列車にはねられたビッグフットが何者かに保護されて…!? 140年前の驚愕UMA接触事件
今でこそUMAの代表格としてネッシーに匹敵する知名度を誇るビッグフットだが、その歴史もまた驚くほど古い。140年以上前に発生した接近遭遇事件を解説!
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サルやゴリラ、チンパンジーなどの霊長類はさまざまな合図やボディランゲージ、感情表現としての奇声などで同種間のコミュニケーションを図っているが、言語と呼べるものは持っていないとされている。その一方で謎の獣人UMA、ビッグフットが言語を持っている可能性は以前から指摘されているのだ――。
アフリカ・サバンナに生息する野生動物たちは、今や動物園並みに保護された環境で生き永らえているのだが、そのうちの少なくない動物種が絶滅危惧種である。
一説によると、動物の種として健全に存続するためには最低でも2000の個体が必要であるとされている。それ以下であると近親交配のリスクが高まり、種としての健全性が失われて存続が困難になる未来が待っているという。
目撃報告数という点からみてもビッグフットなどのUMA(未確認生物)が希少動物種だったとしても不思議はないのだが、現在でも目撃が報告されていることから絶滅からは免れているのだろう。
希少な生物種が希少でいられるための条件を少し考えてみると、高度なコミュニケーションスキルが挙げられるかもしれない。種として個体数が少なくとも、同種間で緊密なコミュニケーションを図っていれば、種としての繁殖にコントロールが効き、そのぶん存続は容易になるはずだ。
とすれば、今も逞しく生き永らえているUMA、ビッグフットが言葉を持っていたとしても不思議ではないのかもしれない。そしてその言葉を通じて、我々人間とコミュニケーションが可能であるとすればきわめて興味深い話になるだろう。
実際にこれまでも遭遇者がビッグフットと言葉を交わしたという驚くべきケースが報告されている。
1910年代の話として、北米大陸西海岸の先住民族の血を引くチャーリー・ビクター氏はある日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州チリワックの山で犬と一緒に狩りをしていた時、正体不明の生物に出くわしライフルで銃撃した。
驚いたことに銃弾を浴びて倒れていたのは、まるでオオカミ少年のような野生児らしき人間の少年であった。その直後、さらに腰を抜かしたのは、男女のカップルと思しき毛むくじゃらで筋骨隆々のビッグフットたちがこの少年を救出にやってきたのだ。
男性のビッグフットが倒れている少年を抱え上げている間、女性のビッグフットはビクター氏を睨みつけて現地の言葉で、
「あなたは私の友人を撃った」
とビクター氏を非難したのだった。人間の言葉を話すことにショックを受けたビクター氏だったが、素直にクマと間違えて撃ったのだと謝罪の言葉を述べると、
「もう二度とクマを殺すな!」
と吐き捨てるように口にして去っていったのだった。
ビクター氏は彼女の言葉、表情、そしてその恐ろしい目つきに圧倒され、思わずライフルを手から落とし、この日以降は本当に狩りを止めてしまったのである。そしてこの少年が、どうしてビッグフットに匿われているのかは謎のままであった。
仲間の少年(あるいはこのビッグフットは少年の育ての親なのだろうか)が撃たれたのを知り、すぐに助けにやって来たビッグフットたちだったが、彼らが獰猛な獣であった場合、このケースでは敵討ちとばかりにビクター氏に襲いかかるのではないだろうか。
ビッグフットたちに殺害されていたとしても不思議ではない印象もあるが、人間の言葉でビクター氏を咎めるに留まったビッグフットは、倫理観のある知的な存在なのかもしれない。時には人間にメッセージを発する高度なコミュニケーションスキルの持ち主ということにもなる。
同じUMAでも、牧場や家畜小屋で狼藉の限りを尽くすチュパカブラなどとは対照的に、確かにビッグフットが残虐非道に暴れまわったという話はあまり聞いたことがないように思える。ビッグフットたちが、実は人間の言葉を理解しているとすればそのイメージは大きく変わるだろう。
ビクター氏によれば、女性のビッグフットが話した言葉はこの地の先住民族が話しているハルコメレム語(Halq’emeylem)のダグラス(Douglas)方言であり、それはビクター氏の母国語でもあった。ビッグフットたちは自分たちが暮らすエリアに住む人間の言葉を理解しているのだろうか?
この謎を調査すべく、1972年から1975年にかけて調査チームはカリフォルニア州東部のシエラネバダ山脈の森の各所に仕掛けたマイクで、ビッグフットの発声音源を合計90分間録音することに成功した。
「シエラ音源(Sierra Sounds)」と呼ばれるこの音源を分析した専門家によれば、「声はかなり大きく、周波数がかなり低く、遠くまで届くので、大きな動物のものである可能性が高い」ので、人間を含む既知の動物がこの声を出すのは不可能であることが示唆された。
また元米海軍の暗号言語学者であるスコット・ネルソン氏の分析によれば、その声には「明らかな言語調音である発声」があるということで、話し言葉である可能性が示されることになった。
ビクター氏によれば、ビッグフットが話していた言葉はハルコメレム語のダグラス方言であったということなので、まずはこの言語とシエラネバダ山脈のビッグフットの発声を比較検証することで、解明の糸口が見えてくるのかもしれない。
ビッグフットが独自の言語を持っていたり、あるいはその地域の先住民の土着の言語を理解してるとすれば、いずれにしてもコミュニケーションが可能ということになる。ビッグフットと人類が分かり合えた兄弟になる未来を想像してみるのも愉快なことだろう。
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター https://twitter.com/nakata66shinji
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