黄金伝説の故郷・ボゴタの黄金博物館の歩き方/ムー的地球の歩き方
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摩訶不思議の世界を語る、選び抜かれた世界の名品が奈良国立博物館に大集結。
2025年7月、世界中の歴史的な“名品”や“呪物”が、奈良国立博物館に集まるのをご存知だろうか? 奈良国立博物館の開館130周年と、天理大学の創立100周年を記念した特別展「世界探検の旅―美と驚異の遺産―」が開催されるのだ。期間は2025年7月26日(土)~9月23日(火・祝)。
本展のテーマは、約6000年に及ぶ人類の歴史の探求。天理大学が運営する博物館「天理大学附属天理参考館」(以下、天理参考館)が世界中から集めた、30万点にのぼる膨大なコレクションの中から厳選した作品群と、奈良国立博物館所蔵の仏教美術作品を組み合わせた内容となる。
奈良といえば、かつては日本の政治の中心でもあり、古のロマンが漂う都。実はそれだけでなく、世界中の様々な歴史的物品も集まっている土地であることがわかり、非常に興味深い。
開始は7月と少し先の話だが、ムー民の関心を集める展示が多そうなイベントなので、奈良国立博物館(以下、奈良博)と天理参考館の担当者から聞いた見どころ情報を含め、展示品を紹介しよう。
今回の展覧会は、大きく以下の3章で構成され、考古資料や民族資料を中心に約250件が展示される。世界でも天理参考館のみが所蔵する稀少な作品や、初公開の作品なども含まれる予定。
第1章「文明の交差する世界」では、ユーラシア大陸の東西に文明が発祥し、やがてシルクロードが通じることで、それらの文化交流が進む有様を紹介。
第2章「神々と摩訶不思議な世界」では、世界各地の神や祖霊、精霊への信仰と、死後の世界に関わる品々が紹介される。
第3章「追憶の20世紀」では、現代社会ではすでに珍しい存在となってしまった、ひと昔前の各地の造形を集めて紹介。世界各地の民族文化が生んだ、時代や生活環境に応じた独自の造形を目の当たりにできる機会となる。
約6000年に及ぶ人類の歴史の探求がテーマだけあって、かなり幅広い内容であることが伺える。
会場となる奈良博の担当者によれば、今回は展示物のスペースを大きく取ってゆったり並べるといった、一般的な美術館らしい展示とは異なる見せ方をするそうだ。曰く「展示数が多く、ぎっしり詰まった会場」になるという。
「“奈良博による仏教美術スペース”と区切るような従来型の展示はほとんどなく、どちらかというと、展示物を通して様々な思想や信仰を味わえるような、情報量の詰まった展示を行います。ぜひこの展覧会を通して、時空を越えた世界探検をしてもらいたいです」(奈良国立博物館学芸部教育室長 中川あや)
そして、今回多数の所蔵品を出展するのが、天理大学附属天理参考館だ。同館は世界各地の生活文化資料・考古美術資料の収集・研究・展示を行っている博物館である。
「天理参考館では異文化理解を目的とし、世界各地にある民俗資料や生活感がわかるものを集めて研究し、その成果を広く公開してきました。その中で、結果的に古代の信仰にまつわるものが多く含まれており、今回はその辺も出展しています。
人類史を遡って、人々の生活の中で使われた物品を掘り下げていくと、自然と神様や死の世界にまつわるものが出てくるんですね。現代を生きる我々の感覚とは違い、古代の人々にとっては、死の世界の存在が大きい。現実は仮の世界で、死後の世界や神の世界がある前提で生きていたんです」(天理参考館副館長 巽善信)
本展の第2章「神々と摩訶不思議な世界」では、世界各地の神々や信仰にまつわる品が多く展示される。神や祖霊、精霊への信仰は、古代社会、そして世界の様々な民族の間で重要な意味を持ち、それらと密接な関わりを持ちながら人々の死生観も形成されてきた。
それら古代からの信仰にまつわる物品は、「幅広く見れば、いま流行りの“呪物”とも呼べる」と同担当者は語る。
なお“呪物”というと、「呪いの藁人形」のようなものを想像するが、歴史的には人を呪うだけでなく「邪悪な力から人間を守るアイテム」も多い。
「例えばエジプトの死者の装飾なんかも、死後の世界に行ったときに身を守るためのもの。人々は、死後の世界でも邪悪な力を振り払うにはどうしたら良いか、本気で考えてきたんです」(同担当者)
奈良県内にある2つの博物館がタッグを組み、世界の様々な民族とその歴史に迫る展覧会。繰り返しになるが、考古資料や民族資料を中心に約250件が展示され、中には、世界でも天理参考館のみが所蔵する稀少な作品や初公開の作品も含まれるのでぜひ注目してほしい。
今回の展覧会で、死後の世界を重要なものとして捉えてきた古代の人々の感覚をリアルに感じ取れるだろう。
展覧会名:奈良国立博物館開館130年・天理大学創立100周年記念特別展
「世界探検の旅―美と驚異の遺産―」
会 期:2025年7月26日(土)~9月23日(火・祝)
開館時間:9:30~17:00(毎週土曜日および、なら燈花会開催期間、中元万燈籠開催期間は19:00まで)
※入館は閉館30分前まで
休 館 日 :7月28日(月)、8月4日(月)、8月18日(月)、8月25日(月)、
9月1日(月)、9月8日(月)、9月16日(火)
会 場:奈良国立博物館 東・西新館
所在地 〒630-8213 奈良県奈良市登大路町50番地
主 催:奈良国立博物館、天理大学附属天理参考館、日本経済新聞社、テレビ大阪
特別支援:DMG森精機
協 力:仏教美術協会、日本香堂
奈良国立博物館問い合わせ:050-5542-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式ウェブサイト:http://art.nikkei.com/tanken/
奈良国立博物館ウェブサイト:https://www.narahaku.go.jp
杉浦みな子
オーディオビジュアルや家電にまつわる情報サイトの編集・記者・ライター職を経て、現在はフリーランスで活動中。
音楽&映画鑑賞と読書が好きで、自称:事件ルポ評論家、日課は麻雀…と、なかなか趣味が定まらないオタク系ミーハー。
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