この世でいちばん怖い「フルヤノモリ」について/黒史郎の妖怪補遺々々
ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」(ようかいほいほい)。 今回は〝いちばん怖いもの〟と各地で囁かれる「フ
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ゲーム雑誌「ファミ通」とのコラボでムー的ゲームをお届け!今回は、あのトラウマ絵画も登場するホラーアドベンチャー。
ロマン派の画家、特にスペインのフランシス・ゴヤの描く陰影から滲む怪物の幻影。巨人から我が子を喰らうサトゥルヌスまで、暗闇と眠りから生まれ出る怪物の造形は、文字通り神秘主義的色彩といえるだろう。
『Impasto』は、そんなゴヤの脳内を歩き回るかのような、不吉かつ啓示的なホラー・ステルスアドベンチャー作品。
ちなみに本作は、南カリフォルニア大学とオーティス芸術デザイン大学、そしてカリフォルニア州立大学が協力して制作した、学生制作のプロジェクトでもある。
あなたは画家ゴヤの孫“マリアーノ・ゴヤ”となって、拷問を受けた祖父フランシスコ・ゴヤの隠された遺産を明らかにすべく、陰鬱に歪んだ絵画の世界へと入っていくことになるのだが……本作は巨匠ゴヤの描いた“人間の闇と影の精神性”とでもいうべきものを全身で体感できる、非常に稀有なゲームとなっている。
絵のなかに住む歪んだ住人たちの息遣い。そしておぞましい異端審問に蝕まれた忌むべき町で身を隠しながらも…忘れられた旧神の遺跡へと誘われていく展開は、ゴヤが暗闇と眠りの中に描いた風景は、あたかも“人類の根源的な恐怖”と接続していくかのよう。
人類の謎に挑む月刊ムーが追い続けてきた、UMAから心霊的な恐怖までを包括する“未知なる闇と無謬の眠り”をぜひともコントローラを握って体験していただきたい。
本作のムー民度(★★★☆☆)
https://store.steampowered.com/app/1908240/Impasto/
Steam 配信中 無料/© Impasto Team, Juggernaut Entertainment, USC Games
藤川Q
ファミ通の怪人編集者。妖怪・オカルト担当という謎のポジションで、ムーにも協力。
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