ラップ音と交信し、死者と語らった! フォックス姉妹/世界の霊媒師
近代以降、霊と交信する方法を確立、または会得した霊媒たちが世間を賑わせるようになる。彼らは霊界の存在から超常の力を借りて、この世に具現化させてみせた。今回は、住処の霊と交信した「フォックス姉妹」を紹介
記事を読む

近代以降、霊と交信する方法を確立、または会得した霊媒たちが世間を賑わせるようになる。彼らは霊界の存在から超常の力を借りて、この世に具現化させてみせた。 今回は、近代以前に霊の力をわがものとした「D・D・ヒューム」を紹介する。
霊魂を呼び出し、超常現象を起こす霊媒能力を持つ人物はあまた存在するが、ダニエル・ダグラス・ヒュームほど多彩な人物はいないだろう。
ヒュームが初めて〝霊感〞を発揮したのは12歳のころ。なんと3日後に急死する友人の死を予言してみせたという。17歳でアメリカに渡ってからその能力に磨きをかけ、19歳で空中浮揚を身につけるまでに成長する。1852年8月のある日、ある豪商の自宅で交霊会を催したときの記録がある。ヒュームはテーブル実験、ラップ現象、物質の空中浮揚などを披露する中、突如天井近くまで浮いた。目撃者のバー氏は「ヒュームは不意に舞い上がった。私は彼の手を握っていたのだが、驚きのあまり放してしまった」と述べている。
ヒュームは生涯を通じて100回近くこの空中浮揚をしてみせ、空中を歩き、水平に飛翔もした。自分が浮揚したことを示すために天井に×印を書き残したこともあった。

さらにヒュームは、部屋に大振動や風を巻き起こし、火の玉を出現させ、天井から生き生きとした花を降らせた。蓋を閉じたままピアノ演奏をし、〝霊手〞を物質化したこともある。ヒュームがトランス状態に陥ると175センチの身長が190センチにまで伸びたともいう。


実はヒュームは、これらの超常現象にあるものを用いていた。〝精霊の力〞である。晩年のヒュームは、「自分の浮揚は、精霊たちが持ち上げてくれるからだ。そうすることで精霊たちは自らの存在を示している」と語っている。空中浮揚についても「目に見えない力が、私の腕を握りしめ、ゆっくり引き上げていくような感じ」だといい、怖いと感じたことは一度もないのだそうだ。
40年もの長期間続いたヒュームの空中浮揚の現場には、ナポレオン3世をはじめ、イギリスの有名な評論家ジョン・ラスキンなど、そうそうたるメンバーが同席した。時や場が異なる彼らの証言が、ヒュームの能力を裏付けるものとなっている。


並木伸一郎
「ムー」創刊当初から寄稿するベテランライター。UFO研究団体ICER日本代表、日本宇宙現象研究会(JSPS)会長などを兼任。ロズウェルやエリア51をはじめ現地調査を重ねて考察し、独自の仮説を「ムー」や自身のYouTubeなどで発表している。
関連記事
ラップ音と交信し、死者と語らった! フォックス姉妹/世界の霊媒師
近代以降、霊と交信する方法を確立、または会得した霊媒たちが世間を賑わせるようになる。彼らは霊界の存在から超常の力を借りて、この世に具現化させてみせた。今回は、住処の霊と交信した「フォックス姉妹」を紹介
記事を読む
世界の転生思想ーー「生まれ変わり」と「前世の記憶」の基礎知識/世界ミステリー入門
世の中には、前世の記憶や、生前に負った傷跡に対応するあざなどを持つ人々が存在する。「生まれ変わり」や「転生」と呼ばれるこの現象は、活仏ダライ・ラマや聖者サイババに代表されるように、世界中で多くの事例が
記事を読む
見るべきは右手か左手か?手に刻まれた幸せへの近道を読む/秋山眞人の「サイキック開運手相術」 第1回
日本を代表するサイキックのひとり、秋山眞人さん。10代から手相学を学びはじめたそうです。古今の文献を精読し、国内外の成功者や著名人の手相を観察するなかで、さまざまなメソッドの妥当性を検証し、開運に役立
記事を読む
日常の行動が「魔術」となる! 佐藤ただすけの「シュリー・オリエンタル・マジック」実践法
聖仙アガスティアの弟子にして大人気スピリチュアリスト、佐藤ただすけ氏が指南する「シュリー・オリエンタル・マジック」の実践は、日常の中にある!
記事を読む
おすすめ記事