マイナスの記憶の影響を減らしプラスの出来事を増やす「超潜在意識書き換え術」実践法/桑名正典

文=桑名正典 企画協力=遠藤励起

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    波動とメンタルをベースにコンサルティングを展開し、多くの経営者を成功へと導いてきた桑名正典氏が、即効性のある開運術を指南。意思決定を左右する「マイナスの記憶」を減らし「プラスの出来事」を増やす方法を伝授!

    マイナスの記憶の影響を減らす4つのワーク

    その1:感情をクリーニングする「ぐるぐるワーク」

     潜在意識の中には過去のさまざまな記憶があり、プラスの記憶にはプラスの感情が、マイナスの記憶にはマイナスの感情が一緒に記録されていることが多いものです。

     ある出来事について、プラスとマイナス両方の記憶がある場合は、マイナスの記憶に強いマイナスの感情がくっついていたら、潜在意識はマイナスの記憶を優先的に選択します。マイナスの感情が強いほど、選択される可能性は高くなります。
     反対に考えれば、マイナスの感情をなくしてあげると、その記憶が選択される可能性は少なくなるのです。

     そのために有効なのが「感情のクリーニング」で、簡単なワークですが作用は強力です。

    ①白い紙とボールペンを用意します。
    ②両親、兄弟姉妹、祖父母、友人、自分自身など、過去にだれかに対して感じた悲しみ、憎しみ、怒り、悔しさ、苦しみ、満たされない気持ちなどを思いだしながら、白い紙にグルグルと円を描くように線を書きなぐります。それに関連するさまざまな出来事がフラッシュバックすることもあります。そんなときも、思いに任せながらグルグルと書きなぐってください。
    ③ひととおり書き終えたら、紙をビリビリと破り、燃やしてください。燃やすことでその感情が浄化されます。火の扱いに不安がある方は、水に溶ける紙を入手してワークを行い、最後は水に流しましょう。
    最後に「火で燃やす」または「水に流す」をするかしないかで効果が大きく変わるため、そこまでやり遂げてください。

     このワークは、一度だけでなく、何度も取り組んでください。1か月ほど集中的に取り組んだ後、週に1度や月に1度、定期的に行うのがおすすめです。

    その2:「ゆるし」のアファメーション

     あなたは、こんなふうに信じていませんか。
    「ネガティブな自分や、情けない自分、ダメな自分がいるからうまくいかない。そんな自分を克服すればうまくいくはずだ」
     私はこれまでたくさんのすばらしい方たちとおつき合いをさせていただきましたが、そういう方々の中にも、ほかの方と同じように、ネガティブな自分や情けない自分がいます。だから、自分の中にネガティブな自分や情けない自分がいることと、理想の現実を創造することは関係がありません。
     なのに、多くの人は「ダメな自分をなくせばすばらしい自分が出てきて現実が変わる」と信じています。でも、そうやってダメな自分を変えようと、そこに意識をフォーカスすればするほど、マイナスの記憶が出てくるという悪循環に陥ります。

     そこで「ゆるし」です。
     ゆるしとは、ダメな自分も含めて自分を丸ごと認めること。朝昼晩、胸に手を当てて、次のようにつぶやいてください。感情を込めなくても大丈夫。ただつぶやくだけです。
    「私は今のそのままの自分がすばらしいということにします」
    「私は今のそのままの自分が価値があるということにします」
    「私は今のそのままの自分が愛され、認められているということにします」
     このワークをやっていくと、マイナスの記憶と、それに付随する感情が出てくることがあります。そのときは前述の「ぐるぐるワーク」をしてください。

    その3:お風呂で自分を抱きしめる

     記憶は日々つくられていきます。今日一日の出来事が潜在意識に刻まれ、その記憶がまた自分の人生に影響を与えます。 「ダメな自分の記憶」が多い人は、とかく自分を否定し、自分の行動を悔やみ、自分を監視し、自分にダメ出しをしがちです。そうした癖がさらに「ダメな自分の記憶」につながるような出来事を引き寄せ、思い込みを強化してしまうという無限ループを形成しています。

     それを止めるために有効なのは、自分を大切に扱い、大切な存在として慈しむことです。潜在意識については、メンタルからのアプローチをされる方が多いのですが、心はなかなか頑固なので、実際の行動によるアプローチをしてみることもおすすめします。

     具体的には、お風呂に入ったときに自分を抱きしめ、「今日もお疲れさま」とつぶやいてみてください。自分にかける言葉は「今日もお疲れさま」だけでなくてけっこうです。「いつもありがとう」「がんばってるね」など、大切な人にかけてあげたい言葉を自分自身にかけてあげましょう。

    その4:眠る前は、ダメな自分を「肯定」で書き換える

     前回もお伝えしましたが、私たちの記憶は眠っている間に定着します。そして、眠る前に起こったこと、見たこと、聞いたこと、話したことは、より印象的な情報として定着しやすくなります。マイナスの記憶にとらわれやすい人は、眠る前に一日の反省をしたり、自分のしたことを悔やんだり、自己否定のループにはまったりしていることが多いようです。また、そうすることによって、マイナスの記憶が強化されてしまいます。

     眠る前に自己否定の思いが出てきたときは、こうつぶやいてください。
    「今日の自分は、今の自分を生ききった。ここからまた一歩ずつ成長しよう」

     どんなにすばらしい人にもネガティブな出来事は起こります。だから、すばらしい人かどうかと、ネガティブなことが起こるかどうかは関係がないのですが、「ダメな自分」にとらわれている人は、ネガティブな出来事と自分とを結びつけて、自分を否定します。
     ネガティブな出来事とダメな自分を結びつける必要はありません。このことは、いつも意識しておいてください。

