特異な水晶ドクロ「ヘッジス・スカル」をマヤ文明にもたらした超越存在の可能性/並木伸一郎・神秘の古代遺産
「ムー認定 神秘の古代遺産」より、オーパーツ「水晶ドクロ(クリスタルスカル)」をアーカイブ。マヤ文明の中でも異質なヘッジス・スカルを作ったのは何者か?
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突然、世に現れた複数の奇妙な写真。それはある探検家がジャングルで撮影し、命と引き換えに残したものだという。だが──。そこに写っていたのは、まるで異世界のような光景だった!
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未踏の地を目指す探検家。人類の侵入を拒みつづける地を見事に踏破し、歴史に名を残す者もいれば、危険に巻きこまれ命を落とす者もいる。
19世紀後半、「失われた伝説の古代都市」を追い求め、世界各地で活動していたイギリスの探検家アルフレッド・アイザック・ミドルトンも、帰らぬ人となった探検家のひとりである。考古学はもとより、物理学、植物学にも精通していたミドルトンは、当時オランダ領東インドだったスマトラ島で、伝説の古代都市ダウリートゥの探索中に、命を落としたとされている。
個人探検家であったことから、彼についてはそれ以上の詳しい記録は残されていなかった。だが2022年8月、ミドルトンがスマトラ探検中に撮影したという奇々怪々な写真が20枚以上も再発見されたのだ。彼が最後に見た光景とは、いったいどのようなものだったのだろうか。
最初にお断りしておくが、写真の真偽については諸説あり、フェイクの声も少なくはない。
あまりにも驚愕的な写真に筆者もAIソフト「DALL-E2」(ダーリートゥー/テキスト入力によって、イメージする世界を映像化する画像生成AI)を連想したほどである。
だが、写真は1901年に発行された「スミソニアン・マガジン」に掲載されていたもので、探検家のジョン・モリスの友人であり、かの有名な小説家、アーサー・コナン・ドイルのアシスタントを務めていた人物の報告を元に作成された記事だそうだ。
当時の探検隊が撮影した写真というだけでも十分貴重な資料だが、特に目を引くのがそこに写っている未知の文明である。奇妙な円錐形の構造物や、宇宙飛行士のようなレリーフ、さらには既知の生物には分類されていない生命体らしき姿など、人類の歴史には記されていない驚異的な文明の記録が残されていたのだ。
また森には奇妙な形の木々が生い茂り、湖では珍奇な魚が水揚げされている。白骨化した超巨大生物や、古代恐竜に酷似した生物の姿も見ることができる。一緒に写っているのは、そこで暮らしていた民族だろうか。
まさに、一級品のオーパーツといっていい。
ミドルトンの写真は、少なくとも120年以上昔に撮影されたものだ。当然ながら解像度は低く、ぼやけている部分も多い。だが、その神秘的な光景は、まさに異次元世界のものである。
もう少し具体的に写真を見てみよう。
なかには多重露光と思える写真もあるが、構造物もまた奇妙なものばかりだ。よく見ると、地球内外を問わずさまざまな形状の飛行体、すなわちUFOを模しているようでもある。
通説では、ミドルトンのスマトラ探検は19世紀後半のこととされている。
ところが写真を見る限り、巨大な岩にはスペースシャトルに酷似した彫刻が施されているのだ。
しかもそこにはオービターや外部燃料タンク、ロケットブースターといったモジュールらしきものまで確認できる。まさに、スペースシャトルという言葉以外ではたとえようもない。
それだけではない。なんと、ヘルメットをかぶった宇宙飛行士のようなレリーフまで存在しているのである。
いうまでもないが、スペースシャトルが初飛行を遂げたのは1981年になってからのことだ。当然、120年前にその姿が知られているはずはない。だとすればこれらの構造物は、だれによって、そしてどのような目的で造られたのだろうか。
他にも、円盤形UFOやベル形UFOといった、地球外生命体に由来する飛行体に酷似したものもある。
