それは祟りか災害か? 山口県浮島の「海を渡る鼠」の脅威/黒史郎の妖怪補遺々々
ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、“忘れ去られた妖怪”を史料から発掘! 今回は、襲い来る「海の鼠」にまつわる奇譚の数々を補遺々々します。
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滋賀県は安曇川(あどがわ)町の「安閑神社」のそばに安置された古代の石板。中央に線刻されたペトログリフは何を意味しているのか。さまざまな形で分析すると、驚くべき真実が見えてきた。 石板が示していたのは現代人が一般的に利用するQRコードだったのだ!!
かつては正体不明だったが、科学技術が進んだことによって、ときに場違いな工芸品、すなわちオーパーツとみなされる遺物がある。滋賀県安曇川(あどがわ)町三尾里(みおざと)にある謎の線刻石板もまた、そのひとつかもしれない。
第27代・安閑(あんかん)天皇を祀る、その名も安閑神社のそばに、ちゃぶ台ほどの大きさの石板が安置されている。全体的に赤茶色をしており、表面には絵、もしくは模様が刻まれている。
一説には古墳の一部、石室に使われた石で、あるいは石室に絵を描いた装飾古墳の壁石かだと推測されているが、詳しいことはまったく不明。長らく橋の建材として使われていたという噂もあり、人々の記憶からは消えていたものと思われる。
何より注目は絵柄である。石に線刻されているところから、これはペトログリフの一種だ。
上下に数本の川のような直線が描かれている。立体的な絵だとすれば上部の線は雲か、もしくは大地の水と天上の水を表現しているようにも見える。となれば、間にある蕨のような模様は水蒸気、もしくは雨と思えなくはない。さらに、下部の尖った部分を山々だと解釈すれば、萌えあがる植物や木々を表現したものだとも解釈できる。
だが、気になるのは左右に配置された“四角い渦巻き”だ。いったい、これは何か。漢字の「回」を連想させることから、絵ではなく文字ではないかという説もある。
ただし、漢字や平仮名、片仮名ではない。未知なる古代文字、世にいう神代文字だ。実際、安曇川といえば、古史古伝のひとつ『秀真伝(ほつまつたえ)』が発見された地である。『秀真伝』は全文、秀真文字(ヲシテ文字)なる神代文字によって記されている。
完全に一致する秀真文字はないものの印象は近い。ために、謎の石板は巷で「神代文字石」と呼ばれている。
しかしながら、仮に神代文字だとしても正体がわかったわけではない。謎は残ったままだ。絵柄を絵画と見るか、それとも文字として解釈するか。いや、ひょっとすると「暗号(コード)」なのかもしれない。
そこで、だ。
もともと、石板は天地逆に置かれていたというから、上下逆さまにして中央部分に着目し、3つの「回」のような部分を四隅のコーナーにくるようにしてトリミングする。
すると、何かに見えてこないだろうか。試しに左右の比率を半分以下に縮小すると、これはまさに「QRコード」である。中心の水蒸気のような部位はQRコードの市松模様に見えるのだ。
もちろん、古墳時代の人々がQRコードを使っていたはずはない。だが、知っていた可能性はある。QRコードの意味こそ理解できなかったが、目にしたことがあったのではないだろうか。ここで考えられるのは未来人である。
つまり、ジョン・タイターのような人間が、遠い未来から古代の日本にやってきた。彼らの時代が21世紀の現代に近かったがゆえ、QRコードが印刷されたモノを所持していた。
古代人にとって未来人は神に等しい存在だったはずだ。彼らは所持品にあったQRコードを見て、奇跡を起こす力のシンボルだと感じ、神聖な絵柄を古墳の壁画に描くことで豪族は来世において神々の力を得ようとしたのではないだろうか。
もし、そうだとすれば、謎の神代文字石は第一級のオーパーツだといえるだろう。
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