黒い目の子供(BEK)がイギリスに出現!コロナ禍のキャンプ地でカップルを襲った“人間とは思えない少女”
正体不明の不気味な存在「黒い目の子供(BEK)」の目撃が相次ぐという英国の森で、コロナ禍のカップルを襲った恐怖体験とは――!?
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過去あるいは未来の別の時空を訪れた場合、時間軸を越えたウイルス感染は起こり得るのだろうか。世界を混乱に陥れたコロナ禍の2020年に100年以上前の時代にタイムスリップしてしまったホームレス男性の逸話が興味深い。はたして彼は過去の時代に新型コロナウイルスを持ち込んでしまったのか――。
時空を超えた移動となるタイムトラベルやタイムスリップ現象で問題視されるのが、訪れた先で当人が与えてしまう影響力である。
過去にタイムトラベルして結婚前の親(あるいは祖父)を殺してしまうと自分はいなくなるのかどうかという思考実験は「親殺しのパラドックス」としても知られている。また、過去の歴史的人物の行動や考えを変えさせてしまったり、天下分け目の歴史的イベントに介入したらどうなるのかなどの“歴史改変”的な想像もいろいろと膨らんでくるだろう。
ウイルスや感染症の影響も想定できる。訪れた先の時代には存在しないウイルスを持ち込んでしまったら、どうなるのだろうか。
ーーところが、コロナ禍のロックダウン中、実際に100年前の時代へと束の間のタイムスリップを経験したホームレス男性がいるという。しかも、タイムスリップの時にはまだコロナの症状は出ていなかったが、感染していた可能性があるというのだ。
2020年3月下旬、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによるロックダウン下、イングランド・バーケンヘッドでギャビンという名のホームレスの男性(45歳)は、一晩寝る場所を探して街を歩いていた。
仕事を辞めてホームレスになったギャビンは過去3年間、友人知人の家を転々としては一晩ソファを借りる暮らしを続けていた。しかし、ある友人から酒癖の悪さを指摘されると共に部屋を追い出されてしまったことでギャビンはここ数日、満足に眠っていなかった。
ロックダウンの最中、ウイルス対策の一環としてホームレスを路上から緊急に用意した宿泊施設へと移送する話も持ち上がっていたのだが、まだギャビンの耳には入っていなかった。
不要不急の外出が咎められているため普段より閑散とした通りを歩いていると、ギャビンは学生時代の友人がこの近くのアパートに住んでいたことを思い出した。人の良い彼ならきっと泊めてくれるだろうと見越して、向かうことにしたのだ。
春先の肌寒さの中、ギャビンはスカーフを首に巻き、古いツイードジャケットのボタンを留め、手提げカバンを握りしめ、正面から吹き寄せる冷たい風に頭を下げて歩いていた。カバンの中には数枚の5ポンド紙幣、小さなラジオ、切れかけたバッテリー、拾い物の老眼鏡、下着、靴下、そして小説『かもめのジョナサン』のペーパーバックが入っていた。
目抜き通りに到着しようかという時、ギャビンは周囲の異常に気付いた。ロックダウン中にもかかわらず人々の声、荷馬車の走る音などの雑踏の騒音が響き、強い日差しが照りつけてきたのだ。
街角のマクドナルドは見当たらず、代わりに巨大なパブハウスが建っていた。明らかに昔の街並みであり、しかも季節は夏であるかのような日差しと気温であった。
当惑するばかりのギャビンだったが、マクドナルドの場所にあるパブに入ってひと息着こうかと思った矢先、近づいてきた警官から「どこから来たの?」と尋ねられた。警官はギャビンの顔からつま先へと訝し気に眺めた後、ギャビンが提げているカバンに視線を移した。カバンの中身をチェックしようとしているのは明らかだった。
職務質問には慣れているギャビンは「お巡りさん、信じられないでしょうが、私は西暦2020年から来たのです」と先に白状した。しかし自分でそう言ってみて、物事の奇妙さを実感することにもなった。今いるこの場所は、おそらくビクトリア朝時代なのだ。
当然だが警官はギャビンの言葉をまともには受け止めず、名前と住所、職業を質問した。
ギャビンは正直に本名を述べたが、住所は3年前に住んでいた場所を騙った。そして以前はプログラマーであったが今は無職であると説明した。ギャビンはきっとこれから逮捕され署で尋問されるのだろうと、すでに諦めの気持ちになっていた。
プログラマーという職業を理解できない警官はさらに疑い深い目でギャビンを眺め、逮捕は目前のように思えた矢先、パブから出てきた2人の男が怒声をあげながら路上でケンカをはじめたのだ。
警官はギャビンに少しここで待つようにと言い、男たちのほうへと小走りに向かっていった。
ギャビンはしばらくその場に立っていたが、これはチャンスだと思い足早に路地へと逃げた。街並みは古いもののギャビンにとってこの一帯の地理は勝手知ったるものであったのだ。
もはや見つけられないであろうという場所までやってきたギャビンだったが、街角でガラの悪い若い男の2人連れに難癖をつけられてカバンを奪われてしまった。
しかし、それを見ていた通りの質屋の店主が通りに出てきて男たちを怒鳴りつけると、男たちはギャビンに向けてカバンを投げ返して走り去っていったのだった。男たちは顔が知られた街のごろつきだったようだ。
ギャビンは店主に感謝の言葉を述べてお礼をしたついでに、それとなく今が西暦何年であるかを尋ねた。
思いもよらない質問に当惑していた店主の様子を見て、頭の回転の速いギャビンはさっき頭を強打して記憶があいまいになり、今年が何年が思い出せないのだと説明したのだ。
不可解な表情で「1909年だよ」と店主は答え、ギャビンに医師の診察を受けるよう勧めたのだった。
100年以上も前の時代に来ていることを知ってショックを受け、クラクラとめまいを感じたギャビンだったが、気がつくと 周囲は2020年の世界に戻っていたのだった。
この体験の直後、ギャビンは新型コロナウイルスの症状を発症することになった。数日前からすでに感染していた可能性は大いにあることから、病床でギャビンは1909年の世界で会った人々にウイルスを感染させていないかと懸念を深めたのだった。もしも1909年のイギリスで新型コロナウイルスが蔓延した場合、その後のイギリス史はどうなったのだろうか。
【参考】
https://anomalien.com/case-without-answer-the-timeslipped-homeless-man/#google_vignette
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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