恐怖映画『エクソシスト』の〝実話性〟と70年代オカルトブーム/初見健一・昭和こどもオカルト回顧録
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田中昇 著
日本唯一の「エクソシスト」を務めた司祭が語る
迷信・妄信と無知蒙昧が跳梁跋扈していた中世ヨーロッパならいざ知らず、21世紀の今の日本に、「悪魔憑き」とか「悪魔祓い」などあり得ないと思われる方が大半だろう。
だが著者によれば、「人が悪魔の存在を否定する、あるいは信じない時点で既に悪魔は凡そ勝利を収めている」。
著者によれば悪魔とは、「天使と同種の被造物」であり、「神に敵対する悪魔と呼ばれるもの」。そして悪魔を否定することは「聖書そのものを否定すること」に他ならないのだという。著者は期間限定ながら、実際にエクソシストとして、悪霊憑きが疑われる事案に対してエクソシズムの儀式を執行してきた人物。その言葉の説得力には、並々ならぬものがある。
著者は、早稲田大学大学院理工学研究科修了(工学修士)、三菱化学にて開発研究に携わる理系のエリートだった。
一方でカトリックの信仰に関心を抱き、大学生のころに受洗。修練を重ね、現在はカトリック東京大司教区で司祭を務めている。そし、て2016~17年の2年間「正式に任命された」日本唯一の「エクソシスト」として活動したのだ。
本書には悪魔祓いに関する情報の他、エクソシズムの式文も収録されているが、これは取り扱い注意。
なお本書は、ヴァチカンのエクソシストであったガブリエル・アモース師の『エクソシストは語る』(エンデルレ書店)とは、標題は同じだが別の本なので注意されたし。
(月刊ムー 2025年5月号掲載)
星野太朗
書評家、神秘思想研究家。ムーの新刊ガイドを担当する。
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