数日単位の「ズレ」体験! 明晰夢は時間移動の扉になるのか?/「タイムリープ、やってみた」

文=BTTP

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    4回タイムリープした

     この体験談は、Sさんという女性からメールで送っていただいたものだ。
     Sさんは、これまでに、小学生のとき・高校生のとき・社会人になった後・結婚後の計4回、タイムリープを経験しているという。

    ◉1回目:小学3年生
     体調不良で学校を休んだ翌日、登校すると1日時間が巻き戻っていた。
     本来は休んでいたはずの日が、まるで「普段通り登校していた日」に書き換えられていたかのようだった。

    ◉2回目:高校3年生
     ある日の木曜日。1時間目の政経の授業のときに起こった。Sさんは、授業が進んだところまで毎回、教科書に印をつけてチェックしていた。
     ところが、その日先生がはじめたのは、昨日の授業でやったはずの範囲。
    「先生、間違えてる」と思ったが、誰も指摘しない。
     黒板には「〇月〇日(水)」と書かれていた。 教科書を見ると、つけたはずの印が消えていた。

    ◉3回目:21歳(社会人2年目)
     営業事務で、電話注文を伝票に書きながら、次の注文を受ける忙しい日々。
     ある日の木曜日、ふと気づくと昨日と同じ注文を繰り返し書いている。
    「二重発注になる」と思っていると、上司に「Sさん、今日〇日、水曜日!」と注意された。FAXのディスプレイを確認すると確かに水曜日。
     さらに、木曜日は燃えるゴミの日で、その朝ゴミを出し、他の家のゴミも集積所に置かれていたのに、夜帰宅すると朝出したはずのゴミが玄関にそのまま残っていた。
     眠って翌朝起きると、ちゃんと木曜日になっていた。

    ◉4回目:26歳(結婚し子供もいる)
     夕食後、夫が読んでいる『週刊少年ジャンプ』を見て、Sさんは疑問に思った。
    「なんで先週号を読んでるの?」
    「今週号だけど?」
     先週号も『ONE PIECE』のイラストが表紙で、同じに見える。おかしいと思ったが、発行日は確かに〝今週号〟だった。コンビニへ確認に行くと、Sさんが〝先週号〟だと思っていた『ONE PIECE』が表紙の今週号が、棚にずらりと並んでいた。 なお、このとき『週刊少年ジャンプ』以外の日付のズレは感じなかったという。

    明晰夢がタイムリープへの扉なのか

     ひとつひとつは小さなタイムリープだが、それが4回も重なるとは、不思議である。 

     Sさんは、普通の人とは見る〝夢〟が違っていた。
     見る夢すべてが、「いま夢を見ている」ことに気づく「明晰夢 」だという。夫に指摘されるまで、明晰夢が当たり前だと思っていた。
     しかも、その夢の内容がいつもとても現実的。
    「空を飛ぶ」などの「現実で不可能なこと」は夢で見ることができない。
     夢をコントロールすることも、夢を見ている途中ではできない。
     ただ眠る前に、「戻りたい過去」の状況を再現イメージすることで、望んだ内容の夢を見ることができる。

     Sさんの夢のもうひとつの特徴として、目覚まし時計のアラームなどの音の刺激ではなかなか目覚めにくいことがあげられる。誰かに体に触れられて、起こされることで、やっと目覚める。
     この理由は、Sさんに「過眠症」の傾向があるからだそうだ。 過眠症とは、夜しっかり寝ているはずなのに、昼間とても強い眠気に襲われる状態だ。
     最近になって病院の検査でわかったことだったが、Sさんは子供のころからこの症状にずっと悩まされてきた。
     この過眠症のせいか、眠るとすぐに夢がはじまり、目覚めても夢がずっと続くときがある。Sさんの言葉通りに書くと、「頭の片隅で夢を見ながら現実を見ている」「視界の端に夢のテレビが映っている」感じのようだ。

     Sさんのタイムリープ体験の一部は、この過眠症が原因かもしれない。
     でも、すべてこのせいだけで片づけることは難しい。
     タイムリープした時間帯が、朝や夜中に集中しているのなら、夢の中の体験を現実だと思い込む「偽の目覚め」の可能性もある。

     しかし、Sさんの体験は昼間の時間帯だ。

     Sさん自身が、とても興味深い仮説を話してくれた。

    「もしかしたら自分だけでなく、人類全体が過去に戻っているかもしれない」と。ただ、ほとんどの人はその記憶を保持できないから、忘れてしまっているのだ、と……。

     突拍子もないアイデアだが、「時間が流れている」というのは錯覚、「過去・現在・未来の時間が同時に存在している」という考え方は興味深い。
     つまり、私たちはすでに「未来の時間」を経験していて、それを思い出せないだけかもしれない。
     Sさんのように、夢の中でも意識を保てる特別な人だけが、時空を超えてその記憶を保持できるのではないか。

    (「タイムリープ、やってみた」より抜粋)

    イムリープ、やってみた」
    BTTP(著)/サンマーク出版/1,980円(税込)
    https://bookstore.sunmark.co.jp/products/9784763143068

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