映画「突撃!隣のUFO」で、ヨネスケが晩ごはんでなく侵略異星人に挑む!
巨大なしゃもじを手にUFOへ突撃! 河崎実監督がまたやらかした!
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構成=こざきゆう 撮影=我妻慶一
取材協力=ウマヅラビデオ、サンマーク出版
『シン・人類史』(サンマーク出版)を上梓した都市伝説YouTuberウマヅラビデオの3人が、〝三位一体〟となりムー編集部に殴り込み!? 迎え撃つは、ムー編集長・三上丈晴! 両者の〝禁断の邂逅〟は、はたして、どのような展開とあいなるか! (2021年5月14日記事を再録)
目次
(進行:ムー編集部)――都市伝説や陰謀論を扱っているウマヅラビデオさんですが、そもそも「ムー」を読んでいたんですか?
ウマヅラビデオ(以下、ウマヅラ) その前に、実は、今日ここに持ってきているトートバッグが「ムー」なんですよ(トートバッグ専門ブランド「ROOTOTE」の「ビッグフット」)。だいぶ黄ばんできたんですけど(笑)。「ムー」は僕が子供のころから書店に並んでましたからね。「ムー」が扱っているUFOやUMA、古代文明なんてロマンがあるというか。男だったらだれでも好きなんじゃないかって……というところで、昔から読んでいました。
三上編集長(以下、三上) ふつうは「ムー」読んでるって言わないからね。
ウマヅラ 愛読しているとはなかなか言わないですよね(笑)。「コロコロコミック」なら読んでいるとかいいますけど。
三上 そうなんだよ。クラスでいないでしょ! 合コンやったってさ、「『ムー』読んでま〜す」っていう?
ウマヅラ 申し訳ないですが、そんなこといったら引かれますね(笑)。
三上 基本的には、なんか隠れキリシタンのように……。
ウマヅラ 陰でひっそり(笑)。そんな「ムー」ですけど、やはり長年、毎月発行されているだけあって、情報がいつも新しいですよね。
三上 新しいというかね、テーマとかジャンルが決まっちゃっているんだよね。もちろん新しいものっていうのもあるけど、「このネタ何回目だよ?」っていうのもあって。料理の仕方を変えるけど、ネタを捜すっていうのはなかなか……。
ウマヅラ やっぱり「ムー」でも難しいんですか……、ですよね……。僕らの場合は、ネタはネットがヒントになることが多いですね。あとは書籍から。
三上 ネットは速いからね! 月刊誌だとどうしても、原稿依頼から2か月かかる、最低でも。そのへんのスピード感は……。だからネタを深掘りするところまで追い込まなければというのはあるけど、YouTubeはすぐに料理できるし、素材で勝負できるもんね。そこを生かしていて、いいよね。
――そんな「ムー」読者でもあるウマヅラビデオさんが、『シン・人類史』という書籍を出しました。
ウマヅラ そうなんですよ。そして噂によると、三上編集長がわれわれの本も読まれたのではないか、との〝疑惑〟がありまして、今回、対談させていただければと。
三上 『シン・人類史』はあれだよね、いろいろな都市伝説を、ひと筆書きでス〜ッと詰め込んで、起承転結ということではないけど、ちゃんとストーリーになっているなぁと。
ウマヅラ おお、ありがとうございます! そこがこの本の特徴なんです。超古代から未来までを、ひとつの流れにつなげるという……。
三上 「ウマヅラビデオ」って、毎回毎回、番組のテーマが違うじゃない。
ウマヅラ はい。あるときは陰謀論であるとか、またあるときは古代文明とか。
三上 それをねぇ、まるまる1冊のなかで……「ムー」でいうところの「総力特集」(24ページに及ぶ、「ムー」の各号メイン記事)のように、うまくつなげたなぁと。これはなかなか、ね、編集の視点からしてもよくできているな、と。
ウマヅラ ありがとうございます! 編集長がそういってくれて光栄です!
