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「尼崎の珍スポット」としても有名なドクロ専門博物館で謎解きイベントが開催中。なんでも展示品には「いわくつきのドクロ」もあるそうで……。一時は閉館危機まで見えたというミュージアムの現状について、館長にお話をきいてみた。
8000点ものドクロ関連コレクションを所蔵する、日本で(世界でも?)ただひとつの頭蓋骨専門博物館、その名もシャレコーベミュージアム。先日、館の存続をかけたクラウドファンディングにチャレンジし見事目標金額を達成したというニュースも記憶に新しいところだが、そんなシャレコーベミュージアムを舞台とした謎解きイベントがこの春スタートした。
イベント名は、響きもミステリアスな「髑髏(どくろ)博士の開かずの箱」(http://skull-museum.jp/event/193/)。
参加者は館長から依頼を受け、館に伝わる謎のコレクション「開かずの箱」を調べる調査員となる。館内の展示や資料をもとに開かずの箱の謎を解明したとき、何が明らかになるのかーーそれは参加してのお楽しみ。
シャレコーベミュージアムには、初代館長の河本圭司さんがコレクションをはじめるきっかけとなった「チベット高僧の本物の頭蓋骨」と伝わる装飾ドクロも展示されている。単に怖いだけではないドクロの魅力を伝える、唯一無二の博物館シャレコーベミュージアム。この機会にぜひ足を運んでみてはいかがだろう。
それにしても、個人の趣味として8000点ものドクログッズを集めてしまうとはすごい話。河本さんは惜しくも2019年に亡くなられたのだが、目標はなんと10000点収集だったというからさらにびっくり。シャレコーベミュージアムは、未完の殿堂でもあったのだ。
河本さんの没後、二代目としてミュージアムをひきついだのが長女である山本現館長だ。クラウドファンディングなどミュージアム存続のために奮闘中の山本さんに話をきかせてもらった。
そもそも、なぜドクロのコレクションが始まったのか。そのきっかけは、脳外科医でもあった河本さんが1980年代末、メキシコ旅行中にたまたま「チベット高僧のもの」とされる装飾ドクロを見かけたことだったそう。
脳外科医としていわば「頭蓋骨のプロ」でもあった河本さんは、ドクロを装飾するという文化に強く興味をひかれ、その「チベット高僧のドクロ」を購入。そこからドクロ文化の魅力にとりつかれ、亡くなるまでの約30年間で8000点ものコレクションを成すに至ったのだという。
現在、ミュージアムでは選りすぐりの資料約1000点が展示されているが、やはり気になるのは、コレクションのスタートとなったこのドクロ。実際のところそれが本当にチベット高僧のものであるのかは定かではないそうだが、チベット仏教では高位の僧侶の骨を聖遺物として法具にする文化があったため、決して根も歯もない話でもない。
なにより、河本さんはこのドクロに魅了された結果8000点ものコレクションを成したのだから、やはり何かしらのパワーはあったのではないか、とも考えてしまう。しかも山本さんによると、このドクロにはずいぶん不穏な逸話もあるそうだ……。
それは、河本さんが最初のドクロを収集して間もなくのこと。河本さんのお嬢さん、つまり学生時代の山本さんが自転車事故で大ケガを負ってしまったのだ。
道路の拡張工事のあと、電柱だけが移動されずに道路の真ん中寄りに残されていることがたまにあるが、山本さんはそんな道ですこし脇見運転をしてしまったそう。普通の道であればなんでもないのだが、タイミング悪くその電柱に激突、顔の左側が変形するほどの大ケガをしてしまったのだそうだ。
不幸中の幸い、ひと月ほどで腫れはおさまったのだが、それから間もなく、今度は山本さんのお兄さんが同じく自転車で大きな事故に。空中で体が一回転するほどの事故で、お兄さんも同じく顔の左側が大きく腫れるケガを負ってしまう。
それからやや間をあけて、再び山本さん。今度はテニスのプレイ中にボールが顔面に直撃し、右目を失明しかねないというほどのケガを負ってしまったのだ。幸いこれも大事には至らずすんだのだが、子どもが立て続けに、しかも首から上にばかりケガをするのを見て、河本さんの奥さん(山本館長のお母さん)は、たまらずに「お祓いに行ってほしい」とお願いをした。
ところがここで4度目の事件が。河本さんがドクロをもってお祓いにむかうまさにその道中で、車が廃車になるくらいの大きな事故に遭ってしまったというのだ。
ドクロ購入のあと立て続けに大きな事故、それも4件中3件が首から上のケガ……となるとさすがになにか関連性を想像してしまう。ただそんな連鎖はこれで終わったそうで、その後はコレクションも順調に数をふやして今に至る。山本さんも「あれはすごい思い出でしたね」と振り返るくらいで、決してそのドクロを「呪物」として展示しているわけではないことをお断りしておこう。
山本さんは現在、ミュージアム存続のため、クラウドファンディングなどさまざまな活動に取り組んでいる。一時は「閉館危機」というほどだった状況も少しずつ好転していて、「私たちが見学にいくまで頑張ってください」という温かいコメントなどもたくさん届き、支援者には感謝と感激の毎日という。
じつは今回の謎解きイベントも、閉館危機というニュースを目にした制作会社から何かできることはないか? と連絡があり企画がスタートしたものなのだとか。謎解きの内容も、館内をめぐり、展示されているコレクションをじっくり鑑賞しながら謎を解いていくことで、参加者にもミュージアムにもメリットのある構成になっているのだ。
山本さんいわく、
「この謎解きイベントを通して、ミュージアムのいろんな頭蓋骨をみていただいて、個人個人でそれぞれに何かを感じ取って楽しんでいただけたら大満足です!」
ところで、こんなすごいコレクションならばギネス記録を狙えるのでは……? との思いが頭に浮かぶが、実は河本前館長は生前「コレクションが10000点を超えたら申請してみよう」と話していたのだとか。
ミュージアムでは現在その申請も視野に、資料の棚卸しと目録作成などを進めている。もしかしたら倉庫のなかからさらにとんでもない「お宝」が出てきてニュースに……という日も来るのかもしれない。今後もシャレコーベミュージアムのリリースに要注目だ。
謎解きゲーム「髑髏博士の開かずの箱」
会場:シャレコーベミュージアム(兵庫県尼崎市)
料金:イベント参加費1,000円(入館料は別途、中学生以上1,000円、小学生500円)
企画制作:クロネコキューブ
詳細は公式サイトから http://skull-museum.jp/
webムー編集部
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