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近代以降、霊と交信する方法を確立、または会得した霊媒たちが世間を賑わせるようになる。彼らは霊界の存在から超常の力を借りて、この世に具現化させてみせた。今回は、住処の霊と交信した「フォックス姉妹」を紹介する。
霊媒のなかには、霊が出現するときに現れる破裂音(ラップ音)によって霊と交信を行う者もいる。アメリカの心霊ブームの火付け役になったフォックス姉妹もそのひとりだ。
1847年、すでに独立していた長女リアを除く、両親、次女のマーガレット、3女ケイトの4人がニューヨーク州の田舎町に引っ越してきた。当初は穏やかな生活を送っていたが、1848年ごろから屋内でラップ音が聞かれるようになる。
しかし、当時11歳と9歳だった姉妹は次第にこのラップ音と交信を始めるようになった。彼女たちが指を鳴らすと、ラップ音が聞こえてくる。このラップ音に対して、2人は「今からする質問の答えが『イエス』なら1回、『ノー』なら2回、音を鳴らせて」とお願いする。すると彼女たちの問いかけに答えて、ラップ音が確かに鳴るのだ。
質問を重ねると、ラップ音の正体は数年前にこの家で殺害された、31歳の行商人だということが判明した。ある火曜日の深夜に肉切り包丁でのどを裂かれたことや、その死体が地下室に埋められたことまでも。
そこで地下室の発掘を行ったところ……なんと、いくつかの骨と毛髪などが発見されたのだ。
噂は瞬く間に広がり、各国から多くの心霊研究家や学術関係者らが調査に訪れた。フォックス姉妹の名は世界中で知られるようになり、彼女らの霊との交信法からヒントを得た降霊会を開く催しが各地で行われた。
しかし、このブームは彼女らのマネージメントをしていた長女リアとの間に金銭面での軋轢を生んだ。ストレスからマーガレットは「実はラップ音はすべてイカサマです」と告白する。そして真偽は検証されないまま、その生涯を終えた。

ちなみに、彼女たちの死後、崩れかけた地下室の壁から人骨に加えて、行商人用のブリキ製の箱が発見されている。フォックス姉妹がラップ音から得た内容と完全に一致していたのだ。彼女たちの霊媒能力は、やはり本物だったのではないか?

並木伸一郎
「ムー」創刊当初から寄稿するベテランライター。UFO研究団体ICER日本代表、日本宇宙現象研究会(JSPS)会長などを兼任。ロズウェルやエリア51をはじめ現地調査を重ねて考察し、独自の仮説を「ムー」や自身のYouTubeなどで発表している。
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