リンゴを奪い、霧のように消えるUMA「アルバトウィッチ」とは? リトルビッグフットの異名をとる小型獣人の謎

文=webムー編集部

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    日本ではほとんど知られていない未確認生物・アルバトウィッチ。「リトルビッグフット」とも呼ばれる小型獣人の正体とは――!?

    60件以上の目撃報告! 全身毛むくじゃらの小型獣人

     アメリカ東部ペンシルベニア州には「チッキーズ・ロック」と呼ばれる切り立った崖があり、古くから怪異の噂が絶えない。その主役ともいえるのが、全身毛むくじゃらで小柄な謎の生き物「アルバトウィッチ」だ。

    チッキーズ・ロック 画像は「Wikipedia」より引用

     最初の目撃報告は1800年代、同地でピクニックをしていた人たちによるものだった。彼らは、毛に覆われた奇妙な生き物にリンゴを奪われ、さらにその芯を投げ返されるという不可解な体験をしたという。

     アルバトウィッチの存在は、1920年代の新聞記事にも登場している。当時の紙面には、「アルバトウィッチ狩り」に出かけるキャンパーたちの様子が記録されていた。アルバトウィッチが捕まえられたのかは定かでないが、当時から“実体のある生き物”として信じられていたのだ。

    画像は「Atlas Obscura」より引用

     2002年2月には、リック・フィッシャーという男性が、ペンシルベニア州マリエッタへと向かう国道でアルバトウィッチと遭遇。車道に立つ子どもらしき影に減速して近づいたところ、それは全身を毛で覆われ、黄色い眼を持つ異形の生き物だった。しばしこちらを見つめた後、霧のように消えたという。

     フィッシャー氏がこの体験を公表すると、同様の目撃証言が次々と寄せられるように。そのいくつかは、彼の著書『Ghosts of the River Towns』(2019年)にも記録されているが、ランカスター郡コロンビアの新聞には、ここ数十年だけでも60件以上の目撃報告があるという。

    地元で親しまれるご当地UMAに

    今年のアルバトウィッチ・デーは2025年10月11日に開催予定だ。画像は「albatwitchday.com」より引用

     アルバトウィッチは今や、ランカスター郡の“ご当地未確認生物”だ。毎年秋には「アルバトウィッチ・デー」というイベントが開かれ、チッキーズ・ロックを巡るトロリーツアーも企画されている。ツアー客の中には、木から木へ移動する5組の赤い目を見たと証言する者もいた。

     また、ランカスター郡コロンビア歴史保存協会の会長クリス・ヴェラ氏は、子どもの頃に「アルバトウィッチを袋で捕まえる遊び」をしていたという。子どもたちにとって、アルバトウィッチは“存在を感じ取ることができる身近なUMA”だったのだ。

    画像は「Atlas Obscura」より引用

     アルバトウィッチの正体は今も不明だ。サーカスから逃げた霊長類が起源という説、先住民の民話に登場する類人猿の末裔という説、さらには若いビッグフットが定住したという話もある。だが、いずれも決定的な証拠はなく、真相は謎に包まれたままだ。

     超常現象調査員スタン・ゴードン氏によれば、2023年以降もペンシルベニア州内では「小型の猿人型生物」の目撃例が相次いでいるという。チッキーズロックを見下ろす断崖の影に、「リトルビッグフット」の異名を持つアルバトウィッチは今も潜んでいるのだろうか――?

    【参考】
    https://www.atlasobscura.com/articles/albatwitch-lancaster-little-bigfoot

    webムー編集部

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