インダス文字の解読に1億5000万円の懸賞金! 本気の解読事業に秘められた政治的意図
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ティム・ブルックス 著
全世界の絶滅危惧文字を採取し、集大成した労作
現在、世界には300ほどの文字体系が存在するようだが、著者によれば、その「85~90%は、使われなくなる可能性が高い」という。となると、これは由々しき事態である。なぜなら「文字がひとつなくなれば、そこで生きてきた記憶も消え」「自分たちの歴史やアイデンティティー、自分たちの尊厳や生きる意味」が「土台から崩れ」去るからだ。
何より、文字の消滅は「過去や現在の社会的な不公正の証拠」にほかならないのである。そしてわれわれは「四六時中、文字を目にしていながら、その真価に気づいていない」のだ。
本書は、この現状を深く憂慮し、2010年に「絶滅危惧文字プロジェクト」を立ち上げた著者が、全世界の絶滅危惧文字を採取し、集大成した、文字通りの労作である。文字だけに。
絶滅危惧という話の深刻さはさておき、全世界の83種におよぶ、見たこともない文字たちを眺めるのは、それだけで単純に視覚的に楽しいし、いろいろと刺激にもなるし、また文字とは、文化とは、そして人間の民族的・文化的アイデンティティーとは何かを再考させるきっかけともなる。まさに所有すること自体に価値のある一冊といえるだろう。
本書のような書物の登場をもってしても、「文字の消滅」という厳然たる事実は如何ともし難い。だが本書の出版が、少しでもそのような現状に歯止めをかける一助となるならば、評者としても幸甚である。

(月刊ムー 2026年02月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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