メキシコ「グアダルーペの聖母マリア」の歩き方/ムー的地球の歩き方
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三上編集長がムーの特集記事を解説!
1968年4月2日夕方、公共バスの車庫で働くイスラム教徒のムハマッド・アトワ氏と同僚は、道路向かいの聖母マリア・コプト教会の屋根に、白服の女性が立っているのに気づいた。
アトワ氏は修道女が自殺するものと思い、必死に駆け寄って「お嬢さん、飛び降りないで!」と叫んだ。女性は黙したまま冷静に、敬虔な様子で両手を組み、頭を垂れていた。
アトワ氏らの叫び声に小さな群衆ができて、人々は混乱と畏怖の念に包まれた。やがて、だれもが考えていたことを教会の管理人が口にした。
「あの方はマリア様だろうか?」
その瞬間、群衆は光り輝く女性が聖母マリアであると確信したーー。
これは20世紀最大の奇跡といえる「ザイトゥーンの聖母」、別名「光の聖母」が初めて現れたときの模様である。かつて本誌でも取りあげたことがあるので、ご存じの読者も多いだろう。
だが、調べてみると多くの記録があり、それぞれに食い違いが見られる。そこで、当時の模様をなるべく正確に再現するため、冒頭に米国キリスト教系大学のデイトン校が公開した記事(以降、デイトン)を紹介した。
事件はエジプトの首都カイロのザイトゥーン地区の聖母マリア・コプト教会(以降、聖母マリア教会)に、「女性のような光体」が出現したことに始まる。しかも出現は1回限りではなく、その後なん
と3年間にわたってたびたび起こり、ときには週3〜4回にも及んだのである。
この異様な事態を受け、現地コプト教会も1か月後に声明を出した。以下は米国ワールド・ヘラルド紙の5月5日の記事である。
「何千人も押し寄せた聖母の幻影報告は、土曜日、コプト教会が『自信と喜び』をもって公認した。総主教の声明では、聖母出現は4月2日から連続して起こり、最長2時間半に及んだ。幻影はザイトゥーンの聖母マリア教会の手すり壁に両腕を広げて立ち、見物人には医学的な治癒効果 があった。目撃報告が広まるにつれ、教会付近は連日夕方から夜明けまで人々で溢れかえっている」
複数回の出現ゆえに、冒頭と聖母の姿勢が異なるが、当時の騒動ぶりが見て取れる。
(文・写真=鈴木革)
続きは本誌(電子版)で。
webムー編集部
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