アメリカ極秘UFO計画「レガシープログラム」の謎/MUTube&特集紹介  2024年12月号

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    近年、関心が高まりつつある未確認異常物体=UAP。ついに日本でも、国会による「UFO議連」が発足した。これらの背景にはいったい何があるのか? 三上編集長がMUTubeで解説。

    超党派による「UFO議連」成立!

     2023年に発表されたアメリカ国防総省(ペンタゴン)の報告書で、日本が未確認異常物体=UAP(UFO)出現の「ホットスポット」と特定されたのをご存じだろうか。
     そしてこれにより、なんと日本の国会が動くことになった。
     2024年6月6日、日本維新の会に所属する浅川義治議員など超党派議員により、「安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟」─通称「UFO議連」が立ちあげられ、国会がUFO調査に乗りだしたのである。
     近年、アメリカや西側諸国がUFO調査で行ったものといえば「公聴会」があげられる。たとえば2023年の夏、アメリカ議会は公の場にかつてペンタゴンに在籍していた人物を招集し、自身が目撃または体験した事象を開示させている。招集された人物らは、口を揃えて次のように述べていた。
    「アメリカ当局は、UFO現象にかかわる数多くのデータを国民に隠蔽している」前述したようにペンタゴンは日本を含むUAPのホットスポットを記した報告書を公開したが、現段階ではUFO=地球外起源の物体であるという記述や指摘はいっさい見られない。
     しかし、日本がUFO出現のホットスポットであるという事実を突きつけられた国会議員たちは、それが監視ドローンや兵器である可能性も踏まえたうえで、UFOの目撃情報を真剣に受け止めるよう国民に求めているのだ。

    目標はUAPの探知と情報分析!

     今回、新たに結成された超党派グループ「UFO議連」は約90名のメンバーからなっており、前述の浅川議員をはじめ、会長に浜田靖一元防衛大臣、幹事長に小泉進次郎元環境相らが名を連ねている。
     UFO議連の目的は、一般的にUFOと呼ばれる未確認異常物体(UAP)の探知と、その分析における日本の能力の強化である。
     実際、アメリカ当局は昨年、510件ものUFO目撃報告の調査をしていると発表し、同年9月にはNASA(アメリカ航空宇宙局)が、議論をセンセーショナルなものから、より科学的な調査へと移行する必要性を強調している。
     日本の国会議員も同様で、自国において、特にUAPによる監視活動の疑いを含む安全保障上の問題が発生していることを受け、UAPに対する国内の認識をアメリカの認識と一致させることを望んでいるのだ。浜田靖一会長も、不可解な事象に対し油断や無視するのではなく、真摯に取り組むことの重要性を強調している。
     実際、今年の4月2日には横須賀基地に停泊中の護衛艦「いずも」にドローンが侵入し、撮影が行われた。この映像は無許可で中国のソーシャルメディアで拡散されている。さらに防衛省は、日本の上空で目撃されている謎の飛行物体についても、中国の監視気球である可能性が高いと強く疑ってもいる。
     野党議員でUFO議連の中心人物である浅川義治議員は、「UFOは歴史的に日本では政治とは関係のない“オカルト的事象”と見なされてきた」と指摘。続けて、「自国を領空侵犯している飛行物体が、実際には高度な兵器や偽装されたスパイドローンである場合、国家安全保障に深刻な脅威をもたらす可能性がある」と警鐘を鳴らした。このように、今年から日本でも開始されたUAPの調査だが、そのきっかけは2022年、ペンタゴンによる「AARO(全領域異常解決局)」の設立にあった。このAAROの報告書で、1996〜2023年の間、西日本から中国にかけての地域が、多数のUAPが出現した「ホットスポット」であることが判明。徹底的な調査を行ったとされる。ただし、エイリアンの超高度テクノロジーの可能性や、それを政府が隠蔽している証拠は見つからなかったと記されてもいる。
     日本の議員たちはこうして、UAPがもたらす潜在的な脅威=軍事問題と見定め、安全保障上のリスクに適切に対処するために「日本版のAARO」を設立し、アメリカとの情報協力を強化することを主張している。
     それにしても──。
     なぜここまで「UAP」という存在が問題視されることになったのか。それは、ある人物によるリークが原因とされている。
     その人物とは、かつてペンタゴンのUFO調査局に在籍していたルイス・エリゾンド。彼の自伝がベストセラーとなり、そこに記された驚くべき内容がアメリカを席巻しているのだ!

    (文=並木伸一郎 協力=磯部剛喜+宇佐和通 イラストレーション=坂之王道)

    続きは本誌(電子版)で。

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    webムー編集部

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