世界が終わっていた世界――存在しない「1999」を訪ねるホラー体験! 「1999展 ―存在しないあの日の記憶―」
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何をしているのかわからない人は、それぞれの町にいる。彼らは街角を守るヒーロー……だったのかもしれない。
”ご近所UMA”とでも呼ぶべき存在があるかと思うのだ。
どの街にもたまにいるだろう。特徴ありすぎるかっこうであるとか、特異な行動などでもって、ついつい目がいってしまう、というような人物だ。
「たまにあの不思議な人を街で見かけるけれど、知り合いじゃないし正体不明なんだよな~」
そんな人のことだ。
人とわかっているんならUMA(アニマル)じゃなくてUMH(ヒューマン)だろう、と思うものの、まぁとりあえず。ここはUMAとさせてください。
僕が子供の頃、近所に通称「にゃおんにゃおんじじい」という老人がいた。普通のおじいさんなのだが、道で出会った子供に向かって人差し指を上方にクイッ、クイッ、と曲げて「にゃおん、にゃお〜ん」と猫の声色をしてみせるのだ。僕も一度出くわしたことがある。わけがわからず死ぬほど怖かった。今にして思えばややネジのズレた子供好きの老人だったのかもしれないが、僕ら北原小学校の生徒たちは彼を、ご近所UMAとしてとても恐れた。
またいつもサンダルを前後逆に履いて乳母車を押して歩く通称「マルさん」という謎の人物も町内にはいて、怖がられていた。「妙正寺川の近くでにゃおんにゃおんじじいとマルさんに挟みうちにあった!」生徒がいるとのまことしやかなウワサも校内に流布したものだ。
大人になって思えばマルさんも何かご事情のある方であったのであろうと思うけど、なぜ前後逆のサンダルで歩けたんだマルさん? いまだに不思議である。
★この続きは二見書房から発売の書籍「医者にオカルトを止められた男」でお楽しみください。
https://www.futami.co.jp/book/6281
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