1万年前のインドに宇宙人が飛来し、アブダクションしていた! 古代宇宙飛行士説につながる先史時代のUFO事件/仲田しんじ

文=仲田しんじ

     古代の壁画に描かれている奇妙な人物はこの地に舞い降りたエイリアンだったのか――。そして大昔から語り伝えられる“連れ去られた村人”の謎とは。1万年前のインドの村で何が起こっていたのだろうか。

    先史時代に飛来した「小さな人々」の伝承

     UFOや宇宙人による誘拐事件、いわゆる“エイリアン・アブダクション”が1万年前のインドで起きていたのかもしれない。
     インド・チャッティースガル州の考古学局は、アメリカとインドの航空宇宙機関に助けを求めている。なぜ考古学者が天文学者に助言を求めているのか。

     インドの英字紙「The Times of India」によれば、考古学者はバスター族が暮らす地域で発見された奇妙な岩絵の起源を特定するために、NASAをはじめとする天文学と宇宙の専門家に協力を仰いだという。

     研究者たちが最も驚いたのは、この地域のさまざまな洞窟で見つかった壁画や岩絵(ロックアート)が、SFやUFO目撃談に登場するエイリアンの姿と多くの共通点があることだ。

     地元の考古学者、J・R・バガット氏は、この岩絵ははるか遠い過去にこの地域の住民が他の惑星からやってきたエイリアンを目撃したことを意味する可能性があると言及している。

     しかし考古学局にはこの分野の専門家がいないため、専門家に助けを求めなければならなかったというのが今回の“協力要請”の理由であったようだ。

     事実、NASAはSETI(Search for extraterrestrial intelligence)と名づけられた地球外知的生命体の探査にも着手しており、これまでにも先史時代のものと思われる岩絵と地球外生命体との関連を指摘し、超古代の人類と宇宙人の接触・交流の可能性に関心を持っているのだ。

     地元の部族の間では「小さな人々」の伝説が口頭伝承で受け継がれており、その話はいわゆる“エイリアン・アブダクション”と話の構造がきわめて似ているために研究者の注目を集めている。

     伝説によると古代には、飛行物体でこの地域にやって来た部族があり、やって来る度に地元の部族の村から1人か2人の住民を連れて去っていったという。
     その“誘拐”された人々は再び戻ってくることはなかった。この伝説は先史時代の人々と高度な地球外文明との接触を示唆する理論である「古代宇宙飛行士説」との整合性もありそうだ。やはりエイリアンは地球上の古代の人類に関与していたのだろうか。そして1万年前のインドですでに“エイリアン・アブダクション”が起きていたのか。

    小柄な人々である「ロヘラの人々」の口頭伝承

     バガット氏はまた、岩絵の描写では奇妙な形をした人物がある種の武器を持っているように見えると指摘している。

     描かれた人物の顔はぼやけており、鼻や口が描かれていない。いくつかの洞窟壁画では描かれた人物が一種の宇宙服やフライトスーツを着用しているようにも見える。

     考古学者はまたこうした描写を見れば人間の想像力は非常にたくましくなると指摘しつつも、これらの岩絵が大衆文化に登場するエイリアンのイメージに非常に似ていることには、偶然以上の奇妙さがあると語る。そしてこれらの描写が1万年以上前のものであることを考慮に入れたより詳細な研究が必要されていると提言している。

     地元の村の人々の間で共有されている伝承がいくつかあるという。この岩絵を崇拝する人はほとんどいないものの、先祖から聞いた小柄な人々である「ロヘラの人々(rohela people)」についての話や、空から降りてきた丸い形をした飛行物体が、村の1人か2人を連れ去り二度と戻ってこなかったという話もある。

     さらにバガット氏は壁画や岩絵は何年経っても色あせしにくい自然な色が使われており、描かれている人物は武器のような物体を持っている以外には明確な特徴がない点が奇妙であると言及している。まるでヘルメットを被っているような頭部の描写なのだ。

    「特に鼻と口がありません。いくつかの写真では宇宙服を着ていることが示唆されています。人間はもともとそのような空想を好むので、先史時代の人間による想像の可能性に反論することはできませんが」(J・R・バガット氏)

     1万年から数千年も前にヒューマノイドや現代の技術に似た物体を描いた岩絵を発掘、発見したのはもちろんこれが初めてのことではない。当時の人々が何を描きたかったのかはまだわからないが「古代宇宙飛行士説」との相似性はきわめて高いと言えるだろう。

     ヒンドゥー教の聖典である『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』などに登場する「ヴィマーナ」と呼ばれる飛行物体の特徴が今日目撃されてるUFOと酷似しているともいわれている。「古代宇宙飛行士説」が具体的に検証されるとすれば、どうやらインドの古代文明が真っ先に研究対象となりそうだ。

    【参考】
    https://anomalien.com/10000-years-ago-in-india-they-talked-about-alien-abductions/

    仲田しんじ

    場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
    ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji

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