「5月までにロシアが勝利」ウクライナ戦争の結末を予言して絶命した長老イオナの謎! 今週のムー的ミステリーニュース7選

文=羽仁礼

    2月7〜13日にかけて世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!

    前世を記憶する少年

     2月12日放映の「世界の何だコレ!?ミステリー」(フジテレビ系)は、中部大学教授の大門正幸氏が調査したなつき(仮名)という少年の事例を紹介。前世を記憶しているというなつきくんは、3歳の頃から、誰も教えていないのに戦艦大和について語り始め、自分は大和で出撃し、一緒に海に沈んで死んだと語り始めた。2歳の頃から異常に水を怖がって風呂にも入りたがらない、知らないはずの軍歌を口ずさむなどの行動もあり、8歳の時に母親が大門教授に相談したという。大門教授が海軍兵学校の名簿からなつきくんの前世候補と思われる8人の写真を送ったところ、その一人を指さし、その後、前世の記憶は薄れ始めた。

    https://tver.jp/episodes/epmdnsqomz

    ウクライナ終戦の予言

    フェイク情報を追求するDFRLabは、「イオナの予言」についてウクライナ国民の戦意を削ぐためにロシアが画策した情報戦の一環である可能性を示唆している。

     2月12日付『日経新聞』朝刊「中外時評」では、元モスクワ支局長の石川陽平解説委員が、2012年に死去したロシア正教の長老イオナがウクライナ戦争を予言していたと述べる。記事によれば、イオナは自分の死から1年後に変動が始まり、その後、戦争になると予言。すると、2013年にはウクライナで親ロシア政権が倒れた。さらに戦争の最初の年のパスハ(イースター)は流血、2年目は飢え、3年目はロシアの勝利と予言していたという。記事では、2025年5月のパスハまでにロシアが勝利するとの解釈を述べる。主にロシア系メディアで流れている話題という点にも注目すべき話題。

    https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD043NQ0U5A200C2000000/

    トランプの反キリスト教“根絶”司令

     トランプ・アメリカ大統領は6日、政府内に、「反キリスト教的偏見」を根絶する組織を新設する大統領令に署名した。これに先立ち、首都ワシントンで開催された全米祈祷朝食会の関連イベントで、キリスト教福音派の女性伝道師ポーラ・ホワイトをトップに起用すると発表した。2月8日付『日経新聞』朝刊「『反キリスト教』根絶へ大統領令」及び同日付『産経新聞』朝刊「トランプ氏『反キリスト教』対策指示」に関連記事。

    https://www.nikkei.com/article/DGKKZO86613990X00C25A2FF8000/

    ナスカの地上絵、全貌解明

     2月11日、NHK BSで放映された「フロンティア」は、ナスカの地上絵に関する最新研究を紹介。ナスカでは紀元前100年から紀元後650年頃まで地上絵が作成され、山形大学の坂井正人教授によれば、巨大な線タイプの地上絵は儀式の場であり、比較的小さな面タイプは巡礼路に沿って描かれており、一連の物語をなしているという。また、それらの起源となるものがナスカの北西約150キロに位置するチンチャ渓谷周辺で発見された。なお、ナスカ文化の中心となっていたカワチ神殿には洪水の痕跡があり、洪水と地震、干ばつや他部族の侵入で地上絵の作成は終了したと考えられるという。2月10日付『毎日新聞』夕刊「ナスカ地上絵ついに解明」も坂井教授の説を紹介。

    https://www.nhk.jp/p/frontiers/ts/PM34JL2L14/episode/te/28LNNVPQ6W/

    奇怪な館の真実

    ウィンチェスター・ミステリー・ハウス 画像は「Wikipedia」より引用

     2月7日放映の「ダークサイドミステリー」(NHK BS)は、米カリフォルニア州サンノゼにあるウィンチェスター・ミステリー・ハウスを取り上げる。一般には、ウィンチェスター銃を制作した一族の未亡人サラが、銃で殺された人々の霊に悩まされ、霊媒の助言でサンノゼに移住し、霊を慰めるために絶え間なく増築を続けたことで奇妙な構造になったとされるが、近年の研究によればサラが移住したのは関節リウマチを患っていたため気候の良い場所を求めたためであり、奇妙な構造もサンフランシスコ大地震で一部が欠落したためだという。また、サラに助言したという霊媒の存在も当時の記録からは見つからないという。

    https://www.nhk.jp/p/darkside/ts/4847XJM6K8/episode/te/1G7WRV9MY1/

    月面宇宙農場

     2月7日付『朝日新聞』夕刊「現場へ!」は、千葉大学松戸キャンパスにある「宇宙園芸研究センター」を紹介。ここでは人類の月居住に備えて、月面などで食糧を生産する宇宙農場のノウハウを研究している。2019年には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が月面農場について報告書をまとめており、栄養バランスなどを考慮して8種類の作物を栽培候補に選んでいるが、千葉大学のセンターではそのうち6種類の栽培研究をしている。2040年代には、月面宇宙農場の実現を目指している。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16145125.html

    最新天体望遠鏡の威力

     2月9日付『日経新聞』朝刊「科学の扉」は、すばる望遠鏡に導入された「超広視野多天体分光器(PFS)」について解説する。PFSは最大約2400個の天体を同時に観測でき、既存の「超広視野主焦点カメラ(HSC)」と組み合わせて大量のデータを集めることができる。計画では数百万個の銀河や数十万個の星の分光観測を行って宇宙の3次元地図を作り、その時間経過を追うことで銀河の形成やダークエネルギーの正体に迫ることが期待されている。

    https://www.nikkei.com/article/DGKKZO86623340Y5A200C2TYC000/

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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