フリーメーソン幹部が語った陰謀論の真実、破壊された未知の古墳、ほか今週のムー的ミステリーニュース!

文=羽仁礼

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    2月28〜3月6日にかけて世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!

    フリーメーソンと陰謀論

    3月3日付『毎日新聞』夕刊「陰謀論、一笑に付すフリーメーソン」は、篠田ロンドン支局長がイギリスのフリーメーソン幹部、メンバーシップ・コミュニケーション部長のショーン・バトラーへのインタビューを実施。しばしば世界支配を企む陰謀結社とされるフリーメーソンだが、バトラー部長は、集会で政治の話をするのは禁止であるとして、陰謀論を否定。また1903年には後に駐英日本大使となった林薫が入会したとも述べる。ただし入会儀式の内容は秘密だという。

    https://mainichi.jp/articles/20250303/dde/007/030/029000c

    震災後のオシラサマ

    画像は「Wikipedia」より引用

    『朝日新聞』夕刊の連載記事「現場へ!」は、3月3日より「震災とオシラサマ」と題し、東日本大震災後のオシラサマ信仰の現状について報告。オシラサマは東北地方の北部で信仰される守り神で、柳田國男はその起源として、飼っている馬に恋した娘の伝説を紹介している。各家庭では、木の棒などに服を着せた「オシラサマ」を保管し、毎年新しい着物を着せて祀っている。岩手県遠野市にある遠野伝承園のオシラサマ1000体を祀る「オシラ堂」や、イタコを呼んでオシラサマを祀る「アソバセ」という行事についても紹介。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16162012.html

    陰謀論と現代日本

    『週刊現代』(3月8日号)は総力特集として「SNSでゆがむ世界」を掲載。特集記事の一つ「『陰謀論』の拡散力がすごすぎて……」では、埼玉県八潮市の陥没事故やコメ不足に関する陰謀論を紹介、広告費を稼ぐため地震が起こると自動的に「人工地震」と投稿するアカウントの存在なども指摘。大阪経済大学の秦正樹准教授による調査では15~20%が陰謀論を信じると答えたが、「わからない」と答えた人の中で本当は信じている者が24%ほどおり、合計すると全体の40%が陰謀論を信じているという。また、アメリカの共和党員は6~7割が陰謀論者だという。

    https://gendai.media/list/books/wgendai/4910206420358

    破壊された未知の古墳

     奈良市法華寺町のコナベ古墳の南側、平城宮跡のすぐそばで、これまで知られていなかった全長200メートル以上もある巨大前方後円墳の痕跡が確認され、市教育委員会は「佐紀池ノ尻古墳」と命名した。この場所は2023年8月に発掘調査が行われており、幅8メートル以上の溝の跡から円筒埴輪や盾形埴輪が出土、4世紀末のものと推定された。さらに航空レーザー測量の結果、古墳の痕跡とみられる高まりも確認され、過去にあった発掘調査の情報と総合し、4世紀末の大型前方後円墳の痕跡と判定。この古墳は、710年の平城京遷都に伴う工事で破壊されたものと思われ、市教育委員会の学芸員は、これだけの規模の破壊された古墳が確認されるのは全国初ではないか、と述べる。各紙に関連記事。

    https://mainichi.jp/articles/20250228/k00/00m/040/322000c

    103年ぶりファラオの墓発見

     エジプト観光考古省は2月18日、古代エジプト第18王朝のファラオ、トトメス2世の王墓を発掘したと発表したが、3月3日付『朝日新聞』朝刊「トトメス2世、治世の手がかり」では、この発見の意義について川合望金沢大学教授が解説。ハトシェプスト女王の夫として知られるトトメス2世だが、治績はよくわかっていない。今回の発見は、第18王朝の王墓としては1922年のツタンカーメン王墓以来103年ぶりのもので、墓自体は2022年に発見されていたが、今回出土したアラバスターの容器にトトメス2世とハトシェプストの名が確認されたことから、トトメス2世の墓と断定された。しかしその後、墓は浸水して、遺体と副葬品は別の場所に移されたため副葬品はほとんどない。トトメス2世のミイラは1881年に別の場所で発見されており、エジプト国立文明博物館に所蔵されている。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16161131.html

    大手ゼネコンが見据える月面事業

    月での無人による有人拠点建設のイメージ 画像は「JAXA」より引用

     2月28日付『東京新聞』夕刊「ゼネコン技術で月に活動拠点」は、アメリカが主導する月探査「アルテミス計画」を念頭に、日本の大手ゼネコン各社が展開する月面での拠点建設計画を紹介。大成建設は衛星測位システムが使えない月面で地形を把握して走行する無人搬送車を制作し、三重県内で試験走行を行っている。自動建機のみでダムを建設している鹿島は、この技術の月面での応用を目指しており、月面居住施設ルナグラスも共同研究している。大林組は宇宙エレベーターを構想中。

    https://www.jiji.com/jc/v8?id=2023generalcontractor01

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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