君は自分のCDに幽霊の声が録音されていたことはあるか?/大槻ケンヂ「医者にオカルトを止められた男」
霊の声が聞こえる。確かに歌ったはずなのに、自分の声ではなくなっていた。音響版の人怖怪談がオーケンを襲う。
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文=大槻ケンヂ イラスト=チビル松村
webムーの連載コラムが本誌に登場! 医者から「オカルトという病」を宣告され、無事に社会復帰した男・大槻ケンヂの奇妙な日常を語ります。
5月号で霊界の祖父と夢で交信しているという某さんについて書いた。「お供え物は霊界のご近所さんたちに配らなきゃいけないので詰め合わせにしろ」と、人間界にいてはなかなか気づかない霊界豆知識・現場の声を聞かせてくれるおじーちゃんとの話である。掲載号を某さんに献上したところ、とても喜んでいただけた。某さん以上に、そのおじーちゃんから。
「今日夢にまたおじーちゃんが出てきて、そうしたら『ムー』を読んでいて、お賽銭なのか、5円玉を『ムー』の本に撒いていました。おじーちゃん嬉しかったんだと思う」
とのメールが某さんから送られてきたのだ。恐縮である!
本来ならこちらからおじーちゃんにナスカジャンの一着も贈って差し上げなければならない(ロゴ入りエコバッグも可愛いかと思う)のを、逆に5円玉を「ムー」めがけて撒いていただくなどとは、なんと優しきお心遣いなのか。ご縁のありますように。しかし「ムー」にお賽銭という発想はなかった。今後も「おじーちゃんの霊界だより」を楽しみに待ちたい。
とはいえ、僕はオカルト・ビリーバーではないので、某さんが夢に見るおじーちゃんが、本当に亡くなった祖父そのものなのだと思っているわけでもない。某さんの深層心理にある想いだとか悩みだとか、ほかの諸々の要素が〝おじーちゃん〞というイメージとなって吹きこぼれたビジョンなのではないかな、ともちょっと思う。
★この続きは二見書房から発売の書籍「医者にオカルトを止められた男」でお楽しみください。
https://www.futami.co.jp/book/6281
(月刊ムー2024年7月号より)
大槻ケンヂ
1966年生まれ。ロックミュージシャン、筋肉少女帯、特撮、オケミスなどで活動。超常現象ビリーバーの沼からエンタメ派に這い上がり、UFOを愛した過去を抱く。
筋肉少女帯最新アルバム『君だけが憶えている映画』特撮ライブBlu-ray「TOKUSATSUリベンジャーズ」発売中。
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