狐狸が化けたか呪物の祟りか? 「土瓶が下がる」怪/妖怪補遺々々
ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」! 今回は、藪や枝に〝下がる〟土瓶の怪異を補遺々々します。
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ドイツの山中に、夥しい数の人形が集められた森がある。呪術めいた雰囲気を漂わせつつ、そもそも何者が、なんのために、人知れず場所に仕掛けたのか、いっさいが不明だ。見つけられることすら目的としない「人形の森」の真意は?
ドイツ北西部に位置する小さな集落が『呪いの名所』として、SNSで話題になっている。なんでも集落にある森の中で、不気味な人形が数多く発見されたというのだ。「まるで森全体が呪いをかけられたようだ」と、国内のYouTuberや廃墟ファンが撮影のため現地に押し寄せているという。
人形が発見されたのは、オスナブリュック市の郊外・ズットハウゼンという人口わずか4500人ほど小さな集落である。周辺は、ドイツの高速道路アウトバーン「A30」のジャンクションがあるくらいで、いたって静かな地域だ。
人形の森が注目を集め始めたのは今から5年ほど前。
ネット民に人気の宝探しゲーム「ジオキャッシング」がきっかけだった。ゲームの中で、プレーヤーがたまたまズットハウゼンの森を訪れたところ、不気味な人形を多数発見。SNSで公開すると、瞬く間に話題になったのだという。今では地元紙を含む様々なメディアで「呪われた森」として注目を集めることになった。

しかしながら気になるのは、なぜここまで多くの人形が森の中に安置されることになったのか、その理由である。
ドイツ国内を始め様々なサイトを参照してみたが、その決定的な理由は明らかになっていない。だが、地元メディア紙によると「メキシコにある、『人形島』に感化されたのではないか」と推測しているようだ。
メキシコで有名な人形島―「ソチミルコ島」をご存じだろうか。ここは船でしか行けない僻地にありながら、数えきれないほどの人形が島中に安置されていることで知られている。ここまで多くの人形が集められた理由としては、「島の近くで溺れ死んだ少女の霊魂を慰めるため」とも、「悪霊から島を守るため」とも伝えられているが、所有者が謎の死を遂げたことで、その真相は今なお闇に包まれている。
島は旧アステカ帝国の首都であった、“ティノチティトランの名残“だというが、その伝統とは裏腹に、島に近づくだけで吐き気やめまいに襲われる、人形を見ただけで悪寒を感じる等、その異様さを訴える人が後を絶たない。
ズットハウゼンの森を訪れた人々も、メキシコの人形島と同じように何かしら“強い念”のようなものを感じるという。それがどのような念なのかは分からない。だが、そこだけ空気がゾクゾクとするような、冷気のようなものを感じるということだ。
現在は森の様子を写真でしかみることができないが、人形の表情や形状を見ると、何かしら呪術的な意味をもって残されたようにも感じる。それが憎しみなのか、怨念なのか…。人々の証言からも何かのパワーが宿っているのは間違いないようだ。
果たしてこの人形にどのような意図が隠されているのか。今後も注目していきたいと思う。
(2022年3月7日記事を再掲載)
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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