    体と心にアプローチして「プラス」の出来事を増やす方法

    朝のウォーキングで「体」を整える

     潜在意識の中にプラスの記憶を増やすには、今の自分のままで素敵な現実を経験し、プラスの出来事を増やしていくことがポイントです。そのためには身体・心・エネルギー・環境・意識という5つの方面からアプローチして、自分の状態を整えることが重要です。

     このなかでまっさきに整えたいのは身体の状態です。まずは「朝10分のウォーキング」を取り入れてみましょう。脂肪を燃焼させ、生活習慣病を予防するのはもちろん、歩くことで「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが分泌され、自律神経が整います。  朝の時間帯を推奨するのは、朝日を浴びることによってもセロトニンが分泌されるからです。
     心理的にも身体的にも無理のない10分くらいからはじめてください。慣れてきたら少しずつ増やしてもよいでしょう。

    自分を好きだと決めて「心」を整える

     心を整えるために実践していただきたいのは、自分を「好き」と決めることと、自分を「信じる」と決めることです。

     私のところには、自分を好きになれない、自信が持てないというご相談がよく寄せられますが、それは「好きになろうとする」「信じようとする」からです。そうではなく、「好き」「信じる」と決めてください。
     決めた後、「そうはいっても」という思いや、嫌いな自分の記憶などが出てきますが、そんなときは「それも含めた自分が丸ごと好き、丸ごと信じる」と決め直しましょう。

     ネガティブな感情が出てきたら「ぐるぐるワーク」でクリーニングします。自分が好きだ、信じると決め直す作業と「ぐるぐるワーク」を丹念に行っていくと、やがては「自分を好きだと思える現実」や「自分が信じられる現実」が訪れます。

    塩風呂に入って「エネルギー」を整える

     私たちの周囲には目には見えないエネルギーがあふれ、心身に影響を及ぼしています。
     そうしたエネルギーのなかで私たちにネガティブな作用をもたらすのは、人のマイナスの想念からなる「邪気」です。
     これを祓うには、塩をひとつかみ入れたお風呂に浸かるとよいでしょう。状態が悪いときは、塩とともにコップ1杯の日本酒を入れてください。
     塩は、海由来の塩であれば、どんなものでも大丈夫です。高価なものを使用する必要はありません。日本酒も同様で、私はコンビニで買える紙パックの日本酒を入れています。

    不要品を処分して「環境」を整える

     よほどのミニマリストでない限り、人は多くの物に囲まれています。着なくなった服、使わなくなった物、読み終わった本や雑誌、思い出の品……。そういう物のひとつひとつに買ったときや使ったときの記憶が宿っています。そのため、ふと目に入った瞬間、意識がそこに引っぱられ、過去の記憶に影響されつづけます。

     ですから、「今の自分に必要ない物」は思いきって処分しましょう。そのときの基準は「クローゼットや引き出しの中にしまったまま、1年以上使っていない物」です。 「これはまた使うかも」と、処分を迷う物が出てくるでしょう。迷う物が10個あったら、おそらくそのなかの2個は本当に使います。でも、その2個がどれなのか見分けがつきません。そんなときは、それも含めたすべてを処分してください。

     使わない物を処分すると全体の流れが変わるため、その2個がまた必要になるときには、それらを手に入れるための豊かさがやってきます。

    「フォーカスの法則」で「意識」を整える

    「フォーカスの法則」をご存じですか?「意識したものが増える」という法則です。たとえば車やパソコン、ブランド物のバッグなど、ほしい物の購入を検討していると、街中でそれを持っている人をよく見かけます。これは、持っている人が増えたのではなく、意識したから目に入るようになったのです。

     同様に、自分にとっての「よい現実」も、そこに意識をフォーカスしないと見つかりません。さらにいうと、本当はさまざまなよいことが起こっているのに、自分が気づかなければ、潜在意識に記憶されにくいのです。

    「よい現実」にフォーカスする方法としておすすめしたいのは、「夜の振り返り」です。私たちの脳は、質問の答えを捜そうとする性質があります。質問の内容がポジティブであれネガティブであれ、ただただその答えを捜そうとします。

     ですから、夜は自分に次の質問をして、答えを書きだしてください。
    ・今日あったよいこと3つは?
    ・今日感謝できること3つは?
     どちらかでも両方でもけっこうです。これを毎日続けると、脳が今までスルーしていた「よいこと、感謝できること」を自動的に拾い集めるようになり、素敵な現実が見えてきます。

    理想の自分の行動を実際に体験してみる

     最後に、潜在意識に理想の未来を記憶させるための方法をお教えしましょう。

     それは、理想の自分がしている行動や、すでに願望をかなえた自分の行動を実際に体験してみることです。私はこれをずっと前から実践してきました。人に気づきを与える人間になりたかったから、何もないときから情報発信をしました。セミナー講師になりたかったから、セミナーをしました。出版をしたかったから、出版予定講演会をしました。規模もセミナーのコンテンツも、今と比べればレベルは低かったのですが、それでも実際にやってみることで、発信者としての記憶、セミナー講師としての記憶、著者としての記憶が潜在意識に刻み込まれました。

     理想の自分、願望を実現させた自分がやっていて、今のあなたにできることは何ですか?  ぜひ捜して、実践してください。

    桑名正典

    株式会社パーソンズリンク代表取締役。経営コンサルタント/エナジーフルネス提唱者。波動とメンタルをベースに、企業のコンサルティングや起業家を支援するビジネスアカデミーなどを展開。会員数1500名超のオンラインサロン「波動倶楽部」の主宰者でもある。

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