7月18日は「ベントラ記念日」! UFOを呼び出す呪文「ベントラ」の基礎知識
UFOや宇宙人を呼び出す“呪文”として知られている「ベントラ」。特に昭和世代の読者の中には、子どもの頃、実際にUFO呼ぼうとして「ベントラ」を唱えたという人もいるかもしれない。いつ、どこで、この謎めい
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大阪の珍名所でUFOイベントが開催された。「味園ユニバースUFO祭」のカオスの中、それは。出ていたという……。
あなたは大勢の人と一緒に数時間、UFOを呼び続けたことがありますか?
私はあります。
あれは、天満の燻製料理が名物の立ち飲み屋で一人飲んでいた時の出来事だった。
酔っていたので、どういう流れでその話題が出たのかは覚えていない。
ただ、店長から「UFOを呼ぶバンド『エンバーン』って知ってます? UFOを呼ぶ為に結成されたバンドなんですよ」という話を聞いた。
思わず、「ええ? UFO!? バンド? なんで??」ってな感じで食い気味に質問を返すと近くにいた常連客が店長の代わりに答えてくれた。
「エンバーンは、広告代理店に勤めていたケイタタさんのバンドです。大阪にある山の上とかで、鉄道会社の社長さんとUFO呼んだりしていましたよ。他にも難波とか色んな場所でUFOを音楽で呼び寄せてるらしいです」
「それって本当に音楽の演奏でUFO来るんですか? 難波なんかに来たら大騒ぎになってそうだけどなあ」
「演奏で割とUFO来てるらしいですよ。確か確率7割くらいだったかな? それに、意外と都会の空ってみんな見上げないもんだから、来てても気が付いてないっぽいですよ」
はあ、ふうん。そんなもんなのかと思いながら、私はジン・トニックを飲み干した。
それから数年後、私はうだるような暑さの中、70年の歴史に幕を閉じこれから解体される運命の味園ユニバースの前に立っていた。
理由はUFOをみんなとこの地で呼ぶイベントに参加する為だ。
味園ユニバース・ビルは戦後間もない、1956年に完成。当時は世界的にみても大規模なそれこそ宇宙規模のキャバレーで、2階から5階まで吹き抜けだったそうだ。そのキャバレーの店名が「ユニバース」で、東洋最大級とまで称されたらしい。
ユニバースには5基の「UFO型ステージ」があったそうで、その理由は創業者である志井銀次郎氏が味園ビルを自らデザインを手がけた時のコンセプトが夢の「宇宙」を実現だったからだという。
入り口は赤い絨毯で手すりも照明も古いけれど金がかかって作られた物しか放つ事のできない存在感とオーラを纏っていた。天井を見上げると、惑星を模した丸いライトが鈍く光り、星図のような木枠や、光るライトが点滅し、これぞレトロフューチャーという世界観を醸し出していた。
既に大勢の人たちがこの場に集っている。ぱっと見た感じ数百人はいるようだった。
そしてステージの背後からは、ネオン管を使用したライトが五色に輝き、岡本太郎のアートの世界感にも似た、摩訶不思議で、古く見えるが妖艶で狂気も含んだ空間となっていた。
私が参加したこの「味園ユニバースUFO祭」は、冒頭に書いたUFOを呼ぶバンド「エンバーン」のボーカルのケイタタ氏の主催である。味園ユニバースが「宇宙」だからこそUFOが現れる、というコンセプトで企画された。
宇宙人の格好をしてきた来場者に1ドリンク無料の特典や、本物の宇宙人には無料のカレーサービスが提示されている。そのおかげで、本物か偽物か仮装かは分からないけれど、大勢の「宇宙人っぽい姿の人」が会場にいた。
参加者はみな笑顔で、子供や海外からと思わしき参加客も混ざっており、どことなく学園祭のような雰囲気を会場から感じた。
そうこうするうちに、イベントがスタートし、UFOを呼ぶことになった。
まず、檀上に登場したのはUFOを呼ぶ一発芸人。
ピンクレディの曲の「UFO!」のかけ声に合わせて、くるっとヒップを会場のみんなに向けるとそこには割りばしが挟まっていて、尻の圧でそれが二つに割れた。
そういえば、ここ味園ユニバースでかつてピンクレディが歌っていた時代があったらしい。
他にも次々と開催される一発芸に、私の頭の中のみうらじゅんが「どーかしてるよこれ!」とツッコミを入れ始めた。
「これは飲まなきゃダメだ!」と咄嗟に感じた私はこれまた年期の入ったバーカウンターに小走りで駆け寄り、度数高めのカクテルを二杯ほどひっかけた。
そんな時、汗だくの青年に呼び止められ、誰だろうと思うと怪談師のチビルマさんだ。
「これから宇宙人スーツを着てオカルトコレクターの田中俊行さんと檀上でUFOトークするんですが、ファスナーが上がらなくって困ってるんです」
そう言ったチビルマさんがくるりと後ろを向くと、YKKじゃない、いかにも安っぽいジッパーが目に入った。