これらはまるで、古の墜落機のようなリアリティだ。ジャングルに落下した機体が破損し、森に飲まれていく――そんな生々しさが感じられる写真なのだ。
さらに興味深いのが、釣り鐘形のふたつの構造物である。下部が大きく広がり、幾重にも階層が重なるその形に、読者は見覚えがないだろうか。
そう、まさに「ヴィマーナ」だ。
ヴィマーナは、古代インドの叙事詩に登場する神々の乗り物である。神々の戦車、飛行車、空中装置、空飛ぶ宮殿などさまざまな表現がなされるが、一瞬で「3つの世界」を渡るという究極のハイテク兵器とされる。
その破壊力は凄まじく、万物を瞬時に焼き尽くし、世界を消滅させるといわれている。インド文化圏の寺院では本殿や高塔がこのヴィマーナを模して作られており、信仰の対象となっているそうだ。
1918年にプローダ王室サンスクリット図書館で発見されたヴィマーナの技術書、『ヴィマーニカ・シャストラ』という注解写本がある。
そこでは、ヴィマーナは大きくシャクナ、ルクマ、スンダラ、トリプラの4タイプに分類されている。これを参照するなら、ミドルトンの写真にある構造物は、まさにラクマ型であろう。
また一緒に写っている人々の大きさから、それがかなり巨大であることも推測される。底は脚のよ
うなもので支えられており、まるで宙に浮く神殿のようである。
これらの写真は、スマトラのどこで撮影されたのだろうか。残念ながら詳細な場所については明らか
にされていない。だが、写真が本物であるとすれば、われわれの知り得ない文明の存在を記録した貴
重な証拠、オーパーツとなるのは間違いないだろう。
1881年に出版された『ダウリートゥの失われた宝箱:世界最大級の財宝を求めて』には、ミドルトン
が古代都市ダウリートゥを発見していたことが記されているという。
残念ながら原本は現存していないため具体的な内容は不明だが、前述した「スミソニアン・マガジン」と照会してみると、実に興味深い内容が明らかになった。
ミドルトン探検隊の記録を時系列に並べていくと、一行はスマトラ島へ向かう直前、中国のロプ・ノール湖周辺を探索していたようだ。そのとき彼らは、「アトランティス」と呼ばれる大陸由来の黄金の女性像と、湖まで続く幻の黄金都市の場所が記された地図を元に、金塊がぎっしりと詰まった宝箱を発見していたというのだ。
確かにロプ・ノール湖周辺では、古くからシルクロードの要衝として栄華を誇った古代都市の存在が囁かれていた。また1900年には、スウェーデンの探検家であり、地理学者でもあったスヴェン・ヘディンが、幻の古代都市・楼蘭の遺跡と、干上がったロプ・ノール湖底を発見しているので、ミドルトンの情報は間違いではなかったと推測されよう。
しかしその後、スマトラ島へ渡ったミドルトン探検隊を悲劇が襲う。方向感覚を失い、ジャングル奥地に迷いこんでしまったのだ。
鬱蒼とした森を彷徨っていた一行は、財宝を狙う男たちに捕らえられた。ミドルトンはそこで、帰らぬ人となってしまうのだ。だが彼らは、男たちから逃げる途中、それまでに手に入れた財宝や探検隊の日誌、写真のネガなどを宝箱に入れ、地中深くに隠していたというのである。
ミドルトン自身がそれを掘り起こすことは叶わなかったが、後年、ジョン・ハーグリーブス副隊長が、新たな探検隊を率いてスマトラ島へと入り、無事ミドルトンの財宝を掘りだすことに成功。このニュースは探検家たちの間で大きな話題となり、情報を受けた「スミソニアン・マガジン」誌が、古代都市・ダウリートゥのレポートを掲載することになったのだ。
あるサイトによると、1907年の「ネイチャー」誌にも、ミドルトンの南極遠征が報じられていたとある。
一部ではミドルトンは架空の人物とする説もあるのだが、こうした状況から見ると、やはり実在の人物だったようだ。
またミドルトンは中央アフリカ、南米アマゾン、さらにはアジア地区の古代地図を所有しており、中国・ロプ・ノール湖遠征を行ったのも事実だという。ダウリートゥの写真はやはり、スマトラ島で撮影された本物である可能性が高いのではないだろうか。
