献立から才能まで…本を開けば神託が得られる! 千田歌秋の「ビブリオマンシー」/この占術を見よ!

文=山河ゆい

関連キーワード:

    毎回ひとつの占術を取りあげ、占い師の方が現場でどんなふうに占っているのかを見せていただくコーナー「この占術を見よ!」。第1回は、千田歌秋さんの「ビブリオマンシー(書物占い)」です。

    夕食の献立も隠れた才能も占える!

     東京・麻布十番にある占いカフェ「燦伍(さんご)」のオーナー兼バーテンダーの千田歌秋(せんだ・かあき)さんは、タロット、西洋占星術、ルーン占いなどのほか、ビブリオマンシー(書物占い)という占術の使い手として知られています。この占術は、端的にいえば、占いたいことを思い浮かべて本を開くと、そこに答え(神託)が書かれているというもの。この占術の面白さを多くの人に知ってもらうべく、『ビブリオマンシー 読むタロット占い』(日本文芸社)を上梓されました。
    千田歌秋著/日本文芸社刊/定価2,090円(税込)
     ビブリオマンシーを紹介するライブ配信(2022年8月3日)では、MCの雛形羽衣さんやムー編集部の望月氏を実際に占っていただきました。3人のトークをダイジェストでお届けします(文中敬称略)。
    右から順に、千田歌秋さん、雛形羽衣さん、ムー編集部・望月氏。
    雛形:じつは本番がはじまる前に、今日の配信がどうなるかを先生の本で占ってみたら、「空回り」「混乱」というキーワードが出ました。イヤだな、と思って違うページを開いたら、また別のよくないことが書いてあって……。
    
    千田:なるほど。でも、空回りとか混乱とか、先に知っておくと、そうならないように気をつけようと思いますよね。占いにはおおむね2パターンあります。仕事がどうなるかといった状況を占うものと、どうしたら仕事がうまくいくかというアドバイスをもらうものです。だから、「今日の配信がどうなるか」ではなく、「どうしたら今日の配信がうまくいくか」を占うといいですよ。あとは、占うテーマをできるだけ具体的にしておくことも大切です。「出会いはどうですか」と聞くよりは、たとえば週末に合コンに行く予定があるなら、「そこでどんな人と会えますか」と聞くほうが当たります。
    実際に何か占ってみましょう。
    
    雛形:じゃあ、今日の夜ご飯は何がいいか。
    
    千田:では、『ムー認定 神秘の古代遺産』を使いましょう。私が本をパラパラっとしていきますから、ストップといってください。(雛形:ストップ!)はい、ここですね。このページ上でペンを動かしていきますので、またストップといってください(雛形:ストップ!)
    ペンが指し示す先には「近年」という言葉が。雛形さんの夕食はどうなる!?
    千田:はい、ここです。「近年」とあります。ということは、ニューオープンの店か、「近」だから駅や自宅に近い店に行くとか。メニューについては、「近」のシンニョウが長いから麺類とか、「斤」だからパンを買うのもよい。パンは1斤、2斤と数えますから。そして、「年」からは熟成されたものや長期間保存のきくものが想起されます。缶詰やレトルトなどもそうですね。
    
    雛形:わかりました。冷凍うどんにします。スダチをかけて。
    
    望月:なるほど、すごいな。「近年」という言葉が出たら、それを分解して再構築するんですね。楽しいけれど、素人にはなかなか難しいかも。
    
    千田:ビブリオマンシー初心者の方には、格言集やことわざ事典をおすすめしています。本を開いてメッセージをチョイスするだけで占えますから。
    次は、シンボル事典を使って占いましょうか。
    
    雛形:私の隠れた才能を知りたいです。
    
    千田:では、またストップをかけてください。……はい、これですね。「家畜の群れ」(会場ザワつく)と出ました」。面白いことに、シンボル事典の項目も「家畜の群れ」です。なので、家畜の群れというのがすごい才能らしい。まず、「家畜」というのは財産です。だから稼ぐことには向いているし、やりようによっては財産をつくれるわけです。ちょっと気になるのが「群れ」です。単独よりチームのほうがいい。場合によってはチームを率いるか、マネジメントをしてもいいわけです。
    
    雛形:そういう才能は、もしかしたらあるかも……。
    
    望月:僕の隠れた才能もお願いします。すごく伸び悩んでいる45歳なんです。
    
    千田:では、この本(新刊『ビブリオマンシー 読むタロット占い』)を使って、出たカードの絵から読んでいきましょう。(千田氏が本をパラパラし、望月氏がストップをかけると……)
    望月氏の隠れた才能は「カップの騎士(ナイト)」の逆位置!
    千田:はい、カップのナイトの逆位置ですね。馬に乗った人物がカップを掲げています。どういうふうに見えますか? 何を考えてどこにいこうとしている?
    
    望月:何かが始まろうとしている? 馬はそんなに元気がないから、ゆっくり何かをはじめよう的な感じ?
    
    千田:そうですね。ゆっくり進もうとしている。しかも、だれかに乗っかって。逆位置の場合は転落の危険性がありますから、乗る馬を選ばなければなりません。カップに入っているのは自分の理想や希望です。それを自分がしっかりと持って、理想を実現してくれそうなだれかに乗っかって前へ進む。だれをチョイスするかが重要です。
    
    望月:質問の回答としては、馬選びを間違えないように、ということですか?
    
    千田:隠れた才能ということなら、自分のやりたいことを実現してくれる人、よい馬になってくれる人を捜す才能がたぶんあるのでしょう。
    
    望月:じつはここ半年くらいチーム編成で悩んでいまして。ありがとうございます。
    
    千田:もっと自分の理想を伝えたほうがいいかもしれません。これをやりたい、と。そうすると、歩みはゆっくりですが、実現に向けて確実に歩いてくれる人を捜せるはずです。
    
    望月:すみません。ガチ相談をしてしまいました。本をめくるだけならだれでもできるけれど、そこから先の解釈はプロの技ですね。そんなに言葉が出てきません。でも、先生の新刊を使えばビブリオマンシーをまったく知らない人でも占えるんですね。
    
    千田:そうですね。ビブリオマンシー専用につくったのでキーワードやメッセージが明確だし、恋愛や仕事など、ジャンル別のアドバイスも書かれています。AかBかという二者択一や、イエスかノーかを知ることもできます。
    
    望月:それは面白い。かなり遊べそうですね。今日はどうもありがとうございました!

    動画はこちら

    山河ゆい

    オカルト系のネタが大好きなフリーエディター兼占い師。これまでアパレルメーカーのサイトや女性誌などにのべ25年間、占い記事を連載。占いの研究歴は約35年。

    関連記事

    おすすめ記事