語られ書かれて生まれる実話怪談というジャンルを語り合う「教養としての怪談」対談/吉田悠軌・蛙坂須美
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あたたかく、切なく、「尊い」、現代のおとぎ話集
会社帰りの熱帯魚店で人魚をみかけ、ついつい衝動買いしてしまった。通学路に落ちていた卵をあたためてみたら、ハーピーのひなが生まれた……。
先月発売されたコミックス『OLと人魚』は、おとぎ話に登場する美女と、ふつうの女性、少女とのふれあいを描いた7つの物語からなる短編集だ。
「熱帯魚ショップで人魚を買う」といわれるといかにもなファンタジー設定の作品のようだが、本書が放つ雰囲気は少々独特。この現実とほとんどかわらない日常のなかに、ごく当たり前に雪女や鬼の一族が隣り合っている、そんな世界観、距離感が全編を通して貫かれているのだ。
だから、何十年ぶりに出会った幼馴染みが天狗だった、といった理性で考えると一瞬「??」となるような導入も、ふしぎと違和感なく、すっと受けいれられてしまう。妖怪好きのムー民にも、ぜひおすすめしたい一冊だ。
各話それぞれの結末には、人の心のほの暗さや社会の切なさを感じさせるものもあって、全てがハッピーエンドとはいえない。だがその余韻も含めてじんわりと心にしみる、「尊い」物語たちなのだ。
『OLと人魚』(司馬舞著、税込903円、イースト・プレス)
webムー編集部
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