米軍のためにUFOを作った男、タウンゼント・ブラウンは反重力推進装置の発明者だった?
米政府が隠蔽する先進技術が存在し、その技術を駆使して人の手によってUFOが造られているのか――。この疑問を探るうえで最重要人物の一人がアメリカの発明家、タウンゼント・ブラウンである。
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謎の失踪を遂げたミュージシャンが手がけたアルバムのタイトルはUFOだった――。果たして、彼はUFOに連れ去られてしまったのだろうか?
1969年にアルバム『U.F.O.』をリリースしたミュージシャン、ジム・サリバンは1975年にニューメキシコ州で謎の失踪を遂げている。いったい彼に何が起きたのか。
1960年代のアメリカでは、サンフランシスコを起源とするカウンター・カルチャーであるヒッピー文化のムーブメントが起きていた。
既存の道徳観や生活様式に反抗する若者たちのヒッピー文化は、ファッションからアート、音楽にも及び、サイケデリック・ロックなどのジャンルも生まれた。
また、1961年には後に「ヒル夫妻誘拐事件」として有名となったエイリアン・アブダクション事件が発生し、UFOやエイリアンへの関心も高まっていた背景もある。
そして、一部のミュージシャンたちも音楽活動において宇宙的なテーマを探求しはじめた。
1966年、バーズ(The Byrds)は『Mr. Spaceman』という曲で「毎晩訪れる“見知らぬ人々”」との出会いについて歌い、1969年、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルは『イット・カム・フロム・ザ・スカイ』という曲で「空からやってくる“何か”」について歌っている。
また、ピンク・フロイドのセカンド・アルバム『A Saucerful of Secrets』(邦題:『神秘』)のジャケットは、空飛ぶ円盤を彷彿させるデザインとなっており、デヴィッド・ボウイが1969年に発表した楽曲『Space Oddity(スペイス・オディティ)』は、ずばり宇宙とエイリアンをモチーフにしている。
そしてサイケデリックフォークの分野でジム・サリバンが歌った『U.F.O.』には「彼はUFOに乗って来たのか?」という歌詞が含まれ、再臨するイエス・キリストがUFOに乗ってやって来ると解釈することも可能となっている。
当時、アルバムの売り上げは振るわなかったが、その後のサリバンの謎の失踪もあって、同曲はカルト的な人気を獲得。そして、2010年に再リリースされ現代の聴衆を魅了することになった。では、実際に彼はどのように姿を消してしまったというのか?
1972年、セカンドアルバム『Jim Sullivan』をリリースしたサリバンであったが、アルコール依存と夫婦間の問題を抱えはじめていたという。
そして1975年3月4日、サリバンは愛車のフォルクスワーゲンビートルに荷物を積み、地元のロサンゼルスを出てテネシー州ナッシュビルへと向かった。
サリバンは「ナッシュビルでの音楽活動がひと段落したら帰ってくる」と妻と2人の子供に語っていたという。ロサンゼルスを出た後、彼はニューメキシコ州サンタローザのモーテルに立ち寄ったのだが、チェックイン後に再び車でどこかに向かい、そのまま彼の消息は途絶えた。
部屋の鍵は部屋の中に残されたままで、ベッドを使った形跡はなかった。モーテルの部屋を借りて、結局は泊まらずに出て行ったことになる。
その翌日、モーテルから7キロほど離れた牧場で彼の車が見つかるが、サリバンの姿はどこにもなかった。車の中にはいくらかの現金、書類、衣類、売れ残った自分のレコード、そしてギターが残されていた。
その後、警察による捜索が行われたが、彼の足取りを追う手がかりすら得られなかった。
サリバンの失踪は音楽業界における大きな謎となっている。当時の彼が何を考えていたのかは誰も知り得なかった。
彼は追い剥ぎに殺害されたという説もあれば、道に迷って砂漠で行き倒れたと考える者もいる。
信憑性は低いものの、彼は計画的に失踪したという説もある。しかし、彼を良く知るある者は、失踪するにしてもギターは手放さなかったはずだと指摘する。
そして一部で根強く信じられているのは、エイリアン・アブダクション説である。車の運転中に誘拐されたヒル夫妻のように、彼もまたドライブ中にエイリアンに誘拐されたのではないかというのだ。
『U.F.O.』の歌詞の中でサリバンは、「空に踊る光(太陽)の奇妙なショー」を最前列で観ていたことに言及している。海外メディアによれば、彼はそのショーについて評価を下すことを避け、何気ない態度で観察していたようだという。また、この楽曲には不思議なセンス・オブ・ワンダーがあり、弦楽器とフルートの伴奏が60年代後半のサイケデリックフォーク特有の雰囲気を醸し出しているということだ。
サリバンの声を最後に聞いたのは、妻のバーバラだった。1975年3月5日にサリバンは彼女に電話し、自分のことは忘れてほしいと話したという。
結局のところ、彼は妻に対してさえ何の手がかりも残していなかった。やはり、彼のメッセージはすべて楽曲に含まれていたということなのだろうか。その含意のある歌詞の詳しい分析が今こそ必要なのかもしれない。
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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