ウマヅラ 最近、すごく興味深いニュースがありまして……。空気中から動物のDNAを採取に成功したと。エアーDNAというらしいんですけど。
三上 それは環境DNAとも言われているね。例えば、ネス湖の水中には生物の死骸など、いろいろなものが溶けている。DNAもその中にスープのように存在している。それを分析すれば、そこに棲んでいる動物は特定できる……。じゃあ、ネッシーの正体を探ろうじゃないか、と。そういうプロジェクトがありましたけど。だから、DNAが空気中にあってもおかしくはない。
ウマヅラ 確かに。
三上 今は、分析する装置の技術がどんどん高まっているので、ある種これまでアイデアベースだったものが、現実になっているんだよね。
――ということは、UMAに関しても発見しやすくなってきた、といえますね。
三上 UMAに関しては正体がわからない。絶滅したとされるタスマニアタイガーだと、ターゲットを絞ってDNAで調査することは可能だよね。でも、正体が何かわからないのに、UMAとされるものが見つかったから、これが正体といっていいのか、と思うんだよね。
ウマヅラ なるほど、見つけはしたものの……。
三上 さらに、ネッシーとひとことでいったとしても、例えばでかいウナギをもってこれが正体といい張ることもできる。でも、果たして、これまでみんながイメージしているネッシー…未確認の何らか動物とは必ずしも一致しない。典型的なのがチュパカブラ。目撃した人の絵や復元イラストがあるけれど、そうするとイメージは、わけわからない怪物になるんだよね。
ウマヅラ 確かに。チュパカブラといえば、頭が大きくて……。
三上 グレイみたいな。背びれがあって、翼みたいなのがあってとかね。あれなんか、ひとつのイメージじゃないよね。恐らくいくつかのイメージが合わさった、まさに想像上のキメラ状態になっている。
ウマヅラ あ〜、なるほど。
――編集長は、チュパカブラに関しては〝いろいろなイメージのキメラ〟、矛盾するものもひとつにしてしまったものとして語っています。ウマヅラビデオさんは、UMAについて、また異なる〝キメラ〟説をとられています。
ウマヅラ そうですね、『シン・人類史』や動画でも何度か触れていますが、発端は人類創生にまで遡ります。エンリルとエンキという「アヌンナキ」と呼ばれるふたりの神がいた、と。彼らは地球の金を採掘するための奴隷を創生するわけですね。それが蛇型のレプティリアン。彼らは生殖能力がない代わりに、寿命が数万年とか非常に長い。それがために、奴隷労働に不満をいだき反乱を起こしはじめる。
ウマヅラ そこでもうひとつ、アヌンナキたちは、レプティリアンに代わる生命体を作ろう、と。生命体の進化にも関わっている放射線を使うために、20億年前の天然原子炉といわれる「オクロの天然原子炉」を利用したのではないか、と僕たちは思っています。
ウマヅラ 最初はホモエレクトスだけでなく、あらゆる動物を用いて試したと思います。しかし、〝人類〟と呼べるような生命体はできず、いわゆるキメラ、翼の生えたライオンとかスフィンクスとか、そういうものがキメラとして生まれてしまった。そして、最終的にホモ・サピエンスが誕生してうまくいったのではないか、と……。
――今、地球上に生きている生き物たちは成功例ということであり、UMAに関してはその過程で誕生した、文字どおり合成生物、生き物としてのキメラである、と。
ウマヅラ そうですね。原生生物は、アヌンナキのプロジェクトの成功例だったといっていいと思います。
――ウマヅラビデオさんは多岐に渡る都市伝説、いわゆるオカルト全般を扱われていますが、発信者としてどのジャンルを重視しているんでしょうか。
ウマヅラ 僕らとしてロマンを感じるところは、古代文明の話やUFO、UMAとかね。ただ逆にこの辺の話題って、あんまりウケないんですよ(苦笑)。
三上 古代史やるにしても、歴史知らないとわからないというかね。だって「卑弥呼が宇宙人だ」とかいっても「卑弥呼って何?」ってなったら通じない。
ウマヅラ その辺が難しいですよねぇ(笑)。UFO、UMAとか一番ホットなテーマなのに。みんな目が肥えすぎているのかもしれません。
――情報があふれていて、検証もしやすいけど、Qアノンのようなフェイクニュースに紛れてしまうような極端な現象が起きています。情報の扱い方とか、今後、都市伝説ファンとどのように向き合っていくべきとお考えでしょう?
ウマヅラ 近年、ネットの発達で、あらゆる情報が出てくるようになりましたけど、結局、そこからいろいろなフェイク情報とかに妄想をかきたてる人々がいたりとか……その中で詳しく調べずにリツイートしたりだとか、爆発的に拡散されてしまうわけですよ。となると、ネットに少なからず〝真実〟が出ていたものが、どんどん〝虚実〟に埋もれていく……そうなると、真実をなかなか見分けるのが難しいと思うんですよね、ふつうの人には。だから、ある程度の知識というか、自分の中で基盤をもっていないと、いろんな情報に惑わされると思うので、そういうところは書籍とかからも調べていく必要があるのではないか、と思いますよね。
――大胆な仮説を立てるにしても、何かしら基準がないと、いわされているだけになる。
ウマヅラ もちろん都市伝説、陰謀論も勉強しなければならないですけど、逆に学校で習うような歴史も知っておかないと、痛い目にあうかな、と思いますね。
三上 そういうウマヅラさんたちのスタンスも「ムー」っぽいよね。同じように都市伝説とかムーが扱うジャンルがテーマのYouTubeチャンネルはあるけれども、一分野、例えばリアル怪談とかとは色合いがかなりちがうわけで。教えてあげる、というわけでもなくて、エンターテイメントという軸足がある。
ウマヅラ いろいろなことを考えてもらうきっかけになればいいかと思っていて。「これはこうだからこうだ」というわけではないんです。
三上 酒飲みながら番組をやっているのもいいよね(笑)。
ウマヅラ そうなんですよ、深刻なものじゃなく、飲み屋でニヤニヤしながら喋るみたいな。どこまでいっても都市伝説ですから。
三上 あまりガチガチになるとねぇ。見てる方もね、力んじゃうから。
ウマヅラ 嘘かほんとかわからないところが面白いですからね。
三上 よく〝虚実皮膜論〟っていって。本当のことと虚構のスレスレの皮膜のようなところにいちばん、エンターテイメントっていうか、醍醐味、面白さがあるという。だからこれは全部がっつりフェイクです、フィクションですっていっちゃうと、「あっそう」で終わってしまう。
ウマヅラ そこが難しさでもありますよね。
三上 虚実の本当のぎりぎりのところ……こういうテーマを扱うのは、それはまぁ難しいんだよね。
――YouTubeで都市伝説を語られる方も増えてきました。ウマヅラさんたちが今温めているテーマを教えてください。
ウマヅラ 都市伝説が生活に根づいていることもあり、コロナを中心にいろんな陰謀論とかもささやかれています。YouTubeの規制にもひっかかりやすいので、ぎりぎりでコロナのネタをあげたりするんですけど、そういう動画は再生数が回るんですよ。
――世の中の関心のジャンルが今はコロナ。世の中と並行してそのままのニーズが来るということですか、都市伝説とはいえ。
三上 今のコロナ禍とトランプをめぐる大統領選を通じて、一般の人が「陰謀論」を知るようになった。政治家とか大統領がいかに嘘をついているかというのが明確に、だれでもわかるようになってきたじゃない。
ウマヅラ 確かに。
三上 もうみんな嘘つき、みたいな(笑)。そうなってくるとね、偉そうにもっともらしいことをいってるのはどうやら全部嘘だな、となる。怪しいところにこそ本当のことがあるんだ、みたいな、一般の人も薄々は感じてきている。「ムー」なんかは世間がそっちになればなるほど、また別のサイドに行くというかね。情報が拡散しているときは、常に斜に構えていくんです。
ウマヅラ 集団行動を嫌うタイプですね(笑)
三上 クラス全員がそっちに行っちゃったら、絶対そっちに行かない、みたいなね。
ウマヅラ そうですね、世間の動きと逆方向にがんばりましょう、編集長!
三上 お互いにね!
webムー編集部
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