フルフォード陰謀論の最新版「再起動する世界経済」/ムー民のためのブックガイド

文=星野太朗

関連キーワード:

    「ムー」本誌の隠れ人気記事、ブックインフォメーションをウェブで公開。編集部が選定した新刊書籍情報をお届けします。

    再起動する世界経済

    ベンジャミン・フルフォード 著
    多極世界秩序の下、日本が採るべき方策は?

     著者であるベンジャミン・フルフォード氏の世界観によれば、これまで数百年にわたって、世界を裏で牛耳ってきた闇の勢力「ハザールマフィア」が現在、改革勢力の抵抗もあって、いよいよ崖っぷちの状態に追い詰められているという。その結果、第3次世界大戦を引き起こそうとする彼らの計画は頓挫、戦後体制は崩壊し、今後は「多極世界秩序」が確立されるというのだ。
     そのような状況の下、これまでアメリカ(=ハザールマフィア)の半植民地状態にあった日本は、どのような方策を採るべきなのか?

     著者フルフォード氏は、カナダ生まれのジャーナリストで、米経済誌「フォーブス」元アジア太平洋支局長。何と世界中に5000万人の英文メルマガ読者を持っているという。
     著書も多数あり、先般の本欄でも、氏の近著『アメリカ帝国消滅後の世界』(秀和システム)をご紹介したばかり。
     とにかく著者は、その持てる情報網が凄まじい。世界各国の政府や軍や諜報機関はいうに及ばず、秘密結社や裏社会、さらには「アジアの王族」「日本の右翼」「メキシコ麻薬マフィア」「グノーシス派イルミナティ」の内部にまでインフォーマントがいて、著者に情報を提供してくれているというのだ。ロスチャイルド一族の当主とも、連絡を取り合っているというから驚く。
     フルフォード陰謀論の最新版として、ファンにはお奨めの一書。

    清談社Publico1760円(税込)

    (月刊ムー 2025年1月号掲載)

    星野太朗

    書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。

    関連記事

    おすすめ記事