見るべきは右手か左手か?手に刻まれた幸せへの近道を読む/秋山眞人の「サイキック開運手相術」 第1回

文=秋山眞人

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    日本を代表するサイキックのひとり、秋山眞人さん。10代から手相学を学びはじめたそうです。古今の文献を精読し、国内外の成功者や著名人の手相を観察するなかで、さまざまなメソッドの妥当性を検証し、開運に役立つ手相術を練りあげました。今回から3回連続で、そのエッセンスを伝授していただきます。

    10代から手相を研究!

     私が手相学を学びはじめたのは、10代の前半だったと記憶しています。きっかけは、当時よく訪れていた神田神保町のある古書店の店主から、相術では手相がいちばんよく当たると教えられたことでした。
     それから半世紀余りの月日の中で、私は手相というものをさまざまな角度から見つめつづけてきました。20代の半ばくらいまでは古書を読みあさり、そこに掲載されている図版などを徹底的に比較したものです。
     もちろん、江戸時代後期の相学者で、手相の世界観を大きく広げた水野南北や、西洋式手相術の大スターとされるキロなどが残した資料についても研究しました。さらには、フランスで心理学を学んだ浅野八郎さん、膨大な人数の著名人を分析した門脇尚平さん、がんの手相など、センセーショナルな占術を発表されたアレクサンドリア木星王さん、相術に透視や霊視の技法を取り入れた亀田一弘さんなど、戦後に活躍された方々の著作にも目を通しています。
    江戸時代後期に活躍した観相術家・水野南北。人相占いの元祖とされており、著書『南北相法』は、手相学の古典となっている。
    西洋手相術の父・キロことウィリアム・ジョン・ワーナー。キロという通称は、「キロマンシー(手相占い)」に由来する。
     そのようにして古書・文献の研究を経たのち、国境を越えた手相学の実践的研究に取りかかりました。国内の成功者や海外のセレブリティ、王族、芸能人にお会いする機会を得たときは、必ず手相を見せていただいたのです。このようにして手相を拝見した人たちの数は、1990年代の初頭には、1万3000人ほどになりました。
     そして2000年以降は、大学で教育心理学を、大学院で宗教学などを学び、人間の運命について、総合的な研究に取り組んだのです。
     こうした長年の努力によって導きだしたノウハウは、自分ひとりの胸にしまっておこうかと考えたのですが、本当に重要だと思えるものや秘伝・秘教的なものを、一般の方がわかりやすく学べるかたちで公開してもよいと感じるようになりました。
    
     本稿では、そのなかでもとくに「気色(きしょく)」の読み方についてご紹介していきます。手相というと、何々線といった手のシワに目が行きがちですが、じつは手の気色を見ることは、シワを見ることと同等以上に重要です。そのコツをお伝えしていきましょう。

    右手を見るのが基本

     さて、手相を見るにあたり、最初に問題となるのが右手で見るか左手で見るかということです。古典的な手相術の教本を調べると、左手か右手かで二分されているのに加え「まず右で見る」「両手の指を組んだときに親指が上にくるほうの手で見る」「若いときは左、年をとったら右」「両手で見る」など、本当にいろいろな説があります。
     ひとついえるとしたら、手相は年齢とともに、あるいは大きな事件を経験した拍子に変化するので、一生見ていく必要があるということです。
     実際に私は、交通事故で頭を強く打ち、その後1週間ほどで手相が変わってしまったという例をいくつか見ています。それ以外でも、過度のダイエットや体重の増加によって手相が大きく変化した人もいました。
     私自身、喘息を患っていた若いころは、親指のつけ根の部分(母指丘)がえぐれて、煎餅のように薄かったものです。しかし今では、卵が入っているかのようにふくらんでいます。これは心身をトレーニングして肉がついたからですが、その後やせても、母指丘が薄くなることはありませんでした。
    
     右手か左手かという問題に戻りますと、私自身は、その人と外界とのかかわりを示す相は、右手に表れることが多いと感じています。一方、左手には、どちらかというと体の内側や心の内面の問題が強く表れてくるように感じています。
     こうしたことから、運命を総合的に判断するときは、右手を見るべきだという結論に達しました。したがってこの記事については、自分の右手を見ながら読み進めてください。

    3大線が意味するもの

     ここでもうひとつ、いわゆる3大線についてお話ししておきたいと思います。3大線とは、感情線・頭脳線・生命線と呼ばれるものですが、じつは私は、こうした分け方や名称に違和感を覚えています。なぜなら、人間の脳の働きや生理的な働きは、感情・頭脳・生命などと、はっきり区分できるものではないからです。
    
     では、これらの線は何を意味するのでしょうか。まずは図を掲げ、私が思うところを個々に説明していきましょう。
    【いわゆる感情線】
    この線は、お金とのかかわりが強く、お金を目的とする人生上の活動を表します。お金は感情とも深くかかわりますので、そうした動きが結果的に、この線に反映されるのかもしれません。
    
    【いわゆる頭脳線】
    人間関係の中で自分がどう動くか、どう生き延びるか、どんなコンビネーションが組めるかといったことが表れます。
    
    【いわゆる生命線】
    そのときの肉体の強弱や勢い、精神活動、自分を表現しようとする情熱などが表れます。この線が長い人は、自分自身のあり方などを外へ向けて表現する力が強いといえます。反対に、この線が短い人は、内面に気持ちや関心が向かいやすい傾向があります。
    
     なお、いわゆる生命線の長さと寿命は連動していないと私は考えています。よく「生命線が短いのですが」といって、不安そうに手を見せる人がいますが、安心してください。びっくりするくらい関係ありません。
    
     次回は、私が時間をかけて培った手相術のエッセンスをもう少し詳しくお伝えしていきます。
    秋山眞人氏の著作『強運招き寄せ 手相占い』(河出書房新社/税込み価格1562円)。よい手相を徹底的にはっきりさせ、幸せになるきっかけを見つけることを目的として執筆された。

    (ムー 2022年9月号より)

    秋山眞人

    国際気能法研究所所長。1974年に超能力少年としてメディアに登場。日本における精神世界、能力開発の第一人者。各国の王族、政治家、研究者と交流し、国際的なネットワークをもつ。企業のコンサルタント、個人のカウンセリングを行うほか、絵画や映画評論も手がける。「秋山眞人オフィシャルサイト」https://makiyama.jp

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