中国で発見された謎の古代人「ドラゴン・マン」と「鄖県人」をめぐるミステリー! 我々との意外なつながりも!?
100万年前の東アジアを生きた謎のヒト属の頭蓋骨。最新の研究では、この頭蓋骨は我々の先祖であるだけでなく、絶滅した古代人「ドラゴンマン」の祖先であるかもしれないという。
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中国の民間伝承に登場する無気味なUMA(未確認生物)である「席子」とは――!? 不注意で踏みつけた人間を襲い、血を吸って失血死させる恐ろしいUMAの正体は!?
中国語でマットや絨毯、ゴザを意味する「席子(ピンイン)」の名前がつけられたUMAがいる。名前は人畜無害だが、この席子に襲われた者は血を吸われて失血死するという恐ろしいUMAだ。文字通りの「吸血絨毯」タイプなのである。
四角形のマットや絨毯に似ている席子の大きさにはかなりの幅があり、小さいものでは30センチ四方から、大きいものでは2メートル四方にもなるという。
体表は赤みがかった色か、または苔のような柔らかくふわふわした緑色の毛で覆われていると説明されることが多い。
2000年の目撃情報では、小さな目と「翼のような付属肢」をもつ姿で描写され、裏側の腹部は鋭い吸盤で覆われており、襲いかかった人間や動物の血を吸うという。川、河口、水で満たされた窪みや裂け目といった水場で多く目撃されているが、陸上を移動することもできる。
説明によると、席子は周囲の環境に溶け込むようにカムフラージュしているため発見が難しく、特に自然環境の中で見つけるのは困難を極める。しばしば席子は地面に同化して獲物を待ち伏せし、なにも知らない動物や人間が踏むと、目を覚まして即座に反応、獲物を包み込んで血を吸い取る。席子のこの残酷な捕食スタイルは、目撃情報が報告されている地域に住む人々の間で恐れられている。
席子の伝説の起源をたどるのは困難だが、記録に残されている主な目撃報告は以下の通りだ。
段承世の9世紀の著作には、キリンに似た動物による襲撃について記述されている。この記述によると、江州(現在の江西省)の漁師が、幅30センチの円形かつ鋭い吸盤で覆われた大きな葉のような動物に襲われた。漁師は襲撃後まもなく失血死したとみられる。
雲南省、特にシーサンパンナ(西双版納)タイ族自治州の伝承では、席子と同様のUMAのストーリーがあり、このUMAが子象を襲おうとしたところ、怒った母象に踏み殺された逸話が残されている。事件を目撃した猟師がUMAの死骸を目にしたところ、苔で覆われた緑がかった背面と、裏の腹部側は茶碗ほどの大きさのタコのような吸盤で覆われていたという。
学者の袁梅が長年かけて収集した数々の伝承を編纂した1788年の著作『子不語』の中には、1771年の春に江蘇省鄭江の川で、潜水士が「赤みがかった大きな塵取りのような動物にきつく巻きつかれた」ことが記されている。
1976年(もしくは1977年)の夏には、雲南省瑞麗県の池で泳いでいた少女の腕に席子がきつく巻き付いたため、父親が我が子の腕を切り落とさざるを得なかった事件が記録されている。
その数週間後、同じ池で泳いでいた男性が「浮遊する影」に襲われたのだが、その後に地元民が池の水を抜いてみると「苔むした生き物の吸盤にしっかりと包まれたまま」の男性の遺体を発見したという。
1993年秋、孟臘県大洛河近くの洞窟でカエルを捕まえていた2人の兄弟が、地面に落ちていた「緑がかった毛布」につまずいた。その「毛布」はすぐに起き上がり、兄弟の片方の足に巻き付いたが、もう1人の兄弟が松明の火をあてがうと、UMAは諦めて池に逃げていったという。
2000年3月15日、シーサンパンナの漁師が川で釣りをしていた時、毛糸の毛布のようなUMAが水面に浮かび上がっている光景を目撃した。そのUMAには「2つの小さな光る目と、一対の翼のような付属肢があった」という。
彼が石を投げつけるとUMAは水中に潜り姿を消したが、野営中の夜中に目を覚ますと、そのUMAが子犬を襲い、母犬がそれを噛んで引き剥がそうと奮戦していた。UMAは最終的には諦めて去っていったというが、残念ながら子犬はその後失血多量で死亡し、その身体はボウルほどの大きさの腫れ物に覆われていたのだった。
席子の正体について、昔の目撃者が誤って解釈した実在する動物や自然現象ではないかと推測する人もいる。たとえば、エイや扁形動物などの平らでカムフラージュ能力を持つ特定の動物種が、席子伝説の発端になった可能性もあるという。
あるいは、席子は野生に潜む自然の危険を象徴的に表したものであり、見知らぬ土地では慎重に行動するよう人々に警告する訓話である可能性もある。
席子に関する話は多岐にわたり、中国の多様な地域や文化を反映している。また、席子は孤独なUMAとして描かれていることが多いが、群棲しているパターンもあるという。
席子のすべての物語に共通するのは、そのUMAの危険な性質と、環境に紛れ込むカムフラージュ能力である。
作家のデイビッド・C・シュー氏は、迷い込んだ東南アジアの巨大淡水エイ(Himantura polylepis)か、それに似た中国の未知の種が、席子の物語のきっかけになったのではないかと示唆している。
あるいは、アフリカや北米で未確認生物として報告されている淡水に適応した頭足動物の一種ではないかとの推測もある。淡水に適応した頭足動物は発見されていないのだが、「吸血イカ(コウモリダコ)」や「オオタコ」のように、腕を隠すための網状の組織が広範囲に張り巡らされた種もある。
懐疑論者は席子を単なる伝説として退けているが、この伝説の根強さと豊富なストーリーを軽視することはできない。不気味で危険なUMA、席子の目撃と被害は今後も報告されてくるのか、気に留めておくべきだろう。
【参考】
https://anomalien.com/xizi-the-bloodsucking-cryptid-of-chinese-folklore/
https://cryptidarchives.fandom.com/wiki/Xizi
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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