JAXA「地球防衛チーム」誕生、2029年の小惑星衝突を回避へ! 今週のムー的ミステリーニュース7選

文=羽仁礼

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    10月4日~10日に世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!

    有名都市伝説の真相

     超常現象や都市伝説も扱うフジテレビの番組「世界の何だコレ!?ミステリー」は、9日の放映で、地震の直前に電離層に電子が集まるという現象について解説した後、“世界の都市伝説を大調査”と称して「THIS MAN」やネッシー、霧島駅、映画『リング』の登場人物たちのモデルを紹介。日本で映画化もされた「THIS MAN」であるが、イタリアの社会学者アンドレア・ナテッラが登場し、自分が情報の伝わり方を調べるために創作したものだと説明。ラップグループ「MOROHA」のアフロが今年5月に撮影したネッシー動画は、動物専門家も正体を判別できなかった、映画『リング』の登場人物である山村志津子、伊熊平八郎及び貞子のそれぞれのモデルが御船千鶴子(超能力者)、福来友吉(超心理学者)、及び高橋貞子(超能力者)であるとして彼らが行った透視実験の模様もドラマで再現された。

    https://tver.jp/episodes/ep1tkl2l4j

    名物記者が語るクッシー

    屈斜路湖畔にあるクッシー像 画像は「Wikipedia」より引用

     毎月『朝日新聞』夕刊で連載されている超常関係の事物を扱う記事「小泉信一の昭和怪事件」。10月5日付の紙面では、北海道屈斜路湖で1973年から始まったクッシー騒動を紹介。屈斜路湖にはプランクトンや魚類が少ないという調査結果も紹介しつつ、小泉記者も30年前地元に勤務しており、屈斜路湖も訪れたと述べる。1977年のニューネッシー騒動についても触れる。だが、著者の小泉記者は10月7日に死去した。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16051998.html

    陰謀論者の説得もAIの役割に?

     10月7日付『朝日新聞』夕刊「陰謀論者を説得 AIなら可能?」は、生成AIとのチャットを通じて陰謀論者を説得するという、米国のアメリカン大学などのチームが行った実験を紹介。まず参加者に新型コロナや月面着陸などについて自分の信念を書いてもらい、陰謀論的傾向が強いと判断された800人を2つのグループに分け、一方はAIから自分の信念が間違っているという証拠を提示され、反論など3往復のチャットを行い、もう一方のグループは雑談のみ行った。その結果、AIと対話したグループの陰謀論的傾向を示す指標が21.43パーセント減少した。

    https://nordot.app/1207047051969233026

    巨大吊り橋の驚異

    国連の無形文化遺産にも登録されているケスワチャカ橋の架け替え風景 画像は「Wikipedia」より引用

     10月5日放映の「超密着!世界の凄ワザキング」(NHK BS)は、「インカ帝国の神秘!南米ペルースペシャル」という副題で、ペルーの奥地ケウエ村で、インカ帝国の時代と同じやり方で3日間かけて行われる吊り橋の再建に密着。インカの吊り橋ケスワチャカは、村人総出で編んだ草のロープと木の棒だけで建設され、年に一度架け替えられる。作業中は呪術師が呪文を唱え、神に供物を捧げる。クスコ市内の呪術に使用する道具を売る店も紹介。

    https://www.nhk.jp/p/ts/YL4292NG73/episode/te/47VM8PLZMR

    吉野ケ里遺跡のさらなる謎

     10月9日付『朝日新聞』夕刊「石棺墓、割られた蓋と記号の謎」は、佐賀県の吉野ヶ里遺跡から発見された石棺の謎について述べる。謎のエリアから発見された棺の蓋には、「X」や「キ」のような記号が散りばめられており、しかも3つに割れていた。蓋は記号を刻んだ後、故意に分割されたらしく、しかも3枚のうち頭上の部分は記号面を棺の内側に、他の2枚は外側に向けていた。この記号や意図的に割った理由が不明であり、魔除けのためではないかとの説もある。

    https://www.asahi.com/articles/DA3S16054957.html

    「プラネタリーディフェンス」日本の現状

     10月7日付『産経新聞』朝刊「JAXA 小惑星から地球を守る」は、JAXAが計画するプラネタリーディフェンスについて紹介。JAXAは2029年に控えた小惑星「アポフィス」の地球接近も念頭に、4月にプラネタリーディフェンスチームを設置しており、現在は20数人が岡山県の美星スペースガードセンターで小惑星観測を行っている。プラネタリーディフェンスの第1段階では地球に接近する小惑星を発見して追跡し、第2段階で地球への衝突回避や被害の最小化を検討する。衝突回避のために軌道を変える方法として、現時点で技術的に可能なのは探査機などの物体を衝突させることである。

    https://www.sankei.com/article/20240810-6HAPRBTSAVIYVCMU36W5YWXE4M/

    各国が協力して小惑星の衝突回避へ

     欧州宇宙機構(ESA)は7日、探査機「Hera」を打ち上げた。同機は2026年12月、小惑星「ディモルフォス」の近くまで接近し、表面や構造の詳細な観測を行う。「ディモルフォス」は2022年9月、プラネタリーディフェンスの実験のためNASAが探査機「DART」を衝突させた小惑星で、もう一つの小惑星「ディディモス」の周囲を回っており、衝突の結果公転周期が約32分短くなったことが判明している。今回は「ディモルフォス」から数キロまで近づき、搭載したJAXAの熱赤外線カメラを用いて表面温度や重さ、固さなどを観測、「DART」衝突の効果をより詳細に調べる。10月8日付『日経新聞』夕刊及び9日付『読売新聞』及び『東京新聞』朝刊に関連記事あり。

    https://www.tokyo-np.co.jp/article/359107

    羽仁 礼

    ノンフィクション作家。中東、魔術、占星術などを中心に幅広く執筆。
    ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)創設会員、一般社団法人 超常現象情報研究センター主任研究員。

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