2025年・乙巳年の開運招福法とおすすめの神社は?/鶴見神社・花谷幸比古宮司に聞く(1)
ムー編集部では例年、大阪市鶴見区の鶴見神社で昇殿参拝をさせていただくと同時に、第42代・花谷幸比古宮司に取材し、新年の動向についてお話をうかがっている。古神道白川流の易学や、中国に伝わる望龍術を修めた
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霊験みなぎる巳さま神社の秘密を、三上編集長がMUTubeで解説。
「白蛇様」がいま、熱い注目を集めている。
東京・東急大井町線と都営地下鉄の「中延」駅から徒歩10分足らず。商店と住宅が建ち並ぶ一画に「蛇窪大明神」「財運隆昌」のノボリがはためいていた。
通称・蛇窪神社。正式名称は天祖神社だが、一般には通称表記で呼ばれている。なお、「蛇窪」とは、かつてこの地域を蛇行していた河川に由来する古い地名らしい。 こんな伝承が残っている。
「昔はここに湧き水が出ていて、そこに白蛇が棲んでいたといういい伝えがあります。鎌倉時代のことです。ところがいつのころか湧き水が途絶えてしまい、水辺を求めて今の戸越公園のほうに移った。ですが、やっぱり元の住処が居心地がよかったようで、蛇窪村の旧家の御主人の夢に白蛇が出てきて、元の場所に戻してほしいとお願いをしたと伝わっています」(権禰宜の須永夏美さん) そのことを聞いた当時の宮司は、弁財天を祀るお社の建立を発願。そのための池を掘り、池に浮かぶ小島の石窟に白蛇を祀った。すると「一天にわかにかき曇り、雷鳴とともに大風が立ち起こり」、そのさまは身のすくむ思いだったったという(由緒書より)。
夢告を受けて白蛇を祀る――。つまり白蛇はすでに神霊(蛇神)とみなされていたわけだが、なぜ白蛇を祀るために弁財天のお社だったのか。
結論をいえば、中世の時代、井戸や湧き水にすまう水神としての蛇(宇賀神)と、インド由来の水の神・弁財天が合体(宇賀弁財天)し、蛇神は弁財天の使いという位置づけになっていたからだろう。なお、神社によれば、このとき安芸(広島県)の厳島から弁財天の分霊を迎えたという。
ちなみに、本殿に祀られている祭神は、天照大御神と天児屋命と応神天皇である。
「本殿は自己紹介とご挨拶、あとは日ごろの感謝を申し上げる場所であって、それぞれの祈願、たとえば財運隆昌や心願成就などのお願いごとは、末社の土地の神様へとご案内しています」(須永権禰宜)
そして、本殿の正面右奥に進むと白蛇辨財天社に迎えられる――。
7年ぶりに詣でた白蛇辨財天社は、その周囲とともに装いを一新していた。それを後押ししたのが、白蛇様人気だったのだろう。
リニューアルのポイントのひとつは、祈願スポット(アイテム)の充実だ。それらを用いた、神社推奨の一連の作法を挙げてみよう。
①「白蛇種銭の銭回し」。「蛇窪/白蛇種銭」などと記されたコインをひとつ取り、傍らの石臼にある金杯に乗せ、願いを込めて3回まわす。
②「白蛇清水銭洗い」。用意されたザルに白蛇種銭と自身の種銭を入れ、白蛇清水の水盤に浸して浄める。
③白蛇辨財天社にお参りする。
④浄めた白蛇種銭は財布に納め、自身の種銭は自宅に保管。
⑤そして、お礼参りの「銭つなぎ」。先の参拝時にいただいた白蛇種銭を納め棒につなぎ、新たな種銭で再度祈願する――。
このほか、「お願い蛇窪龍神」は、願い札に鉛筆で祈願ごとと自分の名前を書き、銭洗いの水盤横にある水壺に浮かべ、札が水に溶けると龍神に祈願が届くというもの。「撫で白蛇」は、夫婦一対の蛇の石像で、手で触れてその御神徳にあやかるアイテムだ。
白蛇に財運隆昌や心願成就を託す――。その呪術的な作法がここで展開されているわけだが、その背景にあるのは白蛇の御神徳(霊験)への期待感である。
その期待を強く抱かせる、巳の日限定の授与品が「夢巳札」だ。
そのキモとなる“みしるし”が、中に納入された白蛇の脱皮の一部で、山口県岩国市の白蛇保存会から提供された“本物”がお清めののち封入されている。
須永権禰宜によれば、近年参詣者が増加したきっかけは、「十数年前からの御朱印ブーム」で、当時から蛇窪神社もカラフルな御朱印などに力を入れていたというが、近年は「白蛇様を求めて全国からいらっしゃるように」なったとのこと。
とりわけ、「夢巳札」を受けられる12日に一度の巳の日、60日に一度の己巳は参拝者が列をなしている。
(文・写真=本田 不二雄(神仏探偵))
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webムー編集部
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