では、なぜミドルトンは中国からスマトラ島へ向かったのか。
そもそもロプ・ノール湖は、新疆南東部のタクラマカン砂漠とクムタグ砂漠の間にあるタリム盆地の東端に位置する。そこから直接南下したとしても、スマトラ島までは最短直線で4000キロ以上も離れているのだ。
おそらく彼は、そこに向かうに足る確かな情報を手にしていたのだろう。まして、世界を股にかけ活動していた探検家である。入念に精査し、足を踏みいれたに違いないのだ。
ミドルトンが活動していた19世紀後半、インドネシアではジャワ原人として知られる直立猿人の化石人骨の発掘が相次いでいた。そして時を同じくして、多くの探検家や科学者が東南アジアの海の測定や地図作成に乗りだすと、さらなる新発見がもたらされた。
なんと、マレー半島東側からインドシナ半島の海底に巨大な大陸棚、すなわち古代の大陸跡が発見されたのだ。
約7万年前から1万4000年前まで続いたヴュルム氷河期時代。海面は現在より約100メートルも低く、スマトラ島を始めとする周辺諸国はアジア本土と地続きでつながり、広大な大陸が広がっていたのである。
1949年に命名された、古大陸スンダランドだ。
最終氷期のスンダランドは気温がセ氏20度前後の温暖な気候で、象や虎が生息し、鉱物にも恵まれた肥沃な土地だった。大陸には何本もの大河が流れ、その豊かな環境は、高度な文明が発達していても不思議はない。
しかも周辺地域には、それを裏づけるかのような巨石文化や、洪水の神話伝承が色濃く残っていた。
前述のようにミドルトンは、アジアの古代地図を持っていた。そこにこの大陸と超古代文明の片鱗
りんが記されていたとしても不思議はないだろう。彼らはきっと、海に沈んだ幻の大陸の残滓、超古代スンダランド文明の遺産を求めてスマトラ島へ向かったに違いないのである。
超古代スンダランド文明の存在を示唆する遺跡として有力なのが、インドネシアのジャワ島で発見されたグヌング・パダン遺跡だ。1万3000年から2万年前に作られた、世界最古のピラミッドともいわれる巨石遺構である。地元スンダ語で「光の山」を意味する遺構がある場所は、最終氷河期時代、海面から1000メートル以上の高地に存在していた。
遺構は5段階のステップピラミッドで、深さ15メートルの人工的構造物の下には大きな部屋のような空間も確認されているという。ひるがえって教科書が伝える人類の歴史はというと、約1万年前に農業が始まり、人々は集団で狩猟採集生活を営んでいた、とある。当時のイメージとしては、人々が動物の毛皮を羽織り、こん棒や弓を持って歩く姿であろう。
だが、専門家によればグヌング・パダンのような建造物を造るには、神官や石工などの専門家が存在し、大規模な集団生活を営んでいる必要があるという。もちろん巨石を積みあげる技術力も必須である。われわれがイメージする「原始人」の集団では、絶対に不可能なのだ。
グヌング・パダンは、現代文明よりも以前に存在していた文明、超古代文明の存在を示す遺物だとしてもおかしくはないだろう。そう、まさに超古代スンダランド文明そのものだ。
また近年では、スンダランドの超古代文明に対する新たな説も浮上している。それはスンダランドが、伝説のムー大陸だった、というものだ。もしもそうだとすれば、ミドルトンが発見したダウリートゥは、ムー大陸の遺跡だった可能性も生じてくるだろう。
ミドルトンがたどり着いたという、失われた伝説の古代都市ダウリートゥ。この地は、ヴィマーナの伝説にある「3つの世界」のひとつだったのだろうか。ミドルトンの日誌や写真のネガの行方は明らかになっていない。どのような経路で、ダウリートゥへ向かったのか、そこで何を見たのか、多くはいまだ謎のままだ。あるいはスンダランド地帯の調査が進むにつれ、新たなミステリーが白日の下にさらされる日がやってくるのかもしれない。
遠野そら
UFO、怪奇現象、オーパーツなど、海外ミステリー情報に通じるオカルトライター。超常現象研究の第一人者・並木伸一郎氏のスタッフも務める。
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