これがバイクスーツ姿の峰不二子のような美女だったら、「いっちょやったらあ!」という感じでやる気も出たのだろうが、残念ながらどこか影のある汗だくの青年なので、あまりやる気は出なかったがぐい!っと力を入れて上まで引っ張った。パツパツの銀色の宇宙人の姿ができあがった。
そんな一仕事が終わると、大きな土偶スーツを纏ったこのイベントの主催者ケイタタさんが現れた。
何故彼が土偶スーツを着ているかというと、これには大きな理由があって、彼の著書『採U記』(KENELE BOOKS)を要約すると【宇宙人を呼ぶためには、宇宙人に仲間に仲間と思ってもらう必要がある。なので、宇宙人の恰好をしなくてはならない。宇宙人のイメージで典型的なものは、銀色のボディに目が多きな「グレイ」だが、これは舶来のイメージである。日本古来の宇宙人のイメージとは何かと考えた結果、遮光器土偶に行き着いた。これが縄文時代に飛来した日本人の宇宙人だ】だそうだ。
夜は深まり、会場では遅刻してやって来た田中俊行さんと、さっき宇宙人スーツの着用に苦心していたチビルマさんは「大阪の宇宙人が住んでいるかも知れない喜連瓜破のシェアハウス」について話を展開していた。
会場の大きなスクリーンには、味園ユニバースの屋上からの中継が映し出されている。
そう、今回のイベントは地下で開催されていたのだが、地下にいながらにして屋上の様子をスクリーンでのLIVE中継で確認することができたのだ。
これでいつでもUFOが来ればその場で分かる。そう思いつつ、私はステージやスクリーンをぼんやり眺め続けていた。
ステージ上では「宇宙人から貰ったUFO撮影許可書」を見せる人、「宇宙人は実は幽霊や神様だったんじゃないか」という話す人などが次々と現れて、なんだか酒のせいなのかこの会場の地場なのか頭がぐわんぐわんしてきた。
もうイベントが開始してから3時間以上が経っているが、誰も帰ろうとはしない。
皆、歌い踊り、時には手をつなぎUFOを呼んだ。
「U・F・O~あいしてる~♪ あ~い~に~き~て~♪」
繰り返しこの言葉を繰り返す歌をうたい、隣にいた見知らぬ人が「この場にジョンレノンがいたら泣いて、これこそ、ラブ&ピースだって言ったんじゃないかな」と言っていた。
そうこうするうちに18時にスタートしたイベントも23時頃、ついにお開きの雰囲気となり、私は帰りの電車があるので名残惜しい気持ちもあったが、その場を後にした。
かなり長い間、屋上の様子をLIVE中継するスクリーンを見つめていたが、私の目には残念ながらUFOらしきものは見えなかった。
いや、正しくは見えないと思い込んでいたのだ。
主催者のケイタタさんによると、実はUFOらしき物がスクリーンにずっと映り込んでいたというのだ。
どういうことか?
スクリーンに映っていた白い靄の光が、UFOかもしれないという。
私はてっきり近くのパチンコ屋のネオンの明かりが雲を照らしているのだろう、と思っていたのだが、屋上にいた中継班は奇妙な証言をしている。
イベント当日、雲はずっと出ていました。7時過ぎ頃から8時過ぎまでそこそこの雨量の雨が降っていました。雨が止んだあと、雲は南から北へ流れていましたが、この光を帯びた雲だけはずっと同じ場所で同じサイズで存在していました。
この光はなんなのか? まずほぼ新月なので月明かりではありません。
ビルの光の反射という懸念はあったので当日は判断しづらかったので、翌日また現場を検証しました。
イベント当日は雲が多くありましたが、翌日は雲がないため、空が灰色じゃなく暗闇で、ライトとその光の向きが確認しやすかったです。現場検証の結果、雲を照らす位置にある強い光はどこにも見当たりませんでした。
上記の写真の光は、月でもなく、雲に映った地上の光でもなく、イベント中の一定時間、そこにあった。ということである。
……いやぁ、それにしても大きなUFOが来てくれたもんだ。宇宙人もみんなの気持ちに応えたかったのか、もしくは味園ユニバースの閉店を惜しんでか、大きな船で来てくれたに違いない。
私は宇宙人の存在が何かは分からないし、この先もきっと知ることは無いだろうと思っている。ただ、皆が気持ちを一つにしてああいう場でUFOを呼ぶイベントは楽しかったし、この言葉に嘘はない。
ケイタタさんの著書にはUFOの呼び方の流れや方法コツも書いてある。是非、この記事を呼んで興味を持った方は是非、誰かと一緒にUFOを呼んでみて欲しい。
それにしても凄いイベントだったなあ……今もふとした瞬間に味園ユニバースで聞いた「U・F・O~あいしてる~♪ あ~い~に~き~て~♪」の曲が頭の中に蘇って流れて来る。
田辺青蛙
ホラー・怪談作家。怪談イベントなどにも出演するプレーヤーでもある。
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