大型ロケットを“箸”でキャッチ!? 「スペースX」の偉業 ほか今週のムー的ミステリーニュース7選
10月11日~17日に世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!
記事を読む
文=大槻ケンヂ 挿絵=チビル松村

予告編でお腹いっぱい、むしろ内臓破裂の衝撃ホラー映画の思い出。令和では別角度から、映画がらみの怪奇現象がオーケンを襲う。
子供の頃にオカルト映画ブームというのがあった。だから僕らは毎日怖かった。町のいたるところで恐怖映画の主題曲が流れ、おぞましいデザインの映画ポスターが電信柱に貼りつけられていたからだ。それらを避けながら学校へと歩いていく様子はまるで、ダルマさんがころんだでもしているかのようだった。下手に怖い曲を耳にしたり怖いポスターを目にしてしまった日には「エクソシスト」のリンダ・ブレア―のように首が180度も回転してしまうのではないかと呪いを恐れた。
74年に日本公開されたオカルト映画「エクソシスト」は、それまでの怪奇映画とは一線を画したニューウェイブホラーと言えた。斬新なポイントを挙げたならキリが無い。特に使用されている音楽が旧来のハマーホラーなどとは全く違った。ポリリズムを多様した無機的な、でもどこか切なさを感じさせる曲だった。マイク・オールドフィールドの「チューブラー・ベルズ」というアルバムからのものだった。
77年公開の「サスペリア」もまた、ゴブリンの演奏による無機的なポリリズムの哀しげな曲だ。「エクソシスト」と「サスペリア」によって“70年代オカルト映画サウンド”の方向性が示された。80年代になっても“80年代スラッシャーサウンド”として「ハロウィン」等に継承されていった。
オカルト映画ブームの“耳”が無機的音楽だとすれば“目”はポスターだった。
まぁどれもこれもおぞましい絵柄なんだが、昭和のヤバ過ぎるところは、それらがフツーに町のいたるところに貼ってあったことだ。我が家の近所のパープルセンターというスーパーの二階に映画館があった。普段はポルノ映画の3本立てをやっているのに夏になると怪談映画をかける。これが「生首情痴事件」とか「怪談バラバラ幽霊」といった古い大蔵映画で、ポスターの安っぽさが逆にリアルでこわかった。しかも、すぐ隣には先週まで上映のポルノ「犯す」「犯して」「犯されて」3本立てポスターが貼ってあるのである。そんなもん見ちゃって子供が将来どうなると思う? …こうなっちゃうんだ。
★この続きは二見書房から発売の書籍「医者にオカルトを止められた男」でお楽しみください。
https://www.futami.co.jp/book/6281

大槻ケンヂ
1966年生まれ。ロックミュージシャン、筋肉少女帯、特撮、オケミスなどで活動。超常現象ビリーバーの沼からエンタメ派に這い上がり、UFOを愛した過去を抱く。
筋肉少女帯最新アルバム『君だけが憶えている映画』特撮ライブBlu-ray「TOKUSATSUリベンジャーズ」発売中。
関連記事
大型ロケットを“箸”でキャッチ!? 「スペースX」の偉業 ほか今週のムー的ミステリーニュース7選
10月11日~17日に世界を騒がせたオカルト・考古学・民俗学などの最新不思議ニュースから、超常現象情報研究所と編集部が厳選!
記事を読む
生者による死者の語りを巡る「幽霊」対談! 「日本怪異幽霊事典」×「教養としての最恐怪談」
この夏、時を同じくして世に放たれた『日本怪異幽霊事典』と『教養としての最恐怪談』。幽霊とはなにか? 怪談の核とはなにか? をひもといた両書の著者による、最恐の幽霊対談が実現!
記事を読む
「狐の嫁入り」の霊夢で同級生を救う! 強すぎる霊感で霊障と共生する〝怪談クイーン〟松嶋初音の視界/辛酸なめ子
怪談が人気の松嶋初音さんに、辛酸なめ子さんがインタビュー。封印していた霊視能力を解放した現在は霊障のノイズと共存する日々のようです。
記事を読む
博物館は心霊現象も収蔵する!? 漫画『博物館の「怖い話」 学芸員さんたちの不思議すぎる日常』はほぼ実録!
バックヤードの恐怖!「博物館の怪談」をまとめたコミックスが発売中
記事を読む
おすすめ記事