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横浜市で「いざなぎ流」の貴重な展示が開催中。ヒトガタ御幣や祭具の迫力を体感しよう!
大河ドラマで安倍晴明が大活躍(暗躍?)したり、大型映画が公開されたりとなぜか陰陽師当たり年の様相を呈する2024年。そんな本年をさらに盛り上げる展示が横浜市で開催されている。
会場は日本でも珍しい人形専門博物館、横浜人形の家。展示はその名も「いざなぎ流のかみ・かたちー祈りをこめたヒトガタたちー」だ。
「いざなぎ流」。そう聞くだけでつい反応してしまう民俗学ファンも少なくないのではないだろうか。いざなぎ流とは、かつての高知県物部村、現在の香美市物部町に伝わる、陰陽道をはじめさまざまな宗教の要素が混在して成立した民間信仰だ。
現在でも太夫と呼ばれる宗教者がつくる御幣「ヒトガタ」をつかったさまざまな祭祀が行われていることでも知られるが、同展ではその「ヒトガタ」がずらりと展示されるのだ。
高知県外でいざなぎ流の関連展示がみられる機会はそれほど多くない。関東在住者にとっては嬉しいチャンスである。ここではその貴重な企画展示の模様をお届けしたい。

会場に入ると、さっそくケースにおさめられたヒトガタ御幣やさまざまな祭祀の道具が目に飛び込んでくるが、まずははやる心を落ち着けて入り口の解説パネルを読んでおこう。
入り口では主に、いざなぎ流や物部町の基本情報が解説されている。現在では高知県の人でも物部町がどこにあるのかパッと出てこない人も少なくないそう。大きな地図で「いざなぎ流の里」の位置とその伝来を確認したら、いざ展示ブースへ。


こちらが「ヒトガタ」御幣。展示品はじっさいに祭祀に使われたものではなく、記録用資料としてつくられ、残されたものだ。
あらためて確認すると、いざなぎ流では太夫がさまざまな御幣をつくって神霊を祀るが、そのなかでも目鼻などをもった特徴的なすがたのものをとくにヒトガタ御幣とよんでいる。祀る対象や用途にあわせて形状が細かく定められているため、合計すると御幣全体の種類はおよそ200にも及ぶという。流派のようなものがあるためそのすべてを切れる太夫さんはおらず、ひとりの太夫さんが継承するのはおよそ30〜140種ほどだそうだ。


展示では、山や川にすむ精霊「魔群」、使役する神霊である「式王子」などケースごとに関連のあるヒトガタ御幣が分類されている。
串に立てた使用される際のかたちだけでなく、切り出された平面状態での展示もあってその構造がわかりやすい。たまたまだそうだが、平面ヒトガタ御幣の展示ケースは三面鏡になっていて、覗き込むとなんだか神秘的な雰囲気が演出されるのもおもしろいところ。
また目鼻をもたないタイプ、つまり「ヒトガタ」以外の御幣も展示されているので、そのちがいを見て学ぶこともできる。

こちらは「日月祭」といういざなぎ流の大規模な祭りで用いられる祭具。まぢかにみるとその存在感に圧倒される。また祭具には一部に本物の人毛が使用されているという。現物をみて確かめてみてほしい。

さらに、太夫さんたちそれぞれが書きまとめた祭祀次第や祈祷の手控え帳、仮面なども展示されている。じっくり見れば1時間くらいはあっという間に過ぎてしまう、大充実の内容となっているのだ。

多くの地方がそうであるように、物部町ではいま急速に過疎化が進んでいる。太夫さんの減少や祭祀の準備の大変さなどから継承にも課題が発生しているが、一方で他の地域から太夫さんに弟子入りする人もいるなど明るい兆しもあるそうだ。この時代にいざなぎ流を記録し、残す意味はさらに大きくなっているといえるだろう。
館としても、今回の展示には「まずはヒトガタ御幣のかたちに興味をもってもらって、そこからさらにいざなぎ流について知っていってもらえたら」との思いがあるそうだ。
会期中には、いざなぎ流に関連したさまざまなイベントも企画されている。本物の太夫さんに御幣切りを学べるワークショップなどレアな機会も多いので、興味のあるかたはぜひ同館公式サイトを確認し、会場に足を運んで「ヒトガタ」の迫力を感じてもらいたい。

企画展示「いざなぎ流のかみ・かたちー祈りを込めたヒトガタたちー」
会場:横浜人形の家 2階多目的室(横浜市)
会期:7月21日(日)まで
料金:大人700円、小中学生350円
詳細は公式サイトから
https://www.doll-museum.jp/13050

webムー編集部
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