ロイヤルホテル能登にムー協力「プラネットルーム」登場! 宇宙的感覚で宿泊しよう
UFOの街・羽咋に行くなら、ロイヤルホテル能登の「プラネットルーム」がおすすめ!
記事を読む
16世紀の伝説によると、現在のアルゼンチンとチリの南部、いわゆるパタゴニアのどこかに“黄金の国”があるという。
伝説の黄金都市「シーザーズ(Caesars)」が、現在のチリとアルゼンチンの間のパタゴニアに存在している――そんな噂が約200年前から囁かれている。
シーザーズは金銀財宝で満ち溢れ、きわめて裕福な都市であるという。
「この都市には、銀の屋根、碧玉の教会と塔、金の鐘を備えた建物があり、住民は外部とのあらゆる交易を絶ち、楽しいと思われるすべてのものを所有している」とフランシスコ・アスタブルアガ・シエンフエゴスは1899年にチリ共和国の地理辞書で言及している。
いくつかの説では、もともとシーザーズは伝説的な白い巨人種族の本拠地であったとされ、1764年に刊行された小説には、南緯43度または44度の地域に居住している“The Cessares”という人々についての記述もあるという。
この失われた都市の起源はどこにあるのか。シーザーズにまつわる話は、大航海時代の探検家によって語られたいくつかの物語が融合したものでもあるようだ。
1515年、スペインの探検家フアン・デ・ソリスのチームは、現在のブエノスアイレス付近で遠征を行っていたとき先住民に襲われたのだが、それは内陸部にある伝説の銀山、シエラ・デ・ラ・プラタを目指していた道中でのことだといわれている。
シエラ・デ・ラ・プラタには“白い巨人”が住んでいると考えられてれており、この銀山こそがシーザーズなのではないかという指摘もあるようだ。
シーザーズの名前は、1528年に現代のアルゼンチンを探検する遠征隊を率いた船長、フランシスコ・セザールから来ている。
セザールの探検のストーリーを書いたルイ・ディアス・デ・グズマンによれば、探検隊はアンデス山脈の奥深くにある「貴金属でできた豊かな都市」に遭遇したという。この黄金の都市が、セザールにちなんでシーザーズと呼ばれるようになったというのだ。この説では、シーザーズはグスマンの逞しい想像力の産物ということにもなりそうだ。
また1540年にマゼラン海峡で大型帆船が難破し、約200人の命が失われる海難事故があったが、その23年後の1563年、行方不明になっていた2人の乗組員がチリに戻り、彼らの冒険談を語っている。
彼らの魅惑的な冒険のストーリーでは、インカに起因する宝物で溢れている都市を発見したことが語られたのである。これがシーザーズだったのかもしれない。
さらに17世紀に入ってからも、スペインの入植者たちがシーザーズらしき都市を発見したという話がいくつか残されている。実際にシーザーズの場所を突き止めようとする探検も試みられたのだが、残念ながら叶うことはなく、伝説だけが時を経て語り伝えられることとなったようだ。
シーザーズは本当に実在したのか?
この謎を解きほぐす試みは今も一部で続けられている。それほどまでにシーザーズの持つ「永続的な魅力」は人々の心をとらえて離さないのだ。
かつて「デルフォス財団」(成立経緯がやや不透明)という組織が、アルゼンチンのリオネグロ州で発見された「アルゼンチン要塞(Argentine Fort)」として知られる岩層が、シーザーズの一部であるとするレポートを発表した記録が残されている。
また、アルゼンチンを拠点とする旅行会社「パタゴニア・アルゼンチン」によれば、この要塞が聖杯を守るためにテンプル騎士団によって建設されたことを同財団が突き止めたのだと言及している。
同財団はテンプル騎士団がクリストファー・コロンブスよりも前にアメリカに足を踏み入れていたと主張し、テンプル騎士団が壊滅する前に、聖杯を含む財宝とともにアメリカに運ばれたのだと説明している。世界中の陰謀論者のお気に入りであるこれらのストーリーは確かに観光客を惹きつけるに違いなく、旅行会社が興味を持っても不思議ではない。
1997年から2006年にかけて何度が遠征隊を率いてきたデルフォス財団だったが、まさに失われた都市と同じようにその後跡形もなく姿を消したようだ(いくつかの“陰謀論的”報告では同財団を児童性的虐待事件に関連付けているという)。
一説によると、同財団はフランス人博物学者のビクター・マルタン・デ・ムーシ(Victor de Martin de Moussy)によって製作され1865年に発行された地図で「アルゼンチン要塞」の存在を裏付けたと主張している。
はたして「アルゼンチン要塞」が、シーザーズと呼ばれる伝説の都市を見つけるための鍵なのだろうか。いずれにしてもパタゴニアのどこかにあるといわれる無尽蔵の金銀財宝に満たされたユートピア、シーザーズが何世紀にもわたって探検家を魅了してきたことは事実である。今後新たな展開がもしあるとすれば夢は大きく膨らむだろう。
【参考】
https://www.ancient-origins.net/myths-legends-americas/city-caesars-00161
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
ブログ「仲田しんじの特選あーてぃくるず」 nakatashinji.com
ランキング
RANKING
関連記事
ロイヤルホテル能登にムー協力「プラネットルーム」登場! 宇宙的感覚で宿泊しよう
UFOの街・羽咋に行くなら、ロイヤルホテル能登の「プラネットルーム」がおすすめ!
記事を読む
新刊『オカルト編集王 月刊「ムー」編集長のあやしい仕事術』発売!<お知らせ>
月刊「ムー」編集長 三上丈晴が編集人生30年の軌跡、オカルト編集の舞台裏を初公開する書籍が、学研プラスより発売となる。 日本中を驚愕させる“謎”“不思議”はどうやってつくられるのか、あやしい雑誌・ムー
記事を読む
「ムー」企画制作・ご依頼募集 ~動画配信・イベント・グッズ開発など~
グッズからイベント、動画企画など……「ムー」とコラボしませんか?
記事を読む
「こんなムーグッズが欲しかった」の夢が叶う!/Pubip! × ムーコラボグッズ発売
創刊500号を記念して、”偏愛良品”を手掛けるECサイト「Pubip! 」が「ムー」とコラボ開始! 歴代ムー表紙、そして謎の新キャラMUMINzのグッズが誕生だ。
記事を読む
おすすめ記事