成立しなくなる。グレイとかインセクトイドとか、もっと古くはノルディックという言葉で形容されたさまざまなタイプの“宇宙人”たちは宇宙から飛来したのではなく、地球の地底を含めた別次元からやってきた存在ということになる。ちょっと馴染まない気がするのだが、ヴァレの仮説を優先するなら、こちらのほうが真実なのか。
本当の現実世界はわれわれが実感している現実からはほど遠く、すべてがコンピューターによって制御されている。そこで生きている人間は肉体ではなく、意識体にすぎない――そんなかつてトンデモ説でしかなかった考え方も、今日の科学の最先端では、シミュレーテッド・リアリティやマトリックス世界説として広く議論されている。筆者は科学の専門家ではないが、それでも想像さえできない大きな可能性を感じている。
プロジェクト・ブルーブックの時代と比べれば、今の時代ははるかに多くのことが明らかになっているはずだ。ごく一部ではあれ、マスコミがヴァレと次元間的存在説を取り上げたタイミングを考えると、全体的な流れの方向性がなんとなく見えてくるような気がしてならない。われわれ人間が暮らす次元と並存する次元に属する何かが、次元間を行ったり来たりしている可能性は決して否めないのだ。
【参考】
https://www.howandwhys.com/jacques-vallee-suggests-interdimensional-beings-exist-among-us/
宇佐和通
翻訳家、作家、都市伝説研究家。海外情報に通じ、並木伸一郎氏のバディとしてロズウェルをはじめ現地取材にも参加している。
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