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主人公は美術の教科書でみたあの偉人!
文明開化の明治時代。古い悪弊が滅ぼされ、新しい価値観がすべてをよい方向に導いていく……と、世の中そんな単純な話にはならないもの。この頃日本中に吹き荒れた「廃仏毀釈」の嵐は、歴史ある大寺院や貴重な仏像を存亡の危機ともいえる状況へ追い込んでいた。飛鳥時代からの歴史をもつ法隆寺もまた、その激動に直撃された寺院のひとつ。寺を存続させるためには、厳重に封じられた秘仏・救世観音を公開することも考えなければならない。
秘すか、開くか。岡倉天心、フェノロサら時代の端境期に挑んだ5人の男たちを描いた歴史群像劇『秘仏の扉』。今わたしたちが、東洋美術の傑作ともいわれる救世観音を見ることができるのは彼らの行動のおかげでもある。人によっては「美術の教科書でみたかも……」くらいの印象かもしれない明治のシブい偉人たちを、鮮やかに描き出した作品だ。
『秘仏の扉』(永井紗耶子 著、税込1,760円、文藝春秋)

webムー編集部
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