枝にも触れるな! 最強祟り初鹿野諏訪神社の「ホウの木」怪奇譚/吉田悠軌
触れることも、葉を取ることもはばかられる最強の「祟る木」。120年前から恐れられるホウの木(ホオノキ)の障りを、オカルト探偵が調査した。
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古代中国を統一した秦の始皇帝。その陵墓内にある墓の発掘作業は、なぜ行われないのか? それはまさかの伝承にあるという――!
中国史上初となる天下統一を成し遂げた秦の始皇帝(紀元前259~210)。死後は自らが生前に建設した陵墓に埋葬されたが、1974年3月に陜西省臨潼県西揚村で井戸を掘っていた農民が兵士や馬をかたどった像(兵馬俑)を発見。2000年以上の時を経て陵墓の場所が特定されるとともに、伝説扱いされていたその壮大なスケールが史実であることが判明した。さらにその後は世界文化遺産にも登録――と、ここまではよく知られた話だろう。
しかし、この始皇帝陵については不可解な点もある。調査によって始皇帝の墓自体の正確な位置は特定済みだが、なぜかそれ以上の発掘作業が行われず、完全な状態を保ったまま放置されているのだ。海外科学メディアの指摘によると、その背景にはなんとも物騒な理由があるという。
まず一つめは、考古学者たちがトロイの二の舞を演じる事態を恐れていること。ご存じドイツの実業家ハインリッヒ・シュリーマンが1870年から3年を費やして掘り当て、神話上の都市トロイアの実在を証明したトロイ遺跡。しかし、シュリーマンの発掘が手荒だったことで、同時に数々の貴重な遺物が失われてしまったとされる。現在の侵襲的な発掘手法では、墓を開く時に取り返しのつかない損害を引き起こす可能性が否定できないというのだ。
もちろん考古学者たちも手をこまねいているばかりではない。墓を傷つけることなく内部を覗くため、ミューオン非破壊分析などのさまざまな試みが構想されているようだが、一向に進展が見られない模様。
しかし、何といっても一番の理由は、墓にまつわる言い伝えにあるらしい。
実は、始皇帝陵の存在は司馬遷による歴史書『史記』や『漢書』など古代中国の歴史書でも言及されており、墓には「侵入者を殺害するための罠」や「大河のような水銀が自動的に流れてくる仕組み」が備わっているというのだ。
墓を開いた瞬間に、どこかに溜め込まれた大量の水銀が一気に流れ出して洪水のように襲いかかってきたり、自動的に巨石や矢が放たれる――数々の伝承が真実だったことを踏まえると、そんな事態も“十分にありえる”というわけだ。
そして実際、学者たちが墓の周囲の土壌に含まれる水銀濃度を調査したところ、通常の100倍もの数値を示したことが判明。2020年に発表された論文では、「“絶対に荒らされない墓”だという古代の記録を裏付けている」とした。
ちなみに、秦の始皇帝については「不老不死になるために水銀を飲み、そのことで逆に命を落とした」という逸話もあるほど水銀と縁のある人物。かつては薬として用いられていた時代もあった水銀だが、猛毒であることは今や周知の事実。それをシャワーのように全身で浴びたとしたら……とは考えるだけでも恐ろしい。
秦の始皇帝が、そこまで厳重に自らの墓を武装した理由とは果たして何だったのか? 死してなお、絶対に手放したくなかった“何か”がそこにはあるのか? いったい、墓の全容が明かされる日はいつになるのだろうか。
webムー編